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イエメンの対アルカイダ戦争、米国を待ち受ける落とし穴 (ロイター)
http://www.asyura2.com/09/warb2/msg/500.html
投稿者 ダイナモ 日時 2010 年 1 月 08 日 15:12:37: mY9T/8MdR98ug
 

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-13257420100108?pageNumber=2&virtualBrandChannel=0&sp=true

 [ベイルート 5日 ロイター] 昨年末の米航空機爆破未遂事件で、イエメンに拠点を置くアルカイダ系組織が犯行声明を出したことを受け、米国はイエメンのサレハ政権への支援を加速させている。しかし、貧困や内戦に苦しむ同国への支援は、一つ間違えばアルカイダ勢力の拡大にもつながりかねない。

 汚職にまみれ、正当性に欠けるとされるイエメン政府への支援は、一時的に同国の独裁体制を維持することになるとみられる。

 これについて、イエメンのアナリスト、アブドルガニ・イリヤニ氏は「米国がイエメンの治安に関与を強めれば、アルカイダの勢力増強につながるだろう」とみる。同氏は、イラク戦争で米兵がイラク市民を支配したというイメージから生まれた反米感情に触れ、「多くのことが悪い方向に進む可能性がある」と言う。

 イエメンの当局者は、武装勢力との戦いに米国の支援が必要とは認めるが、アルカイダの勢力を拡大させる貧困への対策にも資金は不足しているという。

 米国はこうしたイエメンに対し、軍事物資や情報員、イエメン部隊への訓練を提供し、アルカイダと疑われる武装勢力の一掃に努めようとしている。

 イリヤニ氏は「イエメン政府への支援は、こうした米国による作戦の避けられない副産物」と指摘。「このことが、イエメンがそもそもの混乱に陥った原因である悪い習慣をこれまで同様に継続させることになる」と語る。

 67歳になるサレハ大統領は、部族や軍部の党派に利益供与を与えることで、約30年にわたり権力を維持してきた。匿名の米当局者は、「サレハ大統領に(武装勢力の掃討作戦に)専念してもらい、すべてが正しい方向に行っているか監視する必要がある」と、実利的な考えを示す。

 <支援の条件>

 クリントン米国務長官は、アルカイダ以外にも北部のイスラム教シーア派反政府組織「ホースィー」や南部の分離主義運動を抱えるイエメン政府に対し、西側諸国が支援を続けるべきとの考えを表明。7日には「イエメンが平和と安定をもたらすための好機につながる行動を取れるよう、継続的な支援を行う考えと条件があることを、国際社会ははっきり示すべきだ」と述べた。

 英王立国際問題研究所のジニー・ヒル氏は、イエメンがサウジアラビアや聖地メッカに近いという、イラクやアフガニスタンよりも繊細な問題から、米国がイエメンでの新しい戦争を強く求めていないとみる。

 同氏は「西側がどういう規模であれ派兵を求めれば、イエメン政府は非常に難しい状態に置かれる」と話す。

 アルカイダを狙った空爆や特殊部隊の投入といった選択肢も、特に民間人に犠牲が出た場合、政治的に微妙な状況を生み出す可能性がある。

 米当局によると、国防総省は現在、対テロ支援に昨年投じた6700万ドル(約62億円)をさらに増やすよう求めている。この金額には、米特殊部隊や米中央情報局(CIA)による作戦は含まれていないという。

 先月には、米国が支援したアルカイダのものとみられる拠点への空爆で60人以上が死亡した。

 「リスクはイエメン国内において米国とサレハ政権への敵対心が増長していることだ」と話すのは、米研究者でイエメンについての著書もあるロバート・バーロウズ氏。同氏は「ホースィーとアルカイダ、おそらく南部の分離運動も、その主な狙いはサレハ政権と米国の関係に打撃を与えることだ」と分析する。

 サレハ大統領は、同国北部の反乱や南部の分離主義の方がアルカイダよりも深刻な脅威と見ているかもしれない。しかし、新しい過激派はより急進的で、1980年に米国の支援を受けたアフガンのジハード(聖戦)に参加した兵士よりも懐柔が難しいことは明らかだ。

 一方で、サレハ大統領は、西側から財政的な支援をさらに得るためにアルカイダとの戦いを利用し、国内での利益供与に使う資金に回そうとしている可能性もある。

 これに対し、英王立国際問題研究所のヒル氏は「もしその国が弱体化しつつあれば、テロリストのネットワークは利益になる。しかし、政府を弱まらせるのはテロではなく、石油収入の減少による経済危機」だと指摘する。

 米国はイエメンが国として存続可能かという不安を増大させているが、それは主に、同地域の不安定化が石油大国のサウジアラビアや周辺の国際航路にどう影響するのかという点に絞られている。

 イエメン側にとってのリスクはより高く、一部には米国の関与が一時的で信頼できないという声もある。

 イリヤニ氏は「機会の扉はすぐに閉まる。すべてが終われば米国は去り、イエメンは水や石油といった再生不可能な資源をめぐり、後戻りできないところを過ぎてしまったということになる。そして、ただ戦う訓練を受けた世代だけが残される」と話している。

 

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コメント
 
01. 2010年1月08日 19:16:10
米国と組むのは自殺行為も同然!
決してイエメンという国自体は無くならないが、現政権が危うくなる事は確か。
米国が求めているのは、決して公式に口にはしないだろうが「イエメンが『不安定の弧』の一翼を担う事」。
それ以上でも、それ以下でも無い。

02. 2010年1月09日 02:06:48
イエメンにも石油が出るんですよ。マーリブからハドラマウトに行くのに、砂漠を通らないで北の道を行くと途中に採掘現場がある。94年秋に行ったときはガスを燃焼させる煙突は1本だったけれど、98年には7本になっていた。その後はどうなったか、行っていないので分からないけれど。しかし、昔エジプトのナセル大統領がイエメンに援軍を送って大失敗したことがあるから、山頂に家を作る誇り高いイエメン人を御するのは、アメリカと言えども難しいと思うよ。

03. 2010年1月09日 17:40:53
http://news.yahoo.com/s/ap/20100106/ap_on_re_mi_ea/ml_yemen_al_qaida
イエメンの外相は上の1月6日のAP記事によれば、

先月12月17日、米国軍は、アルカイダの基地であるとして巡航ミサイルを,イエメンに打ち込み、女性、子どもなど民間人を大量に殺す結果となったが、米国政府との間で米国が巡航ミサイルの打ち込みをすることを許容する協定を結んでもいないし,米国政府からそもそもその申し出すらない(つまり、米国が勝手に,ミサイルの打ち込みをやっているということ)、という。また、米国がイエメン軍のトレーニングや,インテリジェンス、兵站について助けてくれるのはありがたいが、米国軍が乗り込み、米軍がナイジェリア軍に命令を出すようなジョイントまでは、のぞんでいない。アフガニスタン、イラクの二の舞はご免だ。

といっています。米国は,他国に勝手に巡航ミサイルを撃ち込んでいるようですが、こんなことが国際法上も許されるのでしょうか。アルカイダがそこにいる、との名分で外国にミサイルを撃ち込んでいいという論理なのですよ。アルカイダという言葉を出せば、他国にどんなことをしてもいいというのです。


アルカイダ,という言葉やレトリックが、いかにアメリカ政府に,都合よいものか、ということ。


とにかく、アルカイダという概念や言葉を,100万回ほどメディアで使えば,あとは,何をやっても許されるという感じ。

だから、せめてわれわれは、アルカイダという組織はそもそも存在しない、米政府の作り話、また、地元ゲリラや原理主義連中をアルカイダと呼ぶ、意図的混同,すり替え、レトリックはやめよ、とネットメディアなどで100万回ぐらい言った方がいいでしょう。


04. 2010年1月09日 20:51:58
>03様

全くその通りです。

そして、それを止めることが出来ないのが、アメリカ以外の全ての国という現状。
アメリカの工作戦争侵略のやりたい放題。

これは、日本小沢が指揮を取り、中国、ロシア、インド、イラン、中東、欧州、南米諸国、など世界各国と共に、米国を含む「国際的軍事行為の完全禁止法」を制定し、アメリカの暴力を停止させなければならない。

オバマは戦争を容認すると、公言したばかりだが、被爆国日本こそ、世界に戦争全面禁止を提言できる唯一の国と言える。


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