http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20100906k0000m030044000c.html

アフガン：監禁の常岡さん５カ月ぶり保護　５日にも帰国へ

　【ニューデリー栗田慎一】アフガニスタン北部クンドゥズ州で３月末、取材中に旧支配勢力タリバンを名乗る武装集団に拉致、監禁されていたフリージャーナリストの常岡浩介さん（４１）が４日、解放されて在カブールの日本大使館に保護された。健康状態は良好という。事件は発生から約５カ月ぶりに解決した。

　関係者によると、常岡さんは４日にクンドゥズ州内で解放された後、空路でカブールに到着。日本大使館で食事や着替えなどを済ませ、疲れた様子ながらも大使館員ら関係者に感謝の言葉を伝えたという。５日午後にもアラブ首長国連邦のドバイ経由で空路帰国する予定。

　犯人側が求めた仲間の釈放や身代金などの解放条件について、大使館は「コメントできない」としている。

　常岡さんは３月３１日、アフガン人通訳とともにタリバン司令官とのインタビューを終え、車で戻る途中に拉致された。関係者によると、解放交渉はアフガン人の地元有力者らを通じて行われ、イスラム教の断食月が終わる今月８日ごろまでに「解放される」との情報が飛び交っていた。

　常岡さんは長崎県出身で、９４年にＮＢＣ長崎放送に入社。退社後はフリージャーナリストとして、ロシアのチェチェン共和国で独立派武装組織と生活をともにするなど紛争地の取材を続けてきた。
　

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