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乳幼児の風邪薬使用に警鐘 OTC薬のみならず医師の処方にも見直しの余地 日経メディカル
http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/415.html
投稿者 ダイナモ 日時 2011 年 3 月 10 日 12:57:10: mY9T/8MdR98ug
 

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201103/518695.html


 諸外国では、有効性が乏しい上、重篤な副作用を来し得ることからOTC風邪薬の乳幼児への使用を規制する動きが出ている。一方、国内では注意喚起止まりで、OTC薬(医師の処方せんがなくても、薬局・薬店で購入できる一般用医薬品のこと:ダイナモ注)と同様の成分を処方する医師も多い。

 「2歳未満の乳幼児には、OTC風邪薬を飲ませるより医師の診療を優先させるよう、購入者に情報提供すること」─。昨年末、厚生労働省が小児の用法があるOTC風邪薬(写真1)の製造販売元に対し、こんな注意喚起を行った。

 きっかけは昨年11月、薬害オンブズパースン会議(東京都新宿区)が、OTC風邪薬の6歳未満への使用禁止を求め、厚労省に要望書を提出したことだった。OTC風邪薬は、抗ヒスタミン薬や鎮咳去痰薬などを配合した医薬品。小児への使用について米国や英国などでは、症状緩和の有効性のエビデンスが十分でない上、重篤な副作用の発生や誤用・過量投与の恐れがあることなどを理由に、2歳未満もしくは6歳未満への使用を厳しく規制している(表1)。

 だが、日本OTC医薬品協会は「国内の製品は海外に比べて成分含量が少なく、本来の用法・用量を守って服用する限りは十分安心して使える」との考えで、厚労省も「全く効果がないというエビデンスはなく、国内では副作用報告もほとんどない」(医薬食品局総務課)とのスタンス。対応は冒頭の注意喚起にとどまり、使用年齢の見直しには至らなかった。

 もっとも、厚労省の通知が出たことで、日本OTC医薬品協会などの業界団体は、今年1月、購入者に適正使用を促すミニポスターを作成(写真2)、薬局・薬店に配布した。


見直すべきは医師の処方?

 乳幼児への風邪薬投与を巡る問題は、わが国の場合、OTC薬に限った話ではない。薬局・薬店で医療機関の受診を勧められたとしても、医師が同じような風邪薬を処方しているのが現状だ。抗ヒスタミン薬や鎮咳薬、去痰薬などを風邪薬と称して乳幼児に「セット処方」している医療機関は多い。

 にしむら小児科(大阪府柏原市)院長の西村龍夫氏の調べでは、風邪で医療機関を受診した患児の8割以上に抗ヒスタミン薬や去痰薬が処方されており、多くは多種類の薬剤を同時に投与されていた(図1)。

 医師が処方する風邪薬についても乳幼児の風邪に対する有効性を示すエビデンスはほとんどない(表2)。それどころか、例えば、抗ヒスタミン薬には副作用として中枢神経の抑制や不整脈、痙攣などが、鎮咳薬では呼吸抑制などがそれぞれあることが知られている。「投与するメリットがデメリットを上回ることはないと考える」(西村氏)。

 実際、西村氏は風邪と診断した乳幼児にこれらの薬剤を処方していない。「風邪の多くは治療の有無に関係なく、数日間の経過で自然治癒する」からだ。

 にもかかわらず、わが国では長年、投薬が風邪診療の“標準治療”として行われてきた。患者は「薬をもらうことが当たり前」と刷り込まれているから、当然処方を希望する。よって、医師の処方行動も変わりにくい。

 西村氏はその一因が医学教育にあると指摘する。風邪のようなコモンディジーズの診療スキルを学ぶ機会は乏しく、「重症疾患の治療の仕方は教わっても、『どのような患者を治療すべきか?』という教育はほとんど行われてこなかった」(西村氏)。結果、治すことに重きが置かれ、投薬が優先されてしまう。

 加えて、西村氏が問題視するのは、小児科医の多くが耳や鼻を診る教育を十分に受けていない点だ。例えば、乳幼児では鼻副鼻腔炎による鼻性喘鳴を聴取することが多いが、「鼻咽頭を意識せずに聴診のみで診断すると、気管支炎や肺炎、喘息といった過剰な診断につながる。結果的に、風邪にもかかわらず抗菌薬や気管支拡張薬までもが処方されることになる」と西村氏は説明する。


救急医療にも多大な影響

 こうした治療に慣れた保護者は、子どもが風邪を引くたびに不安を抱き、「治らない」と言っては受診を繰り返す。それが時に、救急外来のコンビニ受診の一因ともなっている。

 京都府立医大救急医療学助教の安炳文氏は、風邪薬の有効性を示すエビデンスが乏しいことは認めつつも、「だからといって患者ニーズを一切無視して全く処方しないというのも、現状では保護者の納得が得にくい」と話す。保護者の求めに応じて風邪薬を通り一遍に「セット処方」することには否定的だが、症状がひどく保護者の不安が強い場合、副作用のリスクを評価した上で、症状緩和効果を期待し抗ヒスタミン薬や鎮咳去痰薬を処方することもあるという。

 「まずは、保護者の疑問や不安、ニーズを把握した上で納得いく対応をすること、そして予想される風邪の自然経過を伝えることが重要だ。説明は時間がかかるが、こうした積み重ねが、長い目で見ると救急外来の適正受診にもつながるのではないか」と安氏は話している。
 

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コメント
 
01. 2011年3月11日 01:32:50: E3uwXxaRDA
私としては3歳の子供にまで睡眠薬や向精神薬まで投与する医師のモラルこそ問いたいが・・

注意欠陥多動性障害など、「投票」で創られた「障害」ですぞ。

ーーー
「発達障害」の幼児に向精神薬処方、専門医の3割に
2011年3月10日2:00

 自閉症や注意欠陥多動性障害(ADHD)といった「発達障害」がある小学校入学前の幼い子供に、精神安定剤や睡眠薬などの「向精神薬」を処方している専門医が3割に上ることが9日、厚生労働省研究班の調査で分かった。小学校低学年(1〜2年)まで含めると専門医の半数を超えた。子供を対象にした向精神薬処方の実態が明らかになるのは初めて。

 調査した国立精神・神経医療研究センター病院(東京都小平市)小児神経科の中川栄二医長は「神経伝達物質やホルモンの分泌に直接作用する薬もあるのに、幼いころから飲み続けた場合の精神や身体の成長への影響が検証されていない。知識の乏しい医師が処方する例もある」と懸念。製薬会社などと協力して安全性を早急に調査し、治療の指針を確立する必要があるとしている。

 昨秋、全国の小児神経専門医と日本児童青年精神医学会認定医計1155人を対象にアンケートを実施。回答した618人のうち、小学校入学前の子供に処方しているのは175人(28%)。小学校低学年まで含めると339人(55%)、高校生まで合わせると451人(73%)となった。

 治療の対象としている子供の症状(複数回答)は「興奮」が88%、「睡眠障害」78%、「衝動性」77%、「多動」73%、「自傷他害」67%。

 使用している向精神薬(複数回答)は、衝動的な行動や興奮を静める薬「リスペリドン」(88%)、注意力や集中力を高めるADHD治療薬「メチルフェニデート」(67%)、睡眠薬(59%)などだった。〔共同〕



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