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西谷文和氏のアフガニスタン現地報告:中村哲氏との邂逅 / タリバン政権の外相ムタワキル氏へのインタビュー
http://www.asyura2.com/09/warb2/msg/575.html
投稿者 妹之山商店街 日時 2010 年 1 月 18 日 15:26:17: 6nR1V99SGL7yY
 

ジャララバードにて その2
http://www.nowiraq.com/blog/2010/01/post-267.html

クナール川下流の、別の村への取水口へ。
タリバン時代に作られた用水路が干上がっている。
なぜか?原因は対岸の護岸工事。米軍の一部であるPRTが、
水路の知識もないままに「見えるところだけ」護岸し、
そのままメンテナンスもないままに放置したからである。

どういうことか?PRTが行った「護岸」工事によって、対岸は守られたが、
護岸壁に当たってはね返った水流が、こちら側の川底を掘り下げたため、
川の水位が低下しこのタリバン時代の取水口に水が届かなくなってしまったのだ。
結果、下流の村が飢えた。

中村さんたちは、新たな取水口を作って、新たな水路を建設中だ。
「米軍は2重に邪魔をする。一つは空爆など戦争で人を殺す。
もう一つは、『支援』と称して逆に貴重な財産(この場合は水路)を使えなくしてしまっているのです」。

厳冬のカブールで 1
http://www.nowiraq.com/blog/2010/01/post-260.html

厳冬のカブールで 2
http://www.nowiraq.com/blog/2010/01/post-261.html
堂々と「UNICEF」の大きな文字が書かれたテントシートが売られている

カンダハールにて 2
http://www.nowiraq.com/blog/2010/01/post-264.html
「街の人々の半分が、親族にタリバンがいると考えて差し支えない。
このタクシー運転手も信用してはいけない」とイブラヒーム。
アフガンは大家族で、ここはタリバンの拠点。
身内にタリバンがいるほうが普通なのだ。

翌日ISAFの司令官とアフガン軍の責任者が、村に謝罪にやってきた。
しかし謝っただけ。その後の補償は一切なかった。

ディマ君は遊牧民だ。毎日羊やヤギを追いかけて生活しているのだが、
その日はたまたまメーンストリートで米軍と出会った。
テレビも新聞もない生活。米軍の車列がどれほど危険か、彼には知識がなかった。
ただ好奇心で近づいていった。ただ見たかっただけなのだ。
赤のレーザー光線が出た。これ以上近づくな、のサインである。
もちろん、彼はそんなサインを知らない。そして、撃たれた。
「僕はそのとき、ただ羊を追いながら、薪を集めていただけなんだ。
足を打たれて、もう歩けなくなるかもしれない。歩けないと仕事ができないよ」
米軍には、遊牧民の子どもが自爆テロリストに見えるようだ。
1ヶ月を過ぎても、何の謝罪も補償もない。
これが「大義ある戦争(オバマ大統領のノーベル賞受賞演説)」なのだろうか。
この病院に来るたびに、激しい怒りと悲しみに襲われる。

カンダハールにて 3
http://www.nowiraq.com/blog/2010/01/post-265.html

ジャララバードにて その1
http://www.nowiraq.com/blog/2010/01/post-266.html
貧困ビジネス。
日本では、派遣労働者に不当に高い家賃のアパートや、高金利の金を貸したりして、その良識が疑われる企業があるが、
ここアフガンでは大量の避難民相手の商売が成立している。
少年が大きな袋を担いで歩いているので、中を見せてもらう。
中身は雑草を干したもの。
「家畜にやるべき草を、ここでは人間が食べているんだ」とイブラヒームが通訳。

厳冬のカブールで 3
http://www.nowiraq.com/blog/2010/01/post-262.html
タリバン政権の外相ムタワキル氏へのインタビュー

−現在のカルザイ政権について、どう考えておられますか?
「3つの問題を抱えている。
1つは、内戦に起因する民族・部族の問題。
2つ目が政権自体が汚職にまみれていること。
3つ目が麻薬の問題だ」

―米軍やISAFがこの国に駐留していることについては、どう感じられていますか?
「彼らが駐留しているために、この国は大変混乱した状況である。疑問が3つある。
1つは、米軍の敵は誰なのか?アルカイダか?タリバンか?それとも一般市民なのか?
2つ目は、こんな戦争をいつまで続けるつもりなのか?
オバマが3万人の米兵の増派を決めた。終わりが見えないではないか。
最後に『テロリストの定義』とはいったい何で、誰が決めるのか?
米軍やISAFは、これらの疑問に、まったく答えていない状況だ」

―アフガニスタンを平和な国にするためには、どうしたらいいでしょうか?
米軍と戦い続けることなのか?それとも話し合うことができるのでしょうか?
「両方が必要だ。時には戦うことが必要だ。
しかし戦争がいいか平和がいいかと尋ねられれば、もちろん平和がいい。
しかし現状では話し合うことも難しい。
戦おうとするグループと話し合おうとするグループ、双方の意見を聞いて判断したい」

―パキスタン・タリバンとアフガン・タリバンの違いは何ですか?
「目的が違う。パキスタン・タリバンは、より『イスラム原理主義』に近く、
シャリーア(イスラムの教え)によって行動する。
アフガン・タリバンは、明らかに占領軍を追い出すために戦っている。
米軍を追い出して、人々が望む政権を作ることを目的としている」

―タリバンの中に「武装タリバン」と「穏健タリバン」がいると言われていますが?
「私たちは全て同じ、タリバンである。米軍が戦争するから極端になるグループがいるだけだ。
私たちをイスラム原理主義者と呼ぶなら、米国にもキリスト原理主義者がいるではないか」

−自爆攻撃についてどう思いますか?イスラムでは自爆は禁止のはずですが。
「米国とアフガン国民の間には、圧倒的な力の差がある。米軍は最新兵器で空爆してくる。
私たちがそれに対抗するには、『新たな手段』が必要だった。
リベンジするために戦争の技術の一つとして、自爆攻撃がある。君たちの国、日本にも昔あっただろ?」

−日本政府がアフガン支援として50億ドルを支出することを決定した、というニュースはご存知ですか?
「知っている。民生支援してくれるのは歓迎するが、しかし金よりも必要なのは平和と安定だ。
国際社会に、アフガン戦争を終わらせることを提案してほしい。
その後、汚職のない政府ができてから、金を援助してほしい。
今のまま大金を注入しても、きれいな服を水につけて着れなくしてから、その服を恵んでいるのと一緒だ。
しかしインド洋での給油をやめることは、良い考えだ。
インド洋で米軍やパキスタン軍に給油することは、空爆の手助けをすることに他ならない。
多くの人が空爆で死んでいるのだ」

−最後に、日本人へメッセージを。
「まず最初に、日本がアフガンへ軍隊を送らなかったことに感謝する。
日本政府はカブール空港を建設してくれた。多くの学校も作ってくれた。これにも感謝している。
日本は国際社会に影響を持っているので、平和を構築するための世論を作ってほしい。
お互い戦争では悲惨な経験をしてきた。戦争の悲惨さを知っている国として、
ぜひ平和を勝ち取るための努力を、世界に訴えていってほしい」

インタビィーの最後に、「あなたは日本憲法第9条を知っていますか?
日本は武器を持たないと宣言したのです」と言うと、
通訳のイブラヒームが「ホワット?9条?何なんだそれは?」と聞き返してきた。
「えーっと、9条はというとね…」と説明しかけたとき、
ムタワッキル師が、「I KNOW」と一言。
彼は9条を知っていたのだ。
なんとタリバンの元外務大臣が日本の平和憲法9条を知っていて、それはすばらしい考え方だと言うではないか。  

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