★阿修羅♪ > 経世済民68 > 329.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
面妖な1−3月期の名目GDPの成長率
http://www.asyura2.com/10/hasan68/msg/329.html
投稿者 一言主 日時 2010 年 5 月 28 日 17:54:06: AlXu/i8.H/.Es
 

面妖な1ー3月期の名目GDPの成長率

この3カ月の間に名目GDPが大幅に改善された。不思議な気がします。私の回りでは、田舎ですがそんな雰囲気は味わえなかったからです。年率4%後半だとバブルの好調期とそんしょくない成長です。もう少し変化があるはずなのですが、何も感じられませんでした。やはり内需にはほとんど関係ない成長なのでしょう。

今回のGDPの統計結果は私の理論からは推論できない内容になっています。実際に1ー3月期が何かが起こり急速に回復しているという話は出てきませんでした。どうも良く分かりません。

ただはっきり言えることは、リーマンショックで欧米の外需が大幅に減少していたのが、再び新興国外需で持ち直したことだろう。そしてもともと輸出に依存していなかった内需が元の水準に戻り始めたということです。

私は名目GDPを経済指標の目安に取ることがデフレの解消には大事であると主張してきました。まず消費額を増やすことによって、それに合わせた供給増が起こり、その結果所得増、税収増が起こる正常な拡大再生産が可能になるからです。

そのために名目GDPを指標にし、消費額の増やす政策を取っていく事がデフレの解消の筋道だからです。

しかしこの3カ月間に政策的に積極的に名目を上げる手段を政府は取らなかったはずです。しかしこのような結果に驚いています。
多くはやはり輸出の復活による寄与により国内生産が上がったことは分かります。これは実質成長率を押し上げる要因です。

しかし百貨店や小売店の売上は減少しています。物価も原油や気候要員である食品類は上がっていますが、全般は低落傾向にあります。これでは普通名目GDPが上がらないはずです。面妖な結果になっています。

4ー6月期はなるほど子供手当が支給されるので、これは、得をする該当者が少ない割にでも積極的な名目成長政策です。

しかし今回の名目GDPの成長増は税収増を招くようには思われません。
というのは、この名目GDPの伸びがエコカー減税や、住宅減税、そして輸出によるものである可能性が高いからです。

例えばエコカー、エコ家電がたくさん売れると消費者が購入する最終生産物のため売上が上がります。それは名目GDPの伸びとして計算されます。
しかしこの勘定の中に税金分が入っています。それも計算されているのではないでしょうか。

これでは名目GDPが伸びても税収が伸びないでしょう。エコカーが売れるほど補助金が沢山要ることになります。
住宅減税も同じような物です。住宅の売上が名目GDPに換算されるのか実質GDPに算入されるのか良く知りませんが、売れるほど税金が必要です。

本来の正常な拡大再生産による成長とは掛け離れた物でしょう。そしてこれによる税収増は期待できません。
また輸出の増大により還流資金が増えても、それには消費税がかかっているわけでもなく、またその資金は内需関係に回らず専ら外需の設備投資に回るだけです。このことはサブプライム問題以前の日本経済によく似た現象です。あの頃も円安にならなければ税収が増えませんでした。

大規模なエコカー減税やエコポイント制、住宅減税による名目GDPを上げるだけの政策なら企業を助ける補助金行政となんら変わりありません。名目を増やして税収減であるなら何をしているか分かりません。

無理やり名目GDPを伸ばすようなやり方で、税収が増えなければ意味がありません。

どうもこのような雰囲気を感じて仕方がありません。日本政府は、財源云々を常に声高に喧伝するにもかかわらず、やることはほとんどすべてが借金増や、税収減を招いています。

私は、今の政策担当者を信頼していません。経済の本質を見誤っているからです。小手先の手段を弄すばかりで、所得増を促し税収が増える政策を取っていないのです。
低所得化、高コスト化、低付加価値化を招き、借金を増やす政策ばかり取ってきたのです。

今回の経済統計で明らかになったことは、エコカー減税や住宅取得減税は、名目GDPを増やす要員であるが、税収が増えない成長と言えるでしょう。

これでは名目GDPを政策目標にしても意味がありません。税収増、所得増を伴う名目GDPの成長でなければなりません。
今回の名目GDPの増大は、内需関連で、車関連、家電関連以外の業界は、ほとんど恩恵が無かったのではないか。

一言主
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2010年5月28日 18:28:43: NYAJ6uKWDM
所謂、雇用なき成長・内需なき成長・税収なき成長 etc。

新興国への設備投資と現地の低賃金雇用で売り上げた収益はすべて大企業の内部留保となり、一部が日本国への法人税にまわるだけ。

小泉政権期と同じ実体なき数字だけの経済成長の失われた10年を三たび迎えることになるんだろうか?

日本脱出を考えよう。


02. 2010年5月28日 18:39:36: i0UbCXDkGg
日本は大本営発表がお得意。
今日の失業率発泡発表にしても全く改善していない。
就業者数は経る一方だし、完全失業者も増加の一途。
景気が回復しているのはリストラと海外進出に成功した
大企業だけだろう。
このままでは恐らく2020年までデフレだ。
バブル崩壊以後、失われた30年が実現する事になる。
若い夫婦は真剣に子供を外国に出す事を考えるべきだ。
団塊以上のジジやババは最後の勝ち組だからそのままで日本で良い。

03. 2010年5月28日 19:20:00: eJpJR4SFmM
一言主さんの意見には賛同するところが多いです。

今回の事とは少し違いますが、経済成長とは何かということについて考えました。

そのことから 一言主さんの言われる需要側に資金が不足することも理解できると思います。

経済成長は、生産性の向上により余剰人員が生まれ、その余剰人員が新たな産業を生み出すことによって成るとおもいます。

新たな産業が生まれるまでは、余剰人員は失業となりますので、その所得減が実体経済に悪影響を与えます。

ハートランドに資金が減るのはこの状態だと思います。

今回も、IT革命によるものです。

ですからこれから脱出して、成長軌道に乗るために必要なことは次の点だと思います。

@ある程度の時間。
A成長分に見合うマネーの需要側への供給

@は、人間すぐに次の仕事には移れないからです。
Aは、成長分野が生まれても、それを必要としている人にお金がないと育たないからです。

@はあと5年くらいかかるでしょうか。
Aは、所得を増やす財政政策が実施されることですね。



04. 2010年5月29日 04:03:26: 7BtuvJ87zU
そうか昔から軍事官僚を使嗾してたのは、行政官僚だったのか。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 コメントの2重投稿は禁止です。  URL紹介はタイトル必須
ペンネームの新規作成はこちら←
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民68掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民68掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧