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中央アジア:水紛争 上流国と下流国、資源利用巡り国際会議荒れ
http://www.asyura2.com/09/idletalk38/msg/648.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 7 月 20 日 16:38:56: xbuVR8gI6Txyk

http://mainichi.jp/select/world/news/20100715ddm007030167000c.html

◇タジク巨大ダム建設、ウズベク猛反発
 ◇ウズベク批判のイランと擁護のイスラエル、対立飛び火
 多数の死者を出したキルギスの民族衝突で不安定ぶりを改めて露呈した中央アジア。かつてソ連を構成していたこの地域は、91年の連邦崩壊後、水資源利用を巡る確執という、もう一つの深刻な問題を抱えている。6月8〜10日にタジキスタンの首都ドゥシャンベで開かれた水利に関する国際会議も紛糾した。日本から会議に参加した専門家2人に、中央アジアの「水紛争」について聞いた。【杉尾直哉】

 会議は「生命の水」と題され、タジキスタンと国連の共催。中央アジア5カ国を含む約80カ国が参加した。日本からは外務省や国土交通省の政府代表のほか、会議通訳を本業とし、中央アジア情勢に詳しい井手マヤさんと、慶応義塾大SFC研究所上席所員の稲垣文昭さんが出席した。

 会議は冒頭から荒れた。中央アジアを流れるアムダリヤ川とシルダリヤ川の下流に位置するウズベキスタンの政府代表は、上流国タジクが中部ログンに計画している巨大ダム建設について、「地震が起これば崩壊し危険だ」と反対を主張。さらに、枯渇問題が深刻なアラル海に関して「タジクとキルギス(の水利用)に責任がある」と両国を非難した。分科会では、タジク同様に上流国であり立場を同じくするキルギスがウズベクを攻撃し、激しい応酬が繰り広げられた。

 カザフスタンなどと違って地下資源に乏しいタジクは、冬季に不足する電力をまかなうためにログン・ダムを造り、パキスタンやアフガニスタンにも売電する計画だ。ダムは高さが世界最大の335メートル、発電能力は3600メガワットにのぼる。建設は旧ソ連時代の76年に始まり、91年のソ連崩壊で中断されていたが、ロシアの支援を得るなどして計画を再開させていた。タジクと民族的に近いイランも関心を寄せている。

 これに対し、綿花栽培など農業用かんがいのため夏季に大量の水を必要とするウズベク側は、「冬に放水するダムは認められない」との立場だ。ウズベク政府は2月末以降、領内を通るタジク向けの貨物列車をストップさせている。タジクのログン・ダム計画に反対し、この建設資材を含む貨物流入を阻止する狙いとされる。会議に参加するためウズベク側から陸路、車でタジクに入った井手さんは「国境のウズベク側に貨物列車が数キロにわたって止められており、驚いた」と話す。

 一方、ウズベクの強硬措置に反発するイランは「貨物の停止が続けばイラン領内を通って貨車で輸出されるウズベク産綿花の通過を許さない」と脅しをかけている。

 さらに会議では、イスラエルがウズベクを擁護した。イスラエルとウズベクは93年に「イスラム原理主義テロ」に対する共同戦線を宣言して以来、友好関係にあるのが背景だが、イラン対イスラエルの対立構図も中央アジアの水紛争に持ち込まれた形となった。

 今回の会議に参加したイランのアフマディネジャド大統領は、直後にウズベクの首都タシケントで開かれた上海協力機構(中露、中央アジア4カ国)首脳会議への参加を土壇場でキャンセルした。中国とロシアが国連安保理で対イラン制裁を支持したことへの反発とされているが、稲垣さんは「核だけではなく、水問題を巡る問題もあって参加を見合わせたのではないか」とみている。

 対立の根源はソ連時代にさかのぼる。アラル海流域の源流の水は5割以上がタジキスタンにある。だが、地域の人口の6割近くはウズベクに集まっており、モスクワで立てられた計画に従い、ウズベクに多くの水が配分された。逆に水に恵まれたタジクやキルギスで飲料水などが不足する事態となった。

 上流のタジクやキルギスは、下流のウズベクやトルクメニスタンと違って天然ガスなどのエネルギーに恵まれていない。ソ連時代には、下流国から燃料を買う予算をモスクワから補てんしてもらっていたが、連邦崩壊とともにその仕組みも消えた。上流国が自力で水力発電を推進しようとする理由となっている。

 稲垣さんは「タジク側からすれば、豊富な水を自分たちで使って当然という気持ちだ。03年ごろから国連にも働きかけて、『生命の水』の確保を強く主張するようになった。ウズベク側は、国連を利用して自分たちに水を流さないのでは、と疑心暗鬼になっている」と指摘する。

 水を巡る対立は解消される兆しがない。98年7月には、キルギスが給水制限をしたことに対し、ウズベクが1万3000人の部隊をキルギスとの国境にまたがる水源地に派遣し占拠したこともあった。水問題は民族紛争とともに中央アジアを不安定化させる“爆弾”となりかねない情勢だ。

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 ■ことば

 ◇アラル海の水枯渇問題
 カザフスタンとウズベキスタンにまたがるアラル海は、かつて世界第4位の面積(6万8000平方キロ)を持つ湖だったが、綿花などの大規模栽培のためにソ連(当時)が進めた流入河川からの大量取水によって、1960年代から急激に縮小した。縮小に伴う砂漠化で、周辺地域では砂じんによる呼吸器障害などの病気が多発。「20世紀最大の環境破壊」とも呼ばれる。現在の面積は最大時の2割以下とも推測される。

 

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