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甦る“昭和”、世界初・小型四駆「くろがね四起」…超レア、1000万円で復元目指す
http://www.asyura2.com/09/news8/msg/1018.html
投稿者 ピノキ 日時 2014 年 3 月 17 日 21:56:45: /cgEbzQ/iEx0c
 


日工自動車の保管場所から運び出される「くろがね四起」。昭和の日本が誇る四輪駆動車の復元を目指す=昨年9月、京都市中京区(NPO法人防衛技術博物館を創る会提供)



「くろがね四起」の復元に取り組む小林代表理事。左は米国のジープ、右はドイツのキューベルワーゲン=静岡県御殿場市



現役当時の「くろがね四起」(ファインモールド提供)


http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140317/wlf14031714320009-n1.htm
産経ニュース
2014.3.17 14:26


 昭和初期に日本が世界で初めて開発した小型四輪駆動車「くろがね四起(よんき)」が、京都市内の自動車修理工場で奇跡的にほぼ原形をとどめた状態で見つかり、車両を入手した静岡県御殿場市のNPO法人が復元を目指して展示や募金などの活動を始めた。NPO法人は「日本の貴重な技術遺産。ぜひとも復元し、再び走らせたい」としている。


■ジープの原形より古く
 くろがね四起は、正式名称「九五式小型乗用車」。東京都にあった自動車メーカー「日本内燃機」の創業者で技術者の蒔田鉄司氏が昭和9(1934)年に開発した。第二次大戦終結までの約10年間に約4500台が生産され、軍用車として旧陸海軍で使用された。


 「四起」は四輪駆動のことで、当時は極めて高度な技術を要したという。小型車の量産化はくろがね四起が世界初で、有名な小型四輪駆動車「ジープ」の原形である米国製「バンタムBRC」より約6年も早く誕生した。


 これまで世界で現存が確認されたのはわずか3台で、国内には石川県の日本自動車博物館に残るトラックタイプの後期型1台だけ。今回見つかった4台目は乗用車タイプの初期型で極めて貴重だ。


■きっかけは「タミヤ」
 NPO法人「防衛技術博物館を創る会」の理事を務める元日大准教授で作家の三野正洋氏(71)が発見。くろがね四起の模型を制作した「タミヤ」(静岡市)から、京都市上京区の自動車修理会社「日工自動車」で現存車を取材したとの情報を得たのがきっかけで“幻”の車と出合ったという。


 日工自動車の永田雄三社長(75)に問い合わせると、永田社長は同会の小林雅彦代表理事(43)の父、森造氏(67)と旧知の仲だったことが判明。一気に話が進み、「復元してもらえるなら」と貴重な実車の無償譲渡が決まった。


■費用は1000万円  永田社長によると、日工自動車がかつて日本内燃機のディーラーをしていた縁で車を入手。「中国北部から持ち帰ったと聞いている。昭和29年ごろに手に入れ、乗り回しました。戦前の車なのに、斬新な設計に驚いた」と振り返る。


 車は、同会が昨年秋に御殿場市内の自動車修理工場に移送し保管しており、三野理事は「ボディーはサビが出ているが、エンジンはかなり状態が良い。整備すれば動くと思う」と夢をふくらませている。


 復元費用を約1千万円と試算。ネットを通じて不特定多数の人に小口で資金を募る「クラウドファンディング」を活用して支援を呼びかけており、車の一般公開も予定している。


 復元・寄付活動については、https://readyfor.jp/projects/kurogane4ki へ。


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コメント
 
01. 2014年3月19日 02:46:58 : V6ZkghIJmY
ガソリンエンジンを使用した四輪駆動車は、1902年にオランダのスパイカー兄弟によって作られた「SPYKER」が最初である。この車は、前進3速・後進1速のトランスミッションと、2速のトランスファーおよびセンターデフを介し、四輪を駆動する設計で、現代のフルタイム式四輪駆動車と基本的に同じ仕組みとなっている。

うぃき


02. 2014年3月21日 09:58:12 : S2UNHcosi6
この自動車を語る前に、当時の日本の自動車産業に大きな影響を与えた法律について触れなければならない。

軍用自動車補助法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E7%94%A8%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E8%A3%9C%E5%8A%A9%E6%B3%95

(要約)

軍用自動車補助法(ぐんようじどうしゃほじょほう、大正7年3月25日法律第15号)は、日本陸軍が有事に徴用する予定の自動車について、その製造者及び所有者に対して補助金を交付することを定めていた日本の法律である。軍用トラックの国産化推進を図る目的の法律であり、日本で初めての自動車産業政策と言われる。

●日本国内で自動車産業の保護、育成を図るために、つくられた法律である。当時の日本は輸入車ばかりで、国産車の前途は多難であった。これに対し鉄道車輌では、大正時代に国産化が一挙に進んだ。1906年に制定された鉄道国有法では、国鉄の成立と同時に鉄道車輌の国産化が決定された。輸入品に頼っていた鉄道車輌を国内メーカーに製造させ、これをユーザーである国鉄が一括して購入する。これにより国鉄は国内鉄道車輌産業の保護、育成につとめることとなった。この法律の自動車版とも言える法律である。

この「くろがね四起」を製造した、日本内燃機についての解説も紹介する。同社は紆余曲折を経て、現在は日産工機として存続している。

日本内燃機
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%86%85%E7%87%83%E6%A9%9F

●自動車技術者、蒔田鉄司氏が1932年に日本自動車から独立して創業したのが、くろがね四起を製造した日本内燃機です。陸軍自動車学校研究部の長谷川正道氏との個人的なつながりで軍用車として採用してもらえたから、安定した需要が期待できた。

この「くろがね四起」の前は三輪トラックをつくっていた同社は、空冷式V型2気筒エンジンを採用していたという。これらは欧州のサイクルカーの流れを汲むものであり、蒔田鉄司氏が当時の業界の風潮であったアメリカ志向と違っていたことが、この「くろがね四起」の開発の方向を示している。これのホイールベースを延ばして4人乗りにしたら、そのまま当時の欧州小型車になる。

空冷エンジンを採用しているのは、当時は水冷エンジンに問題が多かったためだ。不凍液ではなく真水を使用していたため、ラジエーター内部の腐食が進み、水漏れが起きた。当時の日本陸軍の作戦地域であった中国大陸では、良好な水質が期待できないだけでなく大量の水の入手も難しく、このため日本の戦車は空冷式を採用していた。この陸軍の方針があったものと推測する。

戦前の日本の自動車を決定付けた法律をもうひとつ紹介する。

自動車製造事業法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E8%A3%BD%E9%80%A0%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E6%B3%95

●この法律を作ったのは、アベコベ首相のおじいさんであった岸信介氏であった。これまで日本GM、日本フォードを軸に発展していた日本の自動車産業から、これらアメリカ系資本が完全に閉め出されたのである。これにより政府の認可会社となったのは、日産自動車、豊田自動織機自動車部(トヨタ自動車)、東京自動車(いすゞ自動車と日野自動車)の3社であった。日産自動車の鮎川義介氏は日本GMとの合併を勧めていたが、陸軍に脅迫されて断念した。

日本側はアメリカ車を締め出すため、アメリカから輸入される自動車部品の輸入を妨害した。これに対しアメリカ側が、日米通商航海条約第一条違反だと抗議した。

●注目すべきは、この自動車製造事業法が国会で僅か10日だけ審議されてスピード成立したことである。アベコベは、この手法をおじいさんから学んだに違いない。この法律の影響は長年色濃く残った。日本においてトラックが重視されて乗用車が軽視される風潮が政府与党に残り、何かにつけてトラック優先の交通政策が取られた。日本において乗用車の生産がトラックを上回ったのは、何と1970年であった。戦前から乗用車中心の自動車生産をしていた欧米諸国とは全く違っていたのである。


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