１０か所以上の傷 強い殺意か
指宿市の住宅で夫婦が殺害されているのが見つかった事件で、警察が遺体を詳しく調べたところ刺された傷は２人あわせて１０か所以上あったことがわかりました。
警察は犯人が強い殺意を持って夫婦を刺したとみて調べています。３日、指宿市の住宅でアパート経営の中村重則さん（７４）と妻の鈴子さん（７３）が刃物で刺され殺害されているのが見つかり、警察は殺人事件として捜査しています。
警察で遺体を詳しく調べたところ、２人とも胸や背中を刺されていて２人あわせて１０か所以上の傷があったということです。
中には肺にまで達する深い傷もあり、２人の死因は刺されて大量に出血したことによるショック死だったということです。
これまでの調べで夫は玄関付近に妻は奥にある台所付近にそれぞれ倒れ、妻のそばには血のついた包丁が落ちていたということで、警察は犯人が強い殺意を持って包丁で何度も刺したとみて調べを進めています。
05月05日　08時35分
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http://www.nhk.or.jp/kagoshima/lnews/5055698351.html

夫婦殺害 車発見現場を捜索
指宿市の住宅でアパートを経営する夫婦が殺害された事件で、警察は犯人が逃走に使ったとみられる軽乗用車が見つかった、北九州市の現場の周辺を５日朝から捜索し、犯人につながる手がかりがないか調べています。
指宿市で、アパート経営の中村重則さん（７４）と妻の鈴子さん（７３）が自宅で刃物で刺され殺害されているのが３日、見つかりました。
自宅からは中村さんの軽乗用車がなくなり警察は犯人が逃走に使ったとみて行方を捜していましたが、４日、北九州市小倉南区の「ます渕ダム」の近くで乗り捨てられているのが見つかりました。
鹿児島県警察本部は捜査員約５０人を派遣して５日朝から現場周辺を捜索しています。
捜査員は車がみつかった場所からダムに向かう林の斜面を警察犬も使って捜索するとともに貯水池にボートを出して水面や水中を調べています。
これまでの調べで車の近くから見つかった血のついた衣類は男ものの靴下だったということで、警察はほかにも犯人につながる手がかりが残されていないか調べを進めています。
北九州市で見つかった中村さんの車について、警察は、事件後に行方がわからなくなっているアパート住人の男が盗んだ疑いが強まったとして５日朝から窃盗容疑でアパートの捜索を行っています。
05月05日　12時22分

逮捕の男 夫婦殺害にも関与か
指宿市の住宅でアパートを経営する夫婦が殺害された事件で、警察は５日、被害者の車を盗んだ疑いでアパートの住人の４４歳の男を逮捕しました。
男は、逮捕される前に警察に電話をかけ「指宿の事件の犯人です」と話したということで、警察では夫婦の殺害にも関わった疑いが強いと見て調べています。
逮捕されたのは指宿市の無職、
川下誠容疑者（４４）です。
この事件は３日、指宿市の住宅でアパート経営の中村重則さん（７４）と妻の鈴子さん（７３）が刃物で刺され殺害されているのが見つかったものです。
警察の調べによりますと、川下容疑者は中村さんのアパートの住人で事件後、北九州市小倉南区で乗り捨てられているのが見つかった中村さんの軽乗用車を盗んだ疑いがもたれています。
警察は３日の朝から車が見つかった現場周辺を捜索していましたが、このさなかに、川下容疑者から警察に電話があり警察官が、現場の近くで川下容疑者を見つけたということです。
警察によりますと、川下容疑者は電話で「指宿の事件の犯人です。今から車を乗り捨てた場所に戻ります」などと話したということで警察では川下容疑者が夫婦の殺害にも関わった疑いが強いと見て調べています。
05月05日　18時30分

被害者の車を北九州で発見　逃走に使用か　指宿夫婦殺害

2011年5月4日21時58分

　鹿児島県指宿市の住宅で３日、アパート経営の中村重則さん（当時７４）と妻の鈴子さん（同７３）が死亡しているのが見つかった殺人事件で、県警は４日、中村さん方からなくなっていた軽乗用車が北九州市の山間部で見つかったと発表した。県警は、犯人がこの車で逃げたとみて、車の鑑識作業や発見現場周辺の捜索を進める。

　鹿児島県警や福岡県警によると、軽乗用車は４日正午前、北九州市小倉南区のます渕ダム付近の公園駐車場に止められているのを、捜索中の捜査員が見つけた。車には誰も乗っていなかったという。

　鹿児島県警は４日、司法解剖の結果として、死因は２人とも出血性ショックだと発表した。２人の遺体には数カ所の刺し傷と切り傷があったことも明らかにした。遺体のそばには血のついた刃物が落ちていたといい、県警は２人がこの刃物で刺されたとみている。

　一方、現場近くに住む男性（７２）が２日午後１０時半ごろ、大きな悲鳴を聞いていたことも分かった。犬の散歩のため３日午前６時すぎに中村さん方前を通った男性（６７）は、玄関前に赤い血痕のようなものがあるのを見たという。２日午後１１時すぎには中村さん方に２台あった車が３日早朝には１台しかなかった、との目撃情報もある。県警もこうした情報を把握し、捜査を進めている。

　夫婦をよく知る人によると、鹿児島市内に住む長女（３５）が連休中に遊びに行く約束をしていたという。３日朝、２人と連絡がとれないことを不審に思った長女が指宿市内に住む次男（４２）と待ち合わせ、同日昼すぎに夫妻の家を訪れて遺体を見つけた。玄関や勝手口は施錠されており、持っていた合鍵で入ったという。発見時、中村さんは玄関付近、鈴子さんは台所付近で倒れていたという。

　中村さんは指宿市出身で、県漁連に勤めた後、２０代半ばからＪＡいぶすきで働き始めた。６０歳で定年するまで、貯金為替課長や融資課長、各支所長などを歴任した。金融関係部署が長かったという。副業としてアパートの経営を５０年ほど続けていた。不動産業者を通さず、自分で入居者を探していたという。

車盗んだ疑いで無職男逮捕、夫婦殺害関与認める

　鹿児島県指宿市のアパート経営中村重則さん（７４）と妻の鈴子さん（７３）が殺害された事件で、県警は５日、中村さん方からなくなっていた軽自動車を盗んだとして、同市大牟礼３、無職川下誠容疑者（４４）を窃盗容疑で逮捕した。

　川下容疑者は、中村さんが自宅隣で経営するアパートの住人で、「指宿の事件の犯人です」と話し、殺害への関与を認めているという。県警は同日、殺人容疑で川下容疑者の自室を捜索、容疑が固まり次第、再逮捕する方針。

　県警の発表によると、川下容疑者は２日午後４時頃から３日午後１時頃までの間、中村さん方に隣接する駐車場から、中村さん所有の軽自動車１台（時価３０万円相当）を盗んだ疑い。窃盗容疑についても、「間違いありません」と認めているという。

　県警は、川下容疑者がこの車を運転して九州自動車道を北に向かい、福岡県内に入ったことを確認。捜索要請を受けた福岡県警のパトカーが４日午前、中村さん方から約３００キロ離れた北九州市小倉南区の山間部にある鱒淵
ますぶち
ダム付近の駐車場で車を発見した。

　鹿児島、福岡両県警は５日朝から、ダム周辺を捜索。同日午後０時半頃、川下容疑者が「指宿の事件の犯人です。今から出頭します。山から下りて、車の所に戻ります」と携帯電話で１１０番した。

　両県警の捜査員が現場に向かい、駐車場近くに立っていた川下容疑者を発見。小倉南署に任意同行した上で逮捕した。川下容疑者は「付近の山中に潜んでいた」と供述。その後、捜査本部を設置した指宿署に移送された。

　川下容疑者は発見時、薄黄色の長袖シャツと紺色のジーパン、迷彩色の帽子姿で、手にはジャンパーと手提げカバン、携帯電話を持っていた。捜査員に対し、「ご迷惑をかけました」と頭を下げたという。

　中村さん夫婦は３日午後１時頃、自宅の玄関などで刺されて死んでいるのを、訪ねてきた中村さんの次男（４２）と長女（３５）が発見。いずれも数か所の刺し傷や切り傷が残っており、鈴子さんの遺体近くに血痕のようなものが付着した包丁が落ちていた。司法解剖の結果、２人の死因は出血性ショックで、死亡推定時間は２日夜から３日朝だった。

（2011年5月5日19時23分 読売新聞）

にこの事件についての疑問点をまとめてあります。

窃盗容疑の男「逃げ切れないと思った」 [05/06 11:55]

指宿市で、アパート経営の夫婦が殺害された事件で、夫婦の自宅から車を盗んだ窃盗の疑いで、逮捕された男が、「逃げ切れないと思った」などと話していたことが分かりました。逮捕された、指宿市の無職、川下誠容疑者（４４）は、大家の中村重則さんの自宅から、軽乗用車を盗んだ疑いが持たれており、中村さん夫婦の殺害についても、関与をほのめかしています。警察によりますと、きのう、福岡県の山中で出頭してきた川下容疑者は、「警察がいっぱいいた。逃げ切れないと思った」などと出頭理由を話したということです。警察は、川下容疑者が夫婦殺害にも関与しているとみて調べる方針です。

指宿市夫婦殺害事件・車窃盗容疑で男を逮捕
（鹿児島県）

指宿市大牟礼で高齢の夫婦が殺害された事件で、５日午後夫婦の軽自動車を盗んだとして、夫婦が経営するアパートに住む無職・川下誠容疑者（４４）が窃盗の疑いで逮捕された。川下誠容疑者は窃盗の容疑を認めており、夫婦の殺害についても関与をほのめかす供述をしていることから、警察では容疑が固まり次第殺人などの疑いで再逮捕する方針。
警察の調べによると、川下容疑者は今月２日の午後４時ごろから３日午後１時ごろの間に、中村重則さん（７４）の所有する軽自動車１台を盗んだ疑いが持たれている。
この事件をめぐっては、今月３日、中村さんと妻の鈴子さん（７３）が自宅で何者かに刃物で刺され殺害されているのが見つかり、また中村さん所有の軽自動車１台が自宅横の駐車場から無くなっていた。警察が軽自動車の捜索を行っていたところ、４日に福岡県北九州市のます渕ダムの脇にある駐車場で車を発見。５日朝から周辺の捜索を行っていた。そして午後０時３０分頃、川下容疑者自身から携帯電話で１１０番通報があり、「指宿の事件の犯人です。今から出頭します。車の所に戻ります。山から下りてきます」と話したという。約１５分後、軽自動車が見つかった駐車場の近くに川下容疑者が現れ、警察官に身柄を確保された。当時、川下容疑者はジャンパーにジーパン姿で、携帯電話や手提げバッグを所持していた。捜査本部によるとダムの近くにある滝の洞窟付近に潜伏していたとみられる。川下容疑者は殺害された中村さんが経営する現場近くのアパートに住んでおり、警察は５日、殺人の疑いでこのアパートの検証を行った。警察の調べに対し川下容疑者は窃盗の容疑を認めており、中村さん夫婦の殺害についても関与をほのめかす供述をしているという。警察では容疑が固まり次第、殺人などの疑いで再逮捕する方針。

逮捕の男 家賃３か月分を滞納
指宿市の住宅でアパートを経営する夫婦が殺害された事件で、車を盗んだ疑いで逮捕された男は家賃を３か月滞納していたことが警察などへの取材でわかりました。夫婦が遺体で見つかる前日が支払いの期限だったということで警察は男と夫婦の間で家賃をめぐってどのようなやり取りがあったか調べています。
この事件は今月３日、指宿市の住宅でアパートを経営する７０代の夫婦が刃物で刺され殺害されているのが見つかったものです。
警察は被害者が経営するアパートに住む川下誠容疑者（４４）を被害者の車を盗んだ疑いで５日、逮捕しました。
川下容疑者は逮捕される前「指宿の事件の犯人です」と警察に電話していたうえ、被害者のバッグや携帯電話を持っていたことから警察は川下容疑者が夫婦を殺害してバッグを奪った疑いが強いとみています。
川下容疑者は夫婦の自宅の隣にあるアパートに住んでいますが、ひと月２万５０００円の家賃を３か月滞納していたことが警察や関係者への取材で新たにわかりました。支払いの期限は２日だったということです。
警察のこれまでの調べで殺害された夫婦は２日の夜から翌日、遺体で見つかるまでに殺害されたとみられています。
警察は川下容疑者と夫婦との間で家賃をめぐってどのようなやり取りがあったか調べています。
05月07日　09時50分

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http://www.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/5055729061.html
夫婦殺害 窃盗容疑で男送検
指宿市でアパートを経営する夫婦が殺害された事件で、車を盗んだ疑いで逮捕された男は家賃を３か月滞納していたことが警察などへの取材でわかりました。警察は家賃をめぐるトラブルが事件につながった可能性もあると見て、男の身柄を検察庁に送り詳しく調べることにしています。
この事件は今月３日、指宿市の住宅でアパートを経営する７０代の夫婦が刃物で刺され殺害されているのが見つかったものです。
警察は７日、アパートの住人で、被害者の車を盗んだ疑いで逮捕された川下誠容疑者（４４）の身柄を鹿児島地方検察庁に送りました。川下容疑者は逮捕される前、「指宿の事件の犯人です」と警察に電話していたうえ、被害者のバッグや携帯電話を持っていたということで、警察は川下容疑者が夫婦を殺害してバッグを奪った疑いが強いとみています。
川下容疑者は被害者の経営するアパートに住んでいますが、ひと月、２万５０００円の家賃を３か月滞納していたことが警察や関係者への取材でわかりました。
支払いの期限は、今月２日だったということです。
警察のこれまでの調べで夫婦は２日の夜から翌日遺体で見つかるまでに殺害されたとみられています。警察は家賃をめぐるトラブルが事件につながった可能性もあると見て、夫婦との間でどのようなやり取りがあったのか詳しく調べることにしています。
05月07日　12時38分
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https://kumanichi.com/news/kyodo/social/201105/20110507001.shtml

被害者のバッグ所持か　窃盗容疑の男、夫婦殺害で2011年05月07日

　鹿児島県指宿市のアパート経営中村重則さん（７４）と妻鈴子さん（７３）が自宅で殺害された事件で、中村さんの軽乗用車を盗んだとして窃盗容疑で逮捕された無職川下誠容疑者（４４）が、鈴子さんのものとみられるバッグを逮捕時に持っていたことが６日、捜査関係者への取材で分かった。

　県警は強盗殺人容疑も視野に、近く再逮捕する方針。県警によると、川下容疑者は「指宿の事件の犯人です」と、夫婦殺害への関与を認めているという。

　県警によると、川下容疑者は半年余り前から、中村さん所有のアパートに入居。なくなっていた中村さんの車が４日、北九州市小倉南区のます淵ダム近くの駐車場で発見され、５日に駐車場に自ら現れた川下容疑者を県警が逮捕した。

　中村さん夫婦は３日午後１時ごろ、自宅で血を流して死亡しているのを親族が発見。鈴子さんの遺体の近くには血の付いた包丁が残っていた。（共同）

指宿夫婦刺殺　車窃盗の借家人、強盗殺人容疑で逮捕
(2011 05/13 14:51)
　指宿市大牟礼３丁目のアパート経営中村重則さん（７４）と妻の鈴子さん（７３）が自宅で刺殺された事件で、県警捜査本部は１３日、強盗殺人と銃刀法違反の疑いで、借家人の無職川下誠容疑者（４４）＝窃盗容疑で逮捕＝を再逮捕した。
　逮捕容疑は、２日午後１０時１０分ごろ、中村さん宅で、持っていたナイフで中村さん夫婦を刺して殺害、滞納した家賃の支払いを免れ、家賃分を利益として得た疑い。
　川下容疑者は中村さん夫婦の軽乗用車を盗んだ容疑で５日逮捕されていた。

　鹿児島県指宿市のアパート経営中村重則さん（７４）と妻鈴子さん（７３）が殺害された事件で、県警の捜査本部は１７日、強盗殺人などの疑いで逮捕、送検された重則さん経営のアパート住人、無職川下誠容疑者（４４）＝同市大牟礼＝が調べに対し「事件当日、初めて夫婦に退去を迫られた」と供述していると発表した。捜査本部は、家賃を滞納していた川下容疑者がアパートの退去通告をきっかけに犯行に及んだとみて、詳しい経緯や動機を調べている。

　捜査本部によると、川下容疑者は昨年７月に妻とアパートに移住後、定職がなかった。妻も昨年末までの約３カ月間は県外で働いていたが、以降は無職だった。今年２月から４カ月分の家賃（月額約３万円）を滞納、電気も４月上旬に止められるなど、生活に困っていたという。

　逮捕容疑は今月２日午後１０時１０分ごろ、中村さん方で、夫婦を洋包丁で刺殺した疑い。

　捜査本部によると、家賃の督促を受けていた川下容疑者は２日夜、中村さん方で支払いについて話し合い、いったん帰宅後、洋包丁を自室から持ち出したという。

＝2011/05/18付 西日本新聞朝刊＝

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http://mytown.asahi.com/kagoshima/news.php?k_id=47000001105200001

指宿強盗殺人容疑者「菜っ葉で食いつなぐ」
2011年05月20日

「菜っ葉を食べて食いつないでいた」「電気を止められ、夜は手作りランプで生活していた」――。指宿市でアパートを経営する夫婦が殺害された事件。強盗殺人などの疑いで再逮捕されたアパート住人の無職川下誠容疑者（４４）が調べに対し、生活の困窮ぶりを語っていたことが捜査関係者への取材で分かった。県警は精神的に追い込まれた末、滞納家賃の支払いを逃れようとした疑いがあるとみている。
　事件が起きたのは２日夜。県警によると、殺害された中村重則さん（７４）は胸と背中を、妻鈴子さん（７３）は背中をいずれも数カ所刺されていた。
　川下容疑者は２〜４月の家賃（月額３万円）を滞納し、前払いが必要な５月分も払ってなかった。「早く支払ってほしい」「支払えなければ、退去を」。訪れた中村さん宅でそう言われ、自宅から持ってきた洋包丁で刺したという。それまでにも再三、家賃の催促を受けていたという。
　川下容疑者は妻と昨年７月、中村さん方のアパートに引っ越してきた。県警によると、妻は昨秋から３カ月間、県外で働いたがその後は収入はなく、生活は苦しかったという。
　電気代が払えず、４月初めには電気も止められた。九州電力によると、支払いが滞ると検針日から６９日目に電気を止められる。川下容疑者は手先が器用で、布きれのようなものを細く束ねて油を染み込ませ、夜のランプにしていたという。
　次第に貯蓄も減り、大根の葉っぱなどを調理して食べてしのいでいた。ガスの契約はしておらず、カセットコンロのようなもので料理していたらしい。
　●「夜明け近づき九州道降りる」
　川下容疑者は最初、中村さん宅から軽乗用車を盗んだ疑いで逮捕された。捜査関係者によると、２日夜、「遠くに逃げたかった」と九州道を北上。「夜が明けてきたので小倉南インターで降りてさまよい」、北九州市の公園駐車場にたどりついた。ゴールデンウイークで公園の人出は多く、不安になって車を降りて山中に身を隠したという。
　「自首しようか、どうしようか」。考えを巡らせているうちに、警察に車を発見され、観念して自ら通報、逮捕された。川下容疑者の財布は中村さん宅から見つかっていた。
　●「気にいった」と指宿への転居
　川下容疑者は、母の出身地の関東地方で生まれ、幼少期を過ごした。小中学校は父の出身地の鹿児島市で通ったという。その後、関東で働き、妻とは関東で知り合った。約２年前に鹿児島市に転居。その後川下容疑者は「温泉のある指宿が気にいった」と車を売って資金を作り、中村さんのアパートに引っ越してきた。台所と２部屋、温泉付きだった。
（祝迫勝之）

「事件当日、退去迫られた」　指宿夫婦殺害　川下容疑者が供述
2011年5月18日 00:41 カテゴリー：社会 九州 > 鹿児島
■捜査本部調べ

　鹿児島県指宿市のアパート経営中村重則さん（７４）と妻鈴子さん（７３）が殺害された事件で、県警の捜査本部は１７日、強盗殺人などの疑いで逮捕、送検された重則さん経営のアパート住人、無職川下誠容疑者（４４）＝同市大牟礼＝が調べに対し「事件当日、初めて夫婦に退去を迫られた」と供述していると発表した。捜査本部は、家賃を滞納していた川下容疑者がアパートの退去通告をきっかけに犯行に及んだとみて、詳しい経緯や動機を調べている。

　捜査本部によると、川下容疑者は昨年７月に妻とアパートに移住後、定職がなかった。妻も昨年末までの約３カ月間は県外で働いていたが、以降は無職だった。今年２月から４カ月分の家賃（月額約３万円）を滞納、電気も４月上旬に止められるなど、生活に困っていたという。

　逮捕容疑は今月２日午後１０時１０分ごろ、中村さん方で、夫婦を洋包丁で刺殺した疑い。

　捜査本部によると、家賃の督促を受けていた川下容疑者は２日夜、中村さん方で支払いについて話し合い、いったん帰宅後、洋包丁を自室から持ち出したという。

＝2011/05/18付 西日本新聞朝刊＝
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http://mytown.asahi.com/kagoshima/news.php?k_id=47000001106030001
指宿事件起訴強盗殺人罪
2011年06月04日

　指宿市でアパートを経営する夫婦が殺害された事件で、アパート住人の無職川下誠容疑者（４４）が３日、強盗殺人の罪で起訴された。滞納家賃を免れる目的で「財産上不法な利益を得た」と地検は判断した。一般的な強盗事件に比べて立証は難しいとみられ、裁判員裁判に向け、地検には分かりやすい説明が求められる。
　中村重則さん（当時７４）と妻鈴子さん（当時７３）を殺害することで、家賃４カ月分１２万円の支払いを逃れることになるのか。地検は「供述だけでなく、証拠を吟味した結果、財産上の利益を得たことは間違いない」と判断した。強盗殺人罪は死刑か無期懲役で、殺人罪より刑罰が重い。
　起訴状などによると、５月２日夜、中村さん宅で、家賃の催促を受けている最中に２人を刃物で刺して殺害したとされる。
　地検は困窮ぶりも立証する方針だ。捜査関係者によると、昨年７月に入居後、川下容疑者は定職に就いていなかった。今年４月から電気は止められ、日々の食事にも困り、釣った魚や貝、もらった野菜などでしのいでいた。夜はこよりに油を浸した手作りランプで過ごした。消費者金融に借金もあり、精神的に追いつめられていたという。
　川下容疑者は、中村さんの軽乗用車を逃走用に盗んだ容疑で先に逮捕されていた。地検は「同じ機会、場所で事件を起こしていたら包括して評価すべきだ。そういう判例がある」として強盗罪が成立すると判断。同時に、現金約３万５千円や財布など１５７点の入ったバッグ、服２点も強奪したと認定して起訴した。
　強盗罪を適用する同様の事例として、タクシー運転手に暴行を加え、運賃を支払わないケースなどがある。刑法２３６条２項に規定されている。
　ただ、家賃滞納の支払いを逃れて「財産上不法な利益を得たから強盗」と言われても分かりづらい。地検は「裁判員には、根拠をできるだけ分かりやすく説明していく」としている。（祝迫勝之）
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http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/242578
「事件当日、退去迫られた」　指宿夫婦殺害　川下容疑者が供述
2011年5月18日 00:41 カテゴリー：社会 九州 > 鹿児島
■捜査本部調べ

　鹿児島県指宿市のアパート経営中村重則さん（７４）と妻鈴子さん（７３）が殺害された事件で、県警の捜査本部は１７日、強盗殺人などの疑いで逮捕、送検された重則さん経営のアパート住人、無職川下誠容疑者（４４）＝同市大牟礼＝が調べに対し「事件当日、初めて夫婦に退去を迫られた」と供述していると発表した。捜査本部は、家賃を滞納していた川下容疑者がアパートの退去通告をきっかけに犯行に及んだとみて、詳しい経緯や動機を調べている。

　捜査本部によると、川下容疑者は昨年７月に妻とアパートに移住後、定職がなかった。妻も昨年末までの約３カ月間は県外で働いていたが、以降は無職だった。今年２月から４カ月分の家賃（月額約３万円）を滞納、電気も４月上旬に止められるなど、生活に困っていたという。

　逮捕容疑は今月２日午後１０時１０分ごろ、中村さん方で、夫婦を洋包丁で刺殺した疑い。

　捜査本部によると、家賃の督促を受けていた川下容疑者は２日夜、中村さん方で支払いについて話し合い、いったん帰宅後、洋包丁を自室から持ち出したという。

＝2011/05/18付 西日本新聞朝刊＝
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指宿強盗殺人容疑者「菜っ葉で食いつなぐ」
2011年05月20日

「菜っ葉を食べて食いつないでいた」「電気を止められ、夜は手作りランプで生活していた」――。指宿市でアパートを経営する夫婦が殺害された事件。強盗殺人などの疑いで再逮捕されたアパート住人の無職川下誠容疑者（４４）が調べに対し、生活の困窮ぶりを語っていたことが捜査関係者への取材で分かった。県警は精神的に追い込まれた末、滞納家賃の支払いを逃れようとした疑いがあるとみている。
　事件が起きたのは２日夜。県警によると、殺害された中村重則さん（７４）は胸と背中を、妻鈴子さん（７３）は背中をいずれも数カ所刺されていた。
　川下容疑者は２〜４月の家賃（月額３万円）を滞納し、前払いが必要な５月分も払ってなかった。「早く支払ってほしい」「支払えなければ、退去を」。訪れた中村さん宅でそう言われ、自宅から持ってきた洋包丁で刺したという。それまでにも再三、家賃の催促を受けていたという。
　川下容疑者は妻と昨年７月、中村さん方のアパートに引っ越してきた。県警によると、妻は昨秋から３カ月間、県外で働いたがその後は収入はなく、生活は苦しかったという。
　電気代が払えず、４月初めには電気も止められた。九州電力によると、支払いが滞ると検針日から６９日目に電気を止められる。川下容疑者は手先が器用で、布きれのようなものを細く束ねて油を染み込ませ、夜のランプにしていたという。
　次第に貯蓄も減り、大根の葉っぱなどを調理して食べてしのいでいた。ガスの契約はしておらず、カセットコンロのようなもので料理していたらしい。
　●「夜明け近づき九州道降りる」
　川下容疑者は最初、中村さん宅から軽乗用車を盗んだ疑いで逮捕された。捜査関係者によると、２日夜、「遠くに逃げたかった」と九州道を北上。「夜が明けてきたので小倉南インターで降りてさまよい」、北九州市の公園駐車場にたどりついた。ゴールデンウイークで公園の人出は多く、不安になって車を降りて山中に身を隠したという。
　「自首しようか、どうしようか」。考えを巡らせているうちに、警察に車を発見され、観念して自ら通報、逮捕された。川下容疑者の財布は中村さん宅から見つかっていた。
　●「気にいった」と指宿への転居
　川下容疑者は、母の出身地の関東地方で生まれ、幼少期を過ごした。小中学校は父の出身地の鹿児島市で通ったという。その後、関東で働き、妻とは関東で知り合った。約２年前に鹿児島市に転居。その後川下容疑者は「温泉のある指宿が気にいった」と車を売って資金を作り、中村さんのアパートに引っ越してきた。台所と２部屋、温泉付きだった。
（祝迫勝之）