「ＮＨＫの陰謀」低所得世帯、生活困窮者に対して、無償で地デジチューナーを配布するという宣伝広告がある。しかし、これには裏がある。まずそもそも地上デジタル放送の受信は、地デジチューナーだけを買っても意味がないということだ。ものすごく受信状態が良くて、室内でも電波が受信できるような場合はともかく、ほとんどの場合は、ＵＨＦアンテナを必要とする。これは今までにもＵＨＦアンテナを使用していたなら、新しく買う必要はない。ただ、アンテナの方角を変更するだけでよい。ところが、もしもこのＵＨＦアンテナを使用していなかったら、別に購入しなければならない。これが結構高い。安いところから買う方法もあるが、普通の一般人は、家電量販店などで買おうとするだろう。すると、大抵はそこに置いてあるのは、高額のものばかりだ。それも性能はそれほど良くないのに高額である。同じ商品が、インターネットで購入すると安く買える。ただし設置が問題だ。そういうのが別に問題とならない人も多い。しかし、非常に面倒くさい。ＵＨＦアンテナの方角をいろいろ変更し、一番受信状態が良い方角を探す。普通は他の家の屋根の上のアンテナの向きの真似をする。ところが、高いビルがあったり、何かの建物で、障害となることもある。他の家とは違う方角のほうが良かったりもする。それを粘り強く楽しんでやれる人は自分でできる。しかし工事の人に頼む人もいる。そうすると大抵は、高額な工事料金を請求される。それにアンテナも買っただけではだけでだめで、台風でも倒れないように針金で固定しないといけない。屋根に上る必要があるかもしれない。下手をすると、屋根の瓦を割ってしまい、雨漏りとなる。もしかしたら屋根から転落するかもしれない。慣れれば誰にでもできる事だが、慣れるまでが大変だ。つまり、地デジチューナーだけを無料で配布されても意味がないということだ。工事費用はどうするのか。自分でできない人はどうするのか。それに、ＮＨＫはただ無料で配布するのではなく、ＮＨＫ受信料支払契約を結ぶ事を前提としている。生活保護世帯とか低所得家庭、税金免除の生活困窮者、認定された障害者については、そのＮＨＫ受信料も免除すると述べているが、それははじめから免除されている。つまり、ＮＨＫは無料で配布すると宣伝しておきながら、それは嘘であり、ＮＨＫ受信料徴収を目的としている。これにうっかり応募でもしようものなら、確かに無料で、地デジチューナーをくれるかもしれないが、その後、永遠にＮＨＫ受信料を支払い続けなければならない。ＮＨＫ受信料は、一ヶ月当たり、千円以上である。割引により違うが、だいたい千四百円程度。ＢＳ料金は別に必要。つまり、計算すると、無料でもらった地デジチューナーよりもはるかに多額の出費となるのだ。現在は、五千円前後の安い地デジチューナーも販売されている。それに地デジチューナー内臓のＤＶＤレコーダーも販売されている。これはとんでもない罠であり、詐欺であり、ＮＨＫと総務省が共謀してたくらんでいる陰謀だ。 　

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