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Okinawa Upset - Tobias Harris(試訳)
http://www.asyura2.com/09/warb2/msg/663.html
投稿者 上葉 日時 2010 年 1 月 31 日 08:25:32: CclMy.VRtIjPk
 

Okinawa Upset - WSJ.com
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703808904575024411326468010.html

 ウォール・ストリート・ジャーナルへのトバイアス・ハリス氏の寄稿の試訳です。かなり直訳です。あやしげなところも多々あります。おかしなところは、フォローアップなりコメントなりで指摘してくだされば幸いです。そのうち、どこかがちゃんとしたのを出すかもね。


2010年1月26日
ひっくり返った沖縄
日曜日の選挙結果は米日関係に一撃を加えるが、ダメージは致命的ではない。

トバイアス・ハリス

 今年は米日同盟の50周年を記念する年であるが、沖縄県のほんの小さな市である名護(人口59,742人)の選挙はその関係を不安定なものにするかもしれない。名護は、日本と合衆国のあいだで2006年に合意された軍の再編プログラムの条件の下で、新たなアメリカ空軍基地の用地になる予定である海軍キャンプ、キャンプ・シュワブの本拠地である。日曜日に、名護市は、その計画に反対する新市長、稲嶺進を選出した。彼の勝利は、2006年の合意反対派の勝利として解釈されている。

 最大の敗者は、昨年合意を再検討することを約束して選挙運動をし、いまや代わりを見つけることの難しさを悟りつつある鳩山政権だったかもしれない。稲嶺知事の勝利により、政府は、特にその下り坂の支持率と、日本の民主党の幹事長、小沢一郎を取り巻く政治腐敗スキャンダルを考えれば、2006年のロードマップへの反対の立場から後退することはより困難になったと認識するだろう。

 同様に、ワシントン政府も日曜日に敗北を喫した。一部のアナリストたちは、たとえ米国が米軍の再編成を思い通りにすることができたとしても、そうすることは同盟関係に憂慮すべき害を生じさせることになると論じて、オバマ政権に鳩山政権にあまり強く圧力をかけないよう警告していた。稲嶺氏の選出により、鳩山政権に圧力をかけることのリスクは高まった、なぜならワシントン政府が民主的に選ばれた中央政府に強制しているように見えることになるだけでなく、再編成に直接影響を受ける地方自治体の選挙結果を黙殺するよう政府に圧力をかけることにもなるからである。

 鳩山氏は政府は5月中に、2006年の合意に決定を下すとしている。一方で、オバマ政権は、2006年の合意は米日関係を損なう価値があるかどうか、真剣に考えなければならない。現状では、ワシントン政府は、同盟国として合意を名護に押しつけることを鳩山政権に協力要請するか−−うまくいきそうもない協力関係に思えるが−−、それとも鳩山政権と名護の人々の両者に、どちらも望んでいない合意を受け入れるよう迫らなければならなくなるだろう。

 米国は、どの日本政府も環境上の理由、および道徳的、歴史的理由のために、沖縄の人々に受け入れさせることができなかった合意をあまりに強く主張したことに、相当な責めを負わなければならない。ワシントン政府は単に戦略的な理由に基づいて普天間について議論したがっているだろうが、現実は、2006年のロードマップにもっとも影響を受ける人々にとって、再編成は戦略上の問題どころではないのである。沖縄の人々はあまりにも長くあまりにも大きい負担−−在日米軍の半分以上が駐留することの社会的、環境的なコストを含む−−を荷うことを、そのメリットがなんであれ、黙ってロードマップを受け入れることを要求されてきた。

 この選挙は、そのうえ、米日同盟と日本の民主主義−−それどころか、韓国が一党独裁から移行したときにわかったように、長年の米国同盟国の民主主義−−との発展のあいだの緊張を思い出させるものである。8月の民主党の勝利は、戦後におけるひとつの与党から別の党への初めての曖昧でない権力の移行として、日本の大衆にとって、日本の米国との同盟を再考するための、初めての機会のしるしとなった。民主党は同盟に反対していないが−−首相も外相の岡田克也も繰り返し支持を表明している−−、同盟の自由民主党によって扱われたやり方には反対している。民主党は、自民党が同盟を密室で運営して、日本人の国益のまえに米国のそれを置いたため、二国間の不均衡な同盟関係になったと主張している。日本の外務省によって調査中である核兵器に関する密約と2006年のロードマップの二つは、米国−自民党同盟に反対する民主党のケースの一部である。そして名護の投票結果は、日本の有権者−−少なくとも同盟が地域の関心事である都市では−−が、少なくとも彼らに関するかぎりは、その関係性は変えられる必要があるという民主党の論点を受け入れたという最新のしるしである。

 ここに一筋のひかりが見える。おそらく名護の選挙が2006年のロードマップを拒絶するかぎり、これはワシントンと東京の両政府にとって、どのように同盟が機能すべきか、そして日本の新たな民主主義において、どのようにそれは日本の人々へ受け入れられるべきかを、一歩下がって、再考するための機会を与えるのである。両国からの官僚や専門家でどうにか同盟がやりくりできた時代は過ぎさった。

 議論はいま、中央の閣僚たちだけでなく地方自治体から、日本の政治的な波長の帯全体からのより多くの意見を含む必要がある。それは相互の議論であるべきである、もちろん、地方は、たとえ米国政府が地方の関心にもっと敏感になることを学んだとしても、国益の観点で考えることを学ばなければならない。しかし米国政府は、アメリカ軍の駐留を要請された地域でだけではなく、同盟に対する支持をどのように構築するかについて、もっと懸命に考える必要がある。なぜ第一に彼らがそこにいるのか、日本の市民にはっきりと説明できなければならない。

 結局、米国は2006年の合意についてはあまり気にかける必要はなく、非常に長いあいだ米国の国益にあまりに従順であった一党独裁体制を超えることによって、米日同盟のために持続的な基盤を構築することを、より気にかける必要があるのである。

 ハリス氏は、民主党議員の元秘書で、マサチューセッツ州工科大学で政治学の博士課程の学生です。





JANUARY 26, 2010
Okinawa Upset
Sunday's election deals a blow to U.S.-Japan relations, but the damage isn't fatal.

By TOBIAS HARRIS

This year marks the 50th anniversary of the U.S.-Japan alliance, but an election in the tiny city of Nago, Okinawa (population 59,742) may have unsettled the relationship. Nago is home to Camp Schwab, a Marine camp that is scheduled to be the site of a new American air base under the terms of a military realignment program agreed on by Japan and the United States in 2006. On Sunday, Nago elected a new mayor, Susumu Inamine, who opposes that plan. His victory has been interpreted as a victory for opponents of the 2006 agreement.

The biggest loser may have been the Hatoyama government, which campaigned last year on a promise to revisit the agreement but is now realizing the difficulty of finding an alternative. With Mr. Inamine's victory, the government will find it harder to retreat from its opposition to the 2006 roadmap, particularly given its sagging popularity and the corruption scandal surrounding Ichiro Ozawa, secretary general of the Democratic Party of Japan.

By the same token, Washington also lost Sunday. Some analysts have cautioned the Obama administration not to push the Hatoyama government too hard on Futenma, arguing that doing so could cause considerable harm to the alliance even if the U.S. were to get its way on the realignment of U.S. forces. With the election of Mr. Inamine the risks from pressuring the Hatoyama government have grown, not only because Washington will appear to be strong-arming a democratically chosen national government, but also because it would be pressuring that government to ignore a vote in a municipality directly affected by realignment.

Mr. Hatoyama has said that his government will make a decision on the 2006 agreement in May. In the meantime, the Obama administration must give serious thought to whether the 2006 agreement is worth poisoning the U.S.-Japan relationship. As it stands, Washington will either have to enlist the Hatoyama government as an ally in imposing the agreement on Nago―which seems like an unlikely partnership―or it will have to pressure both the Hatoyama government and the people of Nago to accept an agreement that neither desire.

The U.S. must bear considerable blame for insisting so strongly on an agreement that no Japanese government could sell to the Okinawan people for environmental, moral and historical reasons. While Washington would prefer to debate Futenma simply on the basis of strategic considerations, the reality is that for the people most affected by the 2006 roadmap, realignment is anything but a strategic question. The Okinawan people have been asked for too long to bear too great a burden―which includes the social and environmental costs of hosting more than half the U.S. forces in Japan―for them to accept the roadmap quietly, whatever its merits.

The election, moreover, is another reminder of the tension between the U.S.-Japan alliance and the development of Japanese democracy―or indeed democracy in any longtime U.S. ally, as the U.S. found when South Korea transitioned from one-party rule. The DPJ's victory in August, as the first unambiguous power transition from one ruling party to another in the postwar period, marked the first opportunity for the Japanese public to reconsider Japan's alliance with the U.S. While the DPJ is not opposed to the alliance―both the prime minister and Foreign Minister Katsuya Okada have stated their support repeatedly―the DPJ is opposed to how the alliance was handled by the Liberal Democratic Party. The DPJ alleges that the LDP ran the alliance behind closed doors and put the interests of the U.S. before those of the Japanese people, amounting to an unequal partnership between the two countries. Both the secret agreements on nuclear weapons under investigation by the Japanese foreign ministry and the 2006 roadmap are part of the DPJ's case against the U.S.-LDP alliance. And the vote in Nago is the latest sign that Japanese voters―at least in a city where the alliance is a local issue―buy the DPJ's argument that the relationship needs to be changed, at least as it pertains to them.

There is a silver lining here. Insofar as the Nago election makes the rejection of the 2006 roadmap more likely, this presents an opportunity for both Washington and Tokyo to step back and reconsider how the alliance should function and how it should be sold to the Japanese people in Japan's new democracy. The age when the alliance could be managed by bureaucrats and experts from both countries has passed.

The discussion now needs to include more voices from across Japan's political spectrum, from local governments as well as the elite ministries. It should be a two-way discussion, of course: the localities must learn to think in terms of national interests even as the U.S. government has learned to be more sensitive to local concerns. But the U.S. government needs to think harder about how to build support for the alliance, and not only in communities asked to host American forces. It must be able to explain plainly to Japanese citizens why they are there in the first place.

Ultimately the U.S. needs to worry less about the 2006 agreement, and more about building a sustainable foundation for the U.S.-Japan alliance by moving beyond the one-party regime that had been so amenable to U.S. interests for so long.

Mr. Harris, a former aide to a DPJ lawmaker, is a doctoral student in political science at the Massachusetts Institute of Technology.




辺野古強行は「民意軽視」 名護市長選で米有力紙が寄稿文 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-156507-storytopic-3.html

辺野古強行は「民意軽視」 名護市長選で米有力紙が寄稿文
2010年1月29日

 26日付の米有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、稲嶺進氏が当選した名護市長選挙の結果は、2006年に日米両政府が合意した現行案反対派の勝利を示すもので、米政府は日米関係を停滞させる現行計画への固執をやめるとともに代替移設地の検討を始めるべきだとする米評論家トビアス・ハリス氏の寄稿文を掲載した。
 ハリス氏は、MSNBCやCNNなど米大手テレビ局のニュース番組などで日米同盟に関するコメンテーターとして出演している日米関係専門の評論家。
 ハリス氏は、名護市長選での反対派の勝利は、県外移設を約束しながら計画の見直しに難航している鳩山政権と、圧力をかけることで解決を試みようとしたオバマ政権の敗北だと指摘。
 名護市長選は単なる一つの地方都市選挙ではなく、日米同盟が地元の課題と直結している地域におけるものだとし、米政府が引き続き現行計画を迫る場合には、日本政府に民意の軽視を促すことにつながると警鐘を鳴らした。
 米政府が現行計画の推進を継続する場合、これまで米軍基地の過重負担を強いられてきた沖縄の現状の把握と最も影響を受けるのは沖縄県民だという認識が不可欠だとし、現行計画の実施を要求する場合には、米政府も沖縄に対して責任を負うということを考慮すべきだと主張。
 鳩山政権が5月末までに結論を出すまでの間、オバマ政権は現行計画が日米関係を停滞させるに値するものかどうかの再考期間に当てるべきとの論を展開した。
 ハリス氏は、日本の戦後をこれまで支配してきた自民党から政権を受け継いだ民主党は、日米同盟に異議を唱えているのではなく、民主党主導による新たな日米関係像を模索していると指摘。
 自民党がこれまで国民よりも米国の利益を優先させた関係を重視してきた結果、両国の関係は対等性を失ったとし、新たな民主主義を望む国民の願いを反映させるためにも、核密約問題の解明と現行計画の見直しが進められていると説明した。
 ハリス氏は「両国の官僚が同盟を支配していた時代は終わった」とし、エリート官僚と民衆が相互に意思疎通を図るシステムの構築を提唱。米政府は、米軍への支援を要求する姿勢から脱却し、同盟を支えるために真に必要な要素が何かを考え、継続可能な日米同盟の基礎構築へ尽力すべきだと結んでいる。
 (平安名純代ロサンゼルス通信員)





関連
Observing Japan: On the Nago election
http://www.observingjapan.com/2010/01/on-nago-election.html
オブザーヴィング日本政治 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
http://newsweekjapan.jp/harris/  

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