【株式・前引け】欧米株下落、ユーロ安も響き日経平均続落

2010年5月20日12時19分

　２０日の東京株式市場前場は続落した。日経平均の前引けは前日比７３円３４銭安の１万０１１３円５０銭、ＴＯＰＩＸは同６．２８ポイント安の９０４．３６で引けた。東証１部の出来高は概算で９億０３０２万株、売買代金は６１６５億円だった。

　前日の欧米株式市場は下落。欧州は英国、ドイツ、フランスが２％台の値下がり。スペインやスウェーデンも下げた。米国でもＮＹダウ、ナスダック、Ｓ＆Ｐ５００がそろって続落。欧州の財政問題が落ち着くには時間がかかり、投資家がリスクを取りにくくなっている。また、中国の金融引き締め懸念から中国株が軟調で、新興国の景気が陰り、世界経済が減速していくと、米国企業の業績回復も抑えられると見る向きも多い。ＦＲＢ（米国連邦準備制度理事会）が２０１０年の米国経済成長率の見通しを上方修正したが、市場への影響は限定的だった。

　本日の東京市場は、寄り付き前の外国系証券の売買注文が売り１９５０万株、買い１８７０万株と、小幅ながら売り越し。日経平均は前日比６４円安でスタートした。一時、２５円安まで下げ幅を縮めたが、一転して売りが優勢になり、１０８円安まで突っ込む場面もあった。その後、やや戻して前引けを迎えている。

　前日の欧米株式市場が軟調だったことに加え、ユーロ円相場が一時、１ユーロ１１２円台と円高に傾いたことが嫌気されたもようだ。朝方には、１〜３月のＧＤＰ成長率の速報値が発表された。実質成長率は前期比１．２％増、年率で４．９％増と、市場予想の下限だったが、株式市場の反応は小さかった。

　東証３３業種では、下落が２８業種、上昇が５業種。ゴム、輸送用機器、電気機器、鉄鋼、不動産が下落率の上位を占めた。一方、上昇したのは、保険、石油など。個別ではアーク、プロミスなどの値下がり率が大きかった。個別銘柄では、キヤノン、コマツなどが下落。値上がりしたのは、業績が好調なＴ＆Ｄ、公的資金返済を伝えられたりそななどだった。

http://www.asahi.com/business/stock/market-watch/TKZ201005200001.html

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