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「メキシコ湾の原油流出はこれから何年も続く」 非生物深層石油起源論が正しかったのか? 石油経済崩壊の前触れ?
http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/330.html
投稿者 クールヘッド、コールドハート 日時 2010 年 6 月 20 日 21:08:01: KEZEGJWQ/MaE2
 

ROCKWAY EXPRESS

http://rockway.blog.shinobi.jp/Entry/395/

汚染の拡大が懸念される石油流出事故

◆6月20日

 メキシコ湾での石油流出事故が長引いている。これが実は歴史的大災害であることが隠蔽されている。早急に決定的措置が取られなければ、メキシコ湾は回復不能な状況にまで追い込まれる危険性がある。
 この事故で、しかし不思議なのは、環境保護団体の沈黙的姿勢である。これは彼らが大規模な献金をこの石油会社から受けているからだ、ということを調査ジャーナリストのウェイン・マドセン氏が指摘している。人類的災厄となりつつあるこの石油流出事故であるにもかかわらず、金のためにその本来の動きをしていない、いわゆる環境保護団体というものの欺瞞性が露になっているというのだ。
 
 このままではメキシコ湾に面した地域は住環境の悪化から集団疎開のような事態も想定しなければならなくなるだろう。
 オバマ政権の決断が必要とされている。


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●メキシコ湾の原油流出はこれから何年も続く
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=19660
【6月11日 by F. William Engdahl】

 オバマ政権とBPの責任者らは世界で最悪の石油事故を本気で止めようとしていない。むしろ環境破壊の実際の惨状の規模を隠そうとしている。ベテランの研究家らはBPの掘削は石油ミグレイション・チャネル(migration channels)の一つを撃ってしまい、そのために石油の流出は、もしも現在のやり方からはるかに異なる何か決定的な措置が取られなければ、これから何年も続くことになる、と語った。

 最近の議論では、スウェーデン王立技術大学・ロシア国立石油・ガス大学のヴラジミール・クチェロフ教授は、現在の石油流出は「何年も続くかもしれない・・・」と語った。

 非生物深層石油起源論の指導的な専門家であるクチェロフ教授によれば、「BPが掘削したものは、我々が「ミグレイション・チャネル」と呼ぶもので、炭化水素が地球の深いところで生成され、それが地殻に移動し岩石の中に蓄えられた、丁度サウジアラビアのガウォーに似た深断層である」と語った。

 2010年1月のハイチの地震災害の時に書いたように、ハイチは隣のキューバ同様、巨大な炭化水素資源埋蔵量を持っていることが確認されている。クチェロフ教授は、少なくともディープウォーター・ホライゾン問題が今年4月に起きる前までは、メキシコ湾全体は石油とガス採掘でもっとも豊富で採掘可能な地球上の場所の一つであったと見ている。
「私の意見では、油井からの流出の規模に際してBPの首脳陣はパニックに陥って反応してしまったと思える」と教授は語った。「今の時点で理解に苦しむことは、一つやっては失敗し、次のやり方をやっても失敗し、今度は3つ目のやり方で・・・災害の規模を考えて、彼らは考えられる選択肢の、たとえそれが10あろうとも、全てをやってみるべきなのだ。どれか一つでもうまくいくかもしれないのだから。そうしなければ、この石油は、既に表面に出てきた石油の量だけ考えてもこれから何年にも渡って出てくるかもしれない」

 「この漏れがどれほどの規模かということを推測するのは難しい。客観的な情報は存在しない」と教授は述べた。メキシコ湾における巨大な発見についての情報を考慮すると、1万メートルの深さにあるこのタイバー・フィールドで石油は1日10万バーレルの割合で噴出しているだろうと言うカリフォルニア大学海洋科学研究所の研究者であるイーラ・レイファー氏の指摘にクチェロフ教授は同意している。この石油漏れの巨大さは石油会社の語っていたピークオイルと言われる、世界は経済合理的な石油抽出のピークが近いという神話に対する信頼を壊した。ブッシュ政権時の副大統領であったディック・チェイニー氏に近いグループによって喧伝されていたこの神話は巨大石油メジャーによって石油欠乏危機を主張することで、政治的に決められることなら可能と思われる価格よりも更に高い石油価格を正当化するために効果的に利用されていた。

◆オバマ氏とBPは隠蔽を図っている

 調査ジャーナリストのウェイン・マドセン氏によるワシントンからのリポートによれば、「オバマ氏の大統領官邸とBPは火山級の石油災害の規模についてそれを隠蔽しようとしているという。そして、「メガ・ディザスター」と言われるこの災害によって引き起こされるダメージの「損害賠償責任を最小限にしようと共に動いている」とある。
 マドセン氏はアメリカ軍内の技術者、FEMA(米連邦緊急事態管理局)、フロリダ環境保護省からのソースを引用している。

 オバマ氏と大統領官邸のベテランスタッフ、サラザー内務長官はBPの重役であるトニー・ヘイワード氏と共に、石油災害によって影響を受けた者たちから出される7500万ドルから100億ドル以上に上る損害賠償請求に蓋をする法律制定で動いている。
 しかしながら、マドセン氏により伝えられた推定額は、この災害は実際のところ少なくとも1兆ドルになる、と見られているという。この推定額は早急にこの流出が制御されねば「アメリカ沿岸全体を破壊するかもしれない」と語るクチェロフ教授の悲観的な見方を支持するようことになる。

 マドセンのワシントン・リポートでは、一つの漏れは封じ込められたというBPの声明はFEMAと工兵部隊のソースによれば、「広報活動におけるパニックを避けるための完全な偽情報で、オバマ政権の更に積極的な動きを促すためのものだ」とある。

 ホワイトハウスでは石油災害の損傷に関する情報を発表することを抑えている。沿岸警備隊と工兵部隊の専門家は、90日以内に石油の間欠泉が封じ込められねば、メキシコ湾、北大西洋などへのの海洋システムに回復不能のダメージが起きると見ている。工兵部隊のある専門家はメキシコ湾の海底の裂け目をセメント固定するのに良くて、2年はかかるだろうと言っている。

 この災害の規模がはっきりした後、オバマ氏は国土安全保障省のナポリターノ長官にこの石油災害が「国家の安全保障問題」であることを宣言するよう命令を出した。沿岸警備隊とFEMAは彼女の省の一部であるが、ナポリターノ氏の、国家安全保障問題を宣言した実際の理由は、マドセン氏によれば、この災害の巨大さを報道するメディアを封じるためのものである。

 オバマ政権はBPと共謀して、石油流出の規模を隠蔽していると、連邦と州政府の筋は語っている。油田採掘機が爆発した後、政府は海底の裂け目から4万2000ガロン(16万リットル)が噴出していると語った。5日後、連邦政府は一日21万ガロンに流出量を上げた。しかしながら、湾の海底から噴出している石油をモニターしている潜水艦はテレビ映像を見て、火山のような噴出だと語っていた。

 工兵部隊がメディアで報道されていたより大きいメキシコ湾の石油流出事故の映像を最初にNASAから入手しようとした時、それを拒否された。偶然にもナショナル・ジオグラフィクが衛星からの災害の規模を示す映像を入手することができ、それをウェブサイトに掲載した。オバマ政権によって封じこめられたと言われているその他の衛星映像は、大きく口を開いてかつてないほどの量の石油を噴出させている裂け目の下にあるものは、エベレスト山ほどの大きさと推定されている大洞窟であることを示している。この情報は、マドセンの情報筋によれば、一般国民には知られないように、殆ど国家安全保障レベルの機密情報として扱われた。

 工兵部隊とFEMAは、素早い応答をする点で大統領官邸と沿岸警備隊の動きが足りなかったことに批判的であると報告されている。今になって沿岸警備隊は影響を受けている海域に70隻以上の船舶を送ることで災害の規模を理解した。ブッシュ・チェイニー政権によって実行された、だれた政策の下、アメリカの内務省鉱物管理課は単なる「めくら判」課と化し、今回の事故を防ぐことができたはずの安全対策のことでは石油会社の要求することなら何でも承認するようなものとなっていた。マドセン氏は、チェイニーの以前の会社のハリバートン社と内務省のMMSの「犯罪的癒着」状態と描写している、そして似たような災害の可能性が他の同じ遮断弁を使用している3万の石油掘削施設に存在していると語っている。

◆環境保護団体からの声は?・・・マネーに従う

 間違いなく、この時点で、我々は歴史上最大の環境的な大災害に発展する事態の真っ只中にある。石油プラットホームの爆発は湾流がはじまる点のループカレントの内部で生じた。これが大規模な環境的・気象学的結果を生じさせた。
 メキシコ湾流の海図をざっと見ても、石油は単に海岸線を侵すだけでなく大西洋沿岸の北カロライナ、そして北海とアイスランドにまで拡散することを示している。そして海岸のダメージ、海洋生物、給水問題に加えて、湾流は大変際立った化学的性質、海洋生物、密度、温度を持っている。もし石油と彼らが使用している分散剤とあらゆる有毒の化合物が湾流の性質を変化させたらどうなるであろうか?誰も湾流の進路を含むさまざまな変化の可能性を否定することはできない。そして小さな変化でさえ、巨大な影響力を持つかもしれないのだ。イギリスを含むヨーロッパは、メキシコ湾流による温暖化のお陰で凍りつく荒地ではないのだ。
 しかしBPとアメリカ政府その他が決定的な行動を取るよう要請するべき当の環境保護団体からはなんらの声も上がってこないのだ。

 グリーンピースとか、ネイチャー・コンサーベンシー、シエラ・クラブその他の環境保護団体のこの全くの沈黙は、石油業界、とりわけBPに繋がる資金の流れに繋がる。指導的な環境保護団体は、石油会社が「環境にやさしい顔」を持つ「石油を超えた」会社の新しいブランドとしてリメイクするために、BPからかなりの献金を受けてきた。

 「世界で最もパワフルな環境保護団体」であると言われてきたネイチャー・コンサーベンシーは、BP社がこの団体にこの数年間で1000万ドル以上の資金を与えた後、BPを国際指導者評議会の議席を与えたのである。
 最近まで、このコンサーベンシーとその他の環境保護団体はBPと共に協同で、議会で気候変動問題でロビー活動を行ってきたのだ。
 BPエクスポーションの職員の一人はアラスカのコンサーベンシーの無給の管財人として働いている。それに加えて、ワシントン・ポスト紙の最近の報道によれば、もう一つの環境保護団体であるコンサーベンション・インターナショナルは、BPから200万ドルの献金を受け取っている。そして石油抽出方法の調査を含むいくつかのプロジェクトをBP社と共に行っている。2000年から2006年に掛けて当時BPのチーフ・エグゼクティブだったジョン・ブラウン氏はコンサーベンション・インターナショナルの理事となった。

 更に別の団体である環境防衛ファンドは、温室ガス発生を減らすための市場原理に基づくメカニズムを促進するというパートナーシップ・オブ・クライメイト・アクションをBPとシェルその他のメジャーな会社と共に創立した。
 献金を受けたり、BPとの協同プロジェクトを行う環境的非営利団体には、ネイチャー・コンサーベンシー、コンサーベイション・インターナショナル、環境防衛ファンド、シエラ・クラブ、オデュボンなどが含まれる。これは、メキシコ湾で決定的な行動を促す政治的な声が上がらない理由を説明している。
 勿論、こういった団体はこの災害を解決する者たちではない。中心は、誰がこの危機を解決するために緊急的に要請されている科学的な手段を連邦政府と国際的な規模で投入する準備ができているのか、ということだ。日程を決めるオバマ氏の大統領官邸、あるいはBPが表明しているような動きは、大いなる権力を持つ者たちがこの失敗が続くことを願っているという結論を導き出すことになるだけだろう。来週はその見方が正しいかどうかがはっきりすることになる。  

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