http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1161.html
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(回答先: ボッタクリ アンプ _ FM Acoustics の世界 投稿者 中川隆 日時 2017 年 9 月 11 日 16:27:41)
オーディオ・ノートの旗艦パワーアンプ「Kagura 2」(15,620,000円/ペア/税込)
https://this.kiji.is/754457324523454464?c=708591420581412864
“音楽の神が宿る”オーディオ・ノートの旗艦パワーアンプ「Kagura 2」。神事にインスパイアされた誕生秘話
2021/4/13
日本を代表するハイエンド・オーディオブランドのひとつであるオーディオ・ノート。そんな同社において不動のフラグシップを誇るのが「Kagura」である。2013年に誕生した稀代のモノラルパワーアンプだが、2020年にマイナーチェンジを果たし、現在は「Kagura 2」となっている。本製品はどんな思いで手掛けられ、そこにはどんな技術が搭載されているのだろうか?
AUDIO NOTE「Kagura 2」(15,620,000円/ペア/税込)
今回から数回に分けて、林 正儀氏が「Kagura」に込められた“物語”を伝承していく。第1章はプロローグ。誕生までのエピソードやその魅力に触れていくことにしよう。
■人の魂ごと引き込むようなモノづくりがしたい
これまで3回に渡って“銀河通信”でお届けした超弩級ターンテーブル「Ginga」登場の翌年の2013年、この物語の主人公である「Kagura」は誕生している。大河的なスケールを思わせる堂々とした風貌。異色にも電源ケーブルの入力を2系統装備した、直熱3極管211のパラレルシングル・モノラルパワーアンプで、「Ginga」と並び世界の音楽ファンを魅了。ハイエンドアンプメーカーであるオーディオ・ノートが威信をかけて作りあげた最高傑作だ。
“音楽の神が宿る”というコンセプトから、「Kagura」(神楽)と命名。そんな希代のフラグシップアンプのルーツを知りたいと思う。チーフエンジニア廣川嘉行さんの案内でロマンの旅へ出よう。
昨年40周年を迎えたオーディオ・ノートのパワーアンプの系譜をたどると、「Kegon」や「Neiro」など代々日本語名が多い(海外メインなのでほぼ知られていないが)。その中で同社の名声を一躍高めたのが、創業当初に開発され、イギリスのアワードを受賞した銘機「Ongaku(1989年)」だ。2010年代はさらに飛躍の時を迎え、大旗艦モデルが誕生するわけだが、「Kagura」もまた、メイド・イン・ジャパンの最高峰に相応しい出来映えである。
当時を振りかえって廣川さんが語る。近藤公康会長(2006年に他界)亡きあと、ハイエンドアンプメーカーとして世界に通用する、真にオーディオ・ノートらしいフラグシップ機を持ちたいという機運が高まったそうだ。
企画、開発は廣川さんが主査として担当。「Kagura」への思いは火のように熱い。「ハイエンドブランドは一般的な高級オーディオメーカーとは違います」。ただ単によいものを作るのだけでなく、人を魂ごとぐーっと引き込むような。ある意味麻薬的な魅力というか、“音のたたずまい”が感じられるモノ作りがしたいのだという。
■“神事=音楽”と捉え、脚色ない真の美しさを追求
イメージが湧かなければ開発はスタートできない。音作りのイメージを高めるべく、島根の出雲大社で神楽や巫女舞いを観覧したそうである。そこで得たのは、「神事に対する謙虚でまっすぐな心と、力まず日々続けて行く自然さでした」という。
「Kagura」では“神事=音楽”と捉え、入念な音質調整にとりくんだという。「まず脚色や虚構のない真の美しさです。力みのない穏やかで自然体の音。一歩下がった余裕を持ちながら、しかし堂々として“王様的な雰囲気”がある。そんなアンプづくりが目標となりました」。なるほど“音楽の神が宿る”はただの謳い文句じゃなかった。驚いたうえに感服した。並のメーカーではまず聞けない開発秘話である。
2012年の9月に開発スタートした「Kagura」には、実はベースにしたモノラル・パワーアンプがあった。海外で主に展開していた「Gakuon II」だ。一見よく似ているが、MT管の構成やパーツが違い、だいいちシャーシが薄い。一方の「Kagura」は異様に背が高い。ほぼキューブ状だ。筐体の高さは約2.5倍、重量が2倍の62?というマンモス級だが、デザインありきではなく、設計の合理性があったのだ。
「Kagura」の前身となったモノラルパワーアンプ「Gakuon II」。主に海外で展開していた
詳しくは次号以降にまわすとして、「Kagura」の増幅回路は全体の1/3、残りの2/3は電源という構成だ。「そこで縦に空間を広げ、立体的なレイアウトにすると最短結線ができる。シンプルな回路でコンパクトにまとめ、それを贅沢な電源でドライブするという発想において理にかなった設計なのです」
面白いエピソードを披露しよう。2013年の1月、プロトタイプをラスベガスで発表したときのことだ。音質は大好評だったが、ブレーカースイッチ(ヒューズを省くため)の感触に不満を漏らすディーラーもいた。
音質最優先の廣川さんとしては、ただのスイッチ変更には納得しない。そこで電源ケーブルをヒーター系とB電源系の2本にすることを思いつく。音の純度と余裕感が劇的に向上。それ以来Kaguraはこの仕様となった。有名な「電源ケーブル2本伝説」である。私は運のよい男だ。「Kagura」の誕生前(同年2月)に居合わせたのは何と幸いなことか。
このほか「Kagura」専用に銀コンデンサや基板などのパーツを開発している。つい内容に深入りしたが、「Kagura」で得た技術は、例えばプリアンプのG-1000やフォノアンプのGE-10など他のモデルにも展開している。さすが最高峰の先進性と余裕だ。「Ginga」を宇宙とするならば、「Kagura」は神の領域といえるだろう。
■真空管ソケットを新たに開発、登場から7年を経てブラッシュアップ
最後に嬉しい知らせがある。7年を経た「Kagura」がアップデートされたのだ。おもな変更点は、新設計の出力トランスで4、8、16Ωの出力線を単独で引き出せ、便利になった(従来は内部にて切り替え)こと。入力端子に待望のXLRが増設され、真空管ソケットをオリジナルで開発・搭載したなどの点だ。極厚の純銀メッキ、パラジウムメッキなどにより、音質はさらにブラッシュアップされた。
「Kagura」は2020年、7年ぶりにマーク2にアップデートされた。真空管ソケットをオリジナルで新規開発。超極厚の純銀メッキとパラジウムメッキを採用し、音質がさらにブラッシュアップされた
短時間の比較試聴であるが、きれいに帯域バランスの整ったオリジナルのよさを引き継ぎつつ、さらに微細音のレスポンスや空間情報量が向上。中〜低域の密度感もアップし、より音楽的で神々しい「Kagura」の世界感を味わうことができた。次号第2章にぜひご期待あれ。
(提供:オーディオ・ノート)
本記事は『季刊アナログ vol.69』からの転載
https://this.kiji.is/754457324523454464?c=708591420581412864
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「銀」を用いた製品群で世界の愛好家の耳目を集める
<世界のアンプブランド>AUDIO NOTE:「まず音楽ありき」を基本姿勢に製品開発に取り組んできた名門
石原 俊 2019年09月18日
https://www.phileweb.com/review/article/201909/18/3569.html
写真左がプリアンプG-1000(¥7,538,400/8%税込)。写真右がモノラルパワーアンプKagura(¥14,536,800、ペア/8%税込)
●ブランドの成り立ちと歴史
「銀」を用いた製品群で世界の愛好家の耳目を集めた
オーディオ・ノートは近藤公康が1976年に創業したブランドである。当初製造したのは4N純銀線巻昇圧トランスで、主に海外の市場で大きく評価された。それ以来、銀は同社のトレードマークのような存在となり、コイルが銀線のMCカートリッジや、線材が銀のケーブルなどを発売して世界のオーディオ愛好家の耳目を集めた。
AUDIO NOTEブランドの歴史
現在の同社の製品群の礎となったのが、1989年に発表した「ONGAKU」というステレオパワーアンプである(セレクターとボリュームを有しているが、利得が高くないことから同社ではパワーアンプに分類している)。
このモデルは外洋クルーザーに取りつけるために制作した特注品を一般化したもので、極めて贅沢な作りになっていた。終段は大型直熱三極管211のシングル。銀素材が随所に投入されているのが凄い。純銀巻線出力トランスや純銀配線材SSW(Silk Silver Wire)や純銀箔コンデンサーといったパーツは全て自社製で、回路はひとつひとつ丁寧に手配線されていた。
近藤公康は2006年にラスベガスで行われたCESで客死してしまったが、社業は残されたスタッフが引き継ぎ、現在でもその遺志を引き継いでいる。
●ブランドの技術背景
銀や直熱三極管をより安全かつ高度に用いる
近藤の死後、残されたスタッフが行ったのはカリスマを失ったことによるイメージダウンを最小限に抑えることだった。そのためにはサウンドの傾向を変えずに、さらなるクオリティアップを図らなければならない。彼らは銀という素材や、直熱三極管へのこだわりを捨てることなく、より安全で安心して使うことのできる製品作りを行う一方で、さらなる高みにまで登りつめることを目指した。
最高級真空管式プリアンプG-1000に搭載されている自社製のアッテネーターは新体制の成功を雄弁に物語っている。これは人工衛星にも搭載される超精密抵抗器をローターリースイッチに実装し、銅製のケースに収めたもので、筆者がこれまでに目にしたものの中でも突出したスグレモノだ。銀へのこだわりはより深化しており、最高級パワーアンプ「Kagura」は配線材が全て銀製である。しかも銀線を撚って、シルクの絶縁体を被せ、それをジャケットで覆うという念の入れようである。段間コンデンサーは自社製の電極に銀箔を使用したもので、制振処理がなされている。出力トランスの線材も銀で、ひとつひとつ丁寧に自社生産を行っている。高価格だが、納得のいく製品作りである
●代表モデルのサウンド
名演奏の真相を明らかにしてくれるアンプ
オーディオ・ノートの試聴室でKaguraの音に接したのは鮮烈なオーディオ/音楽体験だった。
その時はB&Wの801Dでメータ/ウィーン・フィルによるマーラー2番のLPの冒頭を聴いたのだが、通常のエレクトロニクスでは表現できない精妙なダイナミクス表現がなされた。低弦の恐ろしげな動きがリスニングポジションに襲い掛かってくるかのようだった。
名演奏の真相をここまで明らかにしてくれるアンプを、私は寡聞にして知らない。月並みな言い方だが、究極の真空管アンプだ。
Departureのサウンドも衝撃的だった。あの時はYGアコースティックのSonja2でパーヴォ・ヤルヴィ/N響による『展覧会の絵』を聴いたのだが、通常の再生では聴き取ることができないディテールを連発したのには心底驚いた。また、解像度は極めて高く、管打楽器奏者の顔が見えるようなイリュージョンすら感じた。何度も言うが、高いが凄い。
●開発者からのメッセージ
(株)オーディオ・ノート チーフデザイナー
廣川嘉行
オーディオ・ノートの「美しく生き生きとした音世界」の根底にあるのは、音楽への深い愛情と敬意です。音楽が持つ美しさや楽しさ、崇高さや切なさ、その魅力を十全に引き出したい。製品づくりにおける探求心や想いは、ここから始まります。
そのためには私たち自身が回路理論はもちろん、音楽に対する見識や深い愛情を持つことが非常に重要と考えます。様々な音楽ジャンルの魅力を引き出すため、数カ月から1年にもおよぶ慎重なリスニングテストを経て生み出される製品は、真に音楽家が表現したかった事を忠実に再生します。
また、工業製品としての高い品質を確立することで、「MADE IN JAPAN」という信頼性を伴った製品を世界中に届け続けています。
https://www.phileweb.com/review/article/201909/18/3569.html
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製品紹介 | オーディオ・ノート AUDIO NOTE
https://www.audionote.co.jp/jp/products/
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