★阿修羅♪ > 経世済民70 > 560.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
11年、12年新卒学生の“受難”は本当か? “二極化” 「寒冷化現象」
http://www.asyura2.com/10/hasan70/msg/560.html
投稿者 tea 日時 2011 年 1 月 06 日 23:23:43: 1W1IXELjjF6i2
 

今の就職難は「氷河期」ではなく「寒冷化現象」であって
学生の大企業志向の強まりが原因という分析らしいが。。


http://diamond.jp/articles/-/10626/
――リクルートワークス研究所・大久保幸夫所長 

決して“受難”ではない
11年卒学生の就職活動
おおくぼ・ゆきお/リクルートワークス研究所 所長。1961年生。1983年一橋大学経済学部卒業。同年株式会社リクルート入社。人材総合サービス事業部企画室長、地域活性事業部長などを経て99年にリクルートワークス研究所を立ち上げ、所長に就任。2010年より内閣府参与を兼任。

 2011年卒業予定の大学生の10月1日時点における就職内定率(厚生労働省・文部科学省『大学等卒業予定者の就職内定状況調査』)は、 57.6%と過去最低を記録した。この非常に厳しい数字から、バブル崩壊後に起きた「“就職氷河期”の再来だ」という声も聞こえてくる。しかし実際は、当時のように求人数は激減しておらず、企業の内定出し状況は10年卒学生と比較して大きく変わっていない。

 ワークス研究所が10年4月に行った『ワークス大卒求人倍率調査』によると、11年卒者の大卒求人倍率は1.28倍と10年卒の1.62倍より低下している。しかし、10年卒の採用予定数は当初計画の72.5万人から最終見通し60.4万人へと大幅に減少したのに対し、11年卒者の採用予定数は当初計画の58.2万人から最終見通し59.1万人と微増し(『ワークス採用見通し調査』10年12月)、前年よりやや減少した程度に過ぎないことがわかる。

 バブル崩壊後の急速な新卒求人数の激減は、人材の空洞化を招き、その後の人材育成にマイナスの影響を与えた。そこで、多くの企業が当時の教訓を活かして景気が大きく後退したリーマンショック後も一定数の採用を続けているのが昨今の状況だ。

 つまり、リーマンショックが戦後最大の景気の落ち込みと言われたことと比較すれば、新卒求人数の減少幅は決して大きいものではない。そうした状況にもかかわらず彼らの状況を“受難”ということには、少し違和感さえ覚える。
過去最低の内定率は
“学生の二極化”が原因

 では、なぜ急激に環境が悪化したわけでもないにもかかわらず、内定率は過去最低にまで落ち込んだのか。それは、一部の優秀な学生に内定が集中しているためである。

「学生の就職難」という報道やキャリアセンターの指導を受け、危機感のある学生は早い時期から就職活動の準備をはじめる。そして彼らは、本来であれば自分が希望する会社ではなくてもまず1つ内定を得て、安心して本命にあたろうとする傾向がある。
次のページ>> 内定の出ない学生が陥りがちな3つのパターン


その結果として、企業の出す内定数は減少していなくとも、その内定は一部の学生に集中し、内定を持っている学生の比率は57.6%に留まっている。つまり、「内定が全く決まらない学生」と「内定をキープしながらさらに他の内定獲得を目指す学生」の“二極化”が進んでいるのだ。

 確かに企業が学生に求める能力は、大企業においてはグローバル化に伴って以前よりも高くなっている。しかし、企業は中途よりも新卒採用を優先的に行っているうえ、中小企業では、ごく基礎的な能力があれば、あとは社風との一致などを優先させている様子がうかがえる。

 また、学生の大企業志向がよく懸念されているが、前出の『ワークス大卒求人倍率調査』によると、11年卒では、1000人未満企業への就職希望者数は20万2400人で、前年の15万5900人より増加した。学生の大企業志向がやや緩和したといえる。むしろ大企業・ブランド企業志向が強いのは学生よりも彼らの親であり、しかもそれは不安定な経済状況のなかで、自分の子どもに「安定したところに入ってほしい」という親心の表れに過ぎない。

 国も昨年から未就職新卒者の支援策を行っており、10年8月にも追加対応策を発表している。具体的には、大学のキャリアカウンセラーを増員、求人意欲の高い中小企業と新卒者等のマッチング促進、インターンシップやトライアル雇用の促進、そして新卒枠を卒業後3年間に拡大するなど、様々な対策を施している。このように、国は十分すぎるほどの対策を行っているのが現状だ。
内定の出ない学生が陥りがちな
3つのパターン

 このように対策は十分に施されているなか、それでも内定の取れない学生は一体何が問題なのか。こうした学生は、以下の3つのパターンに陥る傾向がある。

 1つは“諦めパターン”で、「来年は環境が良くなるはず」と当面の辛い就職活動から逃げてしまう学生だ。しかし実際は、環境が改善したとしても、就職浪人すれば当然ハンディキャップレースとなる。つまり、「今」が最もチャンスの時期であり、諦めるのは決して得策ではない。また、「諦めモード」になると、説明会や面接でも覇気や自信がなく見えるため、どんどん悪循環になってしまう恐れもある。
次のページ>> 12年卒の就職は「やや回復」か

 2つ目は、最初に自分の実力よりもレベルの高い会社を受けて撃破され、自己否定をされたような気分になってしまうパターンだ。落ちることで、「人格まで否定された」と感じる人は多いが、決してそんなことはない。10分程度の面接で十分に自分を理解してもらうのは難しいうえ、就職は“縁”の部分が非常に大きい。したがって、落ちたとしても決して自分を卑下せず、気を取り直して取り組むことが重要だ。

 3つ目は、選考企業のことを何も知らないまま受けるパターンである。不安心理の影響で、100社以上にエントリーする人が約1割はいると言われているが、企業のことを何も知らずに採用試験を繰り返すのは何の意味もない。よく相手企業のことを理解し、面接で自分との相性やどこに魅力を感じたのかを伝えなければならないが、そうした基本を欠いた学生が非常に多いのは大きな問題だ。

 確かに、1つ目の内定を取るまでの敷居は高い。ただ、1度内定を取れると、コツがつかめ、気が楽になり、上記のような当たり前のことに気がついて内定がとりやすくなることもある。
諦めなかった学生は内定取得者に
12年卒の就職は「やや回復」か

 では、未だ内定のない11年卒の学生は、この先どうなるのか。

 10年卒学生は10月1日時点で62.5%だった内定率が、最終的には91.8%にまで伸びた(厚生労働省・文部科学省『大学等卒業予定者の就職内定状況調査』)。これから30%程度内定率が伸びるなかで、「内定取得者」に入れるか、それとも就職を諦めて“分母”(=「就職希望者」)から消えていくか。つまり、これからは「就職を諦める人」と「最後まで粘って内定を取る人」に分かれることになる。内定を取る人になるには、「諦めない」ことが非常に重要である。

 そして12年卒学生の就職については、「増える」と答えた企業は9.3%で「減る」7.5%をわずかに上回っている(『ワークス採用見通し調査』 10年12月)。12年新卒採用予定が決定している企業はごく一部であり、多くの企業の採用予定数は来年の決算期である春先の景況感に左右されるため、今はまだはっきりとは見通しが立たない。ただ、それを踏まえたうえであえて予測するとすれば、「やや回復」とみている。今の状況は、“就職氷河期”というよりは“寒冷化現象”であるため、内定率にメリハリのある大きな変化は起きず、うすら寒い状況が続くといえるだろう。しかし、たとえ来年が、回復したとしても、今年を受難と思う学生は来年も受難である。

 先ほども述べたように、大企業の求人数は少なく厳しいが、300人未満の地元中小企業にも眼を向ければ、就職の可能性は大いに広がる。諦めないこと、自分を卑下しないこと、そして“相手”を思って受ければ内定を取ることは可能だ。ぜひ学生の方々には、諦めずに頑張っていただきたい。

(談、聞き手/ダイヤモンド・オンライン 林恭子)

質問1 2011年の就職難は、バブル崩壊後の“就職氷河期”よりも悲惨?それよりもよい状況? 
35.7%
氷河期よりもよい状況
25.3%
氷河期よりも悲惨
24.7%
氷河期と同じくらい
14.3%
わからない  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民70掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民70掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧