最近のフランスの新聞などのネット版で見てきた限りでは、ドルと元の通貨連動が中国にとって補助金付き輸出になっていると、批判的な論調が盛んでした。ドイツは、ギリシアの経済危機に対し、自国の身銭を切ることになるので、積極的な援助を渋っていますが、この危機が、スペイン、アイルランド、イタリアに及んでしまったら、ＥＵ経済全体、ユーロ通貨の維持にとって大きな打撃となるのではないでしょうか（ユーロが安くなれば、輸出国ドイツにとっては好都合ということがあるかもしれませんが）。リーマン・ショック以来、フランスのサルコジ大統領もアメリカ寄りだった態度を豹変させて、規制的な金融システムを推進するポジションに立っていますが、英米ファンドの空売りがギリシア経済危機の大きな原因であれば、アメリカや、ユーロ通貨に加盟していないイギリスに強い不満をもって当然だと思うのですが、不思議なことに、新聞などには英米ファンドに対する直接的な非難の記事は、あまり出てきていないようです。非難すべき対象は、もはやアメリカやイギリスという国家レベルを越えてしまっているということなのでしょうか。 　

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