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人民元の切り上げが無くても賃金の上昇で中国における生産メリットは無くなる。テレビはなぜ中国ホンダのストライキを報道しない
http://www.asyura2.com/10/hasan68/msg/381.html
投稿者 TORA 日時 2010 年 5 月 31 日 14:37:37: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu216.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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人民元の切り上げが無くても賃金の上昇で中国における生産メリット
は無くなる。テレビはなぜ中国ホンダのストライキを報道しないのか?

2010年5月31日 月曜日

給与値上げを要求し、ストライキをする工場労働者たち


◆外資企業が不満のはけ口に? 中国の賃金問題 5月30日 マーケットハック
http://markethack.net/archives/51567084.html

ホンダのトランスミッション(変速機)工場でのストライキが話題になっています。

ニューヨーク・タイムズの解説では変速機の工場は生産ラインが長く高度に自動化されているためひとつの工場を作るにも10億ドル程度の先行投資を必要とする、最もお金のかかる工場なのだそうです。

そのような変速機工場で生産されたトランスミッションは普通、他の複数の組立工場に出荷されるため、変速機工場でストがあると他の工場も全部止まってしまうのは当然なのだそうです。

このため自動車メーカーは変速機の工場の立地選択にあたっては最も労使問題がおこりそうでない、政治的に安定した土地を注意深く選定します。

しかし今回はそういう肝心かなめの工場が見事にストップしてしまいました。

しかも普通中国では労働争議に関する報道は厳密に報道管制されており、ストライキの情景が「ダダ漏れ」になることは稀です。


ところがホンダにおけるストライキは:

And perhaps most remarkably, Chinese authorities are letting the strike happen ? in a very public way. (特筆すべきは中国の当局がこのストライキが起こるままに黙認しており、しかもデカデカと報道されているという点である)

とニューヨーク・タイムズもその異例さに驚いています。

中国では最近物価が高騰しており低所得者の暮らしは苦しくなっています。また不動産バブルでマイホームの夢は遠のくばかり。

そんな事で工員さんたちの不満はだんだん鬱積しているのかも知れません。

もちろんホンダだけが労使問題を抱えているわけではなく、先週はアップルの下請をしているフォックスコン(台湾企業)でも相次ぐ従業員の飛び降り自殺問題で経営陣が台湾から急遽工場を訪れ、記者会見を開くという事件がありました。

だからこの問題は特定の企業の問題というよりもマクロ経済のイシュー(争点)として捉えるべきだと思います。

賃金上昇圧力は食品価格の高騰や原油の値上がりなどの様々なインフレの中でも最も厄介なインフレです。なぜなら賃金インフレのエクスぺクテーション(期待)はスティッキー(粘着質=つまり一度それが発生すると抑え込みにくい)だからです。

◆宮崎正弘の国際ニュース・早読み 5月31日
http://www.melma.com/backnumber_45206_4866574/

ホンダ中国広東工場では「50%の賃上げ」を飲まされるだろう
  台湾系「鴻海精密」の冨士康も20%の賃上げを認めた

 そもそも中国へ無造作な進出そのものに問題があるのだが、そのことは論じない。
 ホンダ仏山工場をおそった山猫ストは、依然として工場閉鎖のまま、生産は止まっている。

インタナショナル・ヘラルドトリビューン(5月31日付け)に拠ればホンダは50%近い賃上げを飲む様子だが、ストライキがおさまる気配はないという。
背後には共産党の細胞があるが、経営側が対抗して工場閉鎖、撤退というシナリオに進む場合の用意はないようだ。

 仏山市は広州の衛星都市で、筆者も二回、取材に行ったことがあるが、なかなか落ち着いた街で、広州の飛行場にも近い所為か、外国企業の進出が多い。香港から160キロ北方に位置し、華橋系の部品メーカーもひしめき合っている。
 
 近郊の工場地帯を歩けば、シャッター通り、閉鎖された工場が目立つ。
 つまり深刻な不況である。

 今回のホンダのストライキは日本企業がねらい打ちされたとばかりは言い切れない。
 深センの台湾系マンモス企業の冨士康では、過労<?>といわれて従業員の飛び降り自殺が連続した。(前号の9名からさらにひとり増えた)。
このため、対策が急がれ、工場側は雇用側の不満が原因であるという説を打ち消すために20%の賃上げを認める。

 最大の原因として考えられるのは大学新卒に職がなく、ブルーカラーとして勤務するしか手段がない学生も夥しいこと。高卒ならびに職業学校出身でホンダの場合、訓練期間中の月給が900人民元。これが1380元になる(53%の賃上げ)。
 熟練工は1500元から、さらに上昇する。

 こうした山猫スト、華橋系、台湾系の部品メーカーでは日常茶飯、まったく報道されないが数千件の規模で広東各地で起きている。
 中国では報道管制が敷かれ、外国企業に賃上げスト頻発のニュースは封じ込められた。

 在香港米国商工会議所のビルステーケ会頭はヘラルドトリビューンの取材に答えて「ストライキ頻発のはるか以前から外国企業は、労賃上昇がつづけば中国で創業する意味が薄まり多くはベトナム、カンボジアへの代替案を熟慮中です」と明言している。

 中国進出企業は移転代替地さがしに躍起となった。


(私のコメント)
中国における外資系企業の工場の賃上げストライキは一昨日も書きましたが、来るべきものがいよいよ来たかという感じです。それくらい大きなニュースなのですが土日のテレビでは社民党離脱のニュースばかりで中国ホンダの工場ストライキは報道されなかった。日本のマスコミは中国に不利益な事は極力報道しないと言う取り決めがあるのだろう。

なぜならば日本のマスコミが中国に進出しようというキャンペーンを張ってきたからであり、今回のような中核部品工場でのストライキが起きればホンダの工場全部が操業停止してしまう。日本企業をはじめとして外資企業が中国に工場を移転させてきたのはコストが非常に安く出来るからだ。

中国は外資系企業を誘致する為にさまざまな特典までつけて誘致してきましたが、操業が軌道に乗って利益を生み始めると外資系企業の追い出しが始まるのは想定されていた通りだ。人件費が上がり外資に対する税金が上がり、原材料費まで上がってくるから中国で生産するメリットは無くなって来ています。

最近では中国の国内市場向けの進出が多くなったと言う事ですが、賃上げストライキが続発すればコストが上がって中国市場における競争でも負けるだろう。山猫ストというのは欧米の工場でよく起きた事ですが、一部門が勝手にストを始めると工場全体が止まってしまう。

アメリカの企業などはアメリカにおける山猫ストの頻発を嫌って中国に進出したようなものですが、中国は巨大な労働者奴隷工場であり管理が厳しくて自殺者が続発している工場もある。アメリカは製造業を中国に丸投げしてコストを切り下げて企業利益を上げてきた。中国も外資の資本と技術を受け入れて高度成長してきた。

そうして家電産業や自動車産業といった産業が定着して軌道に乗り始めれば外資を追い出しにかかるのは韓国でもあったことだ。経済援助や技術協力や技術移転などをしてでも市場を新たに作っていかないと資本主義経済は大きくなっては行かない。中国も自立的な経済発展が出来る国になれば日本やアメリカにとっても利益になるはずだ。

しかし中国が人民元をなかなか切り上げられないのも国際競争力がなかなか上がってこないからであり、輸出の増加も多くが外資系企業による製品の増加なのだ。中国はインフレに悩まされて輸入原材料費も上がってきて人民元を切り上げた方が国益になる状況でも切り上げが出来ない。そのしわ寄せは労働者に来る。だからストライキが頻発するようになる。

日本の国際企業はアジアの各地でも同じような経験をしてきた。経済発展すれば人経費も上がりコストも上がってくる。そうなると工場をさらに安い所に移転させてきた。そろそろ中国の工場も新たな所に移転させる時期が来ているのだろう。最近ではインドやベトナムなどに投資が集中していた。

このように労働賃金が上昇して行って国内消費が増えて行って経済が回るようになればいいのですが、海外からの投資が減ってくれば中国は厳しい局面に立たされるだろう。外資系企業は渡り鳥のように工場を移転させて行く。それがグローバル経済だ。ホンダにしてもうまみがなくなれば中国から工場を引き揚げるだろう。

最近では中小企業の中国移転が盛んですが、中小企業は渡り鳥のように工場を移転させる事ができない。国内の資産全部売り払って中国に進出して失敗は許されない。コンビニチェーンや居酒屋などの出店なども多くなりましたが成功しているところは少ないそうです。言葉が出来ない上に商習慣も違うから日本のような訳には行かないからでしょう。


◆上海に進出する日本人投資家の話  5月28日  小谷 まなぶ
http://blog.explore.ne.jp/sfe/

上海は、日本人が非常に多い街で有名である。一説には、日本人が、駐在者、長期滞在者などのビジネス滞在している日本人が8万人から10万人いるといわれる。そのような状況下で、日本のサービス業が上海への進出を多く行なっている。

その中でも、日本の飲食店が、上海で出店するという案件が、ここ数年で急激に増えている。世界一人口の多い中国では、『食』のビジネスは、チャンスは非常に大きい。しかし、日系のレストラン、居酒屋チェーン店、中小の飲食店の出店が、多数行なわれているが、大きな成功を収めた日本企業が少ないことは、現地の日本人の間ではよく知られていることである。厳密に言えば、中国において、日本人経営で、飲食店を多店舗経営して、成功している事例をほとんど見ることがないのである。

 『味千ラーメン』などの日系ラーメンチェーン店があるが、中国展開をしている実際のオーナーは、香港人であることは有名である。
 日本人が、中国で成功するには、やはり、一番に障壁になるのが、言葉の問題である。中国語が出来なければ、従業員との業務連絡も出来ず、社内が混乱したとしても、収拾が付けられないのである。日本からの投資者の中で、考えられるビジネスで、割合、参入障壁が少ないと思われるのが、飲食店の出店である。個人投資家の方も、参入したがる業界は、『飲食店』である。
日本から退職金を全額持ってきて、中国ビジネスに投資してみたいと思う個人投資家も結構いる。そのような方と会って話をする機会があるが、皆、口を揃えて言うことは、『日本で投資して行なうビジネスがないから、上海で事業を行なってみたいと思った・・・』
 しかし、そのような多くの投資者が、まったく中国語が出来ない状況で、中国でビジネスを行なおうとしている現状がある。
 パターンを言えば、『信用できる中国人の友人がいるので、私は、彼に頼って、この街でビジネスをすることにした。』と話し、中国ビジネスを展開する場合が非常に多い。
 しかし、このような投資者の多くは、『2,3年もすれば、上海の街から居なくなっている。』 結果から言えば、ほとんどの方が失敗をしているということになる。
中国で事業投資を失敗した人の多くは、『中国で騙された。信用していた現地の友人から裏切られた。』と言うのである。私から見れば、『中国でビジネスするのに、現地の法律、現地の慣習、そして、現地の言葉がまったく理解できないで、中国ビジネスができるわけがないのである。中国人も、上海ビジネスについて話をするときは、このように語る。『中国人にとって、一番ビジネスが難しい街は、上海である。上海で成功できれば、中国全土で成功できる。上海は、中国最大の経済都市で、中国全土からビジネスで自信がある奴が集まってくる。だから、この街でのビジネスは難しいのである。』

 私は、中国進出のアドバイザーとして仕事をしているが、そのような無謀な投資者が後を絶たない。その種の投資者の事後処理相談をうけることが多い。しかし、失敗してしまってから相談をされても、まったく後の祭りである。
日本では、中国ビジネスに対する熱が、高まっている。中国のことを知ろうと努力しないで、日本の常識、日本の感覚だけで、中国ビジネスを行ないたいと思っても、成功する確率は、ほぼないのである。
中国でビジネスをするならば、中国ビジネスについての基本を学ぶこと。そして、語学を学び、そして、現地、中国人の利益を考えることが、中国ビジネスを成功させるための鍵になる。


(私のコメント)
中国においても上海が一番商売が難しいように、上海以上に日本でのビジネスは難しい。中国で成功しているカルフールでさえ日本では失敗した。だから中国でなら一旗上げられると思うのでしょうが、中国人に騙されて金を失うケースが相次いでいる。何も分からないのに投資話に乗るほうが悪いのですが、マスコミは成功した話しか放送に出さない。

中国のビジネスでトラぶっても裁判にしても勝ち目は無いから無き寝入りすることが多い。ホンダにしてもアメリカで成功しても中国では成功するだろうか? 今でもコピー商品を作られてもどうする事も出来ない。アメリカのグーグルも中国市場を諦めたようですが、欧米などとは違って商業モラルなどが通用しない。だから知り合いの中国人が投資話を持ちかけて来ても応じない方が身の為だろう。

 

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