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日銀ＣＰオペ応札低迷、在庫不足や発行短期化−利回り低下は限界的 １月28日
（ブルームバーグ）：
日本銀行のコマーシャルペーパー（ＣＰ）の買い現先オペに対する応札が低迷している。金融緩和による資金余剰を背景に最終投資家のＣＰ買い取りが増え、ディーラーは応札するための在庫が不足している。年度末決算を意識した企業が発行期間を短期化している影響もある。
この日のＣＰ買い現先オペ4000億円（２月１日−３月15日）は、応札額が4109億円にとどまり全額落札された。応札倍率は１倍。落札金利は下限0.10％だった。14日以降に実施された５回の同オペのうち１倍の入札が３回、応札額が通知額を下回る札割れの入札は２回だった。
日銀が当座預金残高を15兆円台で維持する緩和的な金融調節姿勢を明確にした今月半ば以降、短期金融市場では資金余剰感が急速に広がっている。余資を抱えた投資家はＣＰやＴＢ（国庫短期証券）を積極的に購入。ＣＰ発行利回りが0.11％を下回ることも珍しくなくなった。
東短リサーチの関弘研究員は、「ＣＰを購入している最終投資家に偏りもあり、多くの参加者は買えない水準まで利回りが下がっている。年度末の有利子負債圧縮で残高を残したくない企業は発行期間を短くするため、オペ期間に合わず使いづらい面もある」という。
運用難
ディーラーの資金調達コストである日銀オペの落札金利や現先取引の下限は0.10％。一方、最上位格付けから２番目ａ−１格の製紙会社がこの日発行した１カ月物は0.107％。前日にはａ−１プラスの電力・鉄鋼会社が１−２カ月物を0.105％で発行を成立させている。
ＣＰを積極的に購入している投資家は、年度末までに償還する期間の短い銘柄の需要が強いという。日銀は、企業の発行期間に合わせてオペの期間も２週間から１カ月半と短くしているが、ディーラーにはあまり在庫が残っていないのが現状だ。
ＣＰなど民間企業債務を担保に３カ月物の資金を0.1％で無制限に借り入れられる企業金融支援特別オペは、２月１日時点の利用残高が６兆3131億円と、昨年12月の追加緩和以降、8000億円以上も減少した。資金調達に対する安心感から３カ月物の需要が落ちている面もある。
東短リサーチの関氏は、「通常の参加者にとって運用がほぼ困難な状態になりつつある上、先行きの資金調達を急ぐ理由もない」という。
翌日物0.09％前後、日銀オペ0.10％
無担保コール翌日物は0.09％前後で推移した。短資会社によると、大手行の調達が0.08％、地銀は0.085％、信託は0.09％で資金を確保。為替スワップ取引の円転コスト上昇の影響で外銀の調達水準が0.10％以上に強含む場面もあった。
準備預金の積みの進ちょく率かい離幅は平均対比プラス５％台と進んだ状態。資金需要の減退で無担保コール取引残高が５兆円を下回る一方、レポ（現金担保付債券貸借）は余剰資金の放出意欲を背景に0.105％と下限付近で推移している。
午前の国債買い現先オペ（２月１日−８日）8000億円の最低・平均落札金利は下限0.10％。午後の２本建ての本店共通担保オペ総額1.2兆円（期日２月４日と２月12日）の最低金利も0.10％だった。
この日の当座預金はほぼ横ばいの15兆4000億円程度、準備預金（除くゆうちょ銀）は5000億円減の10兆円程度。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920018&sid=aaGBxRq8ubaw
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