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新聞社はブログの世界と負け戦を戦っている。大学は終身在職コースに乗った教授を、終身地位保障がないスタッフに置き代えている
http://www.asyura2.com/10/idletalk39/msg/549.html
投稿者 TORA 日時 2011 年 9 月 12 日 15:37:46: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu247.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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新聞社はブログの世界と負け戦を戦っている。大学は終身在職
コースに乗った教授を、終身地位保障がないスタッフに置き代えている。

2011年9月12日 月曜日

◆高学歴者の苦悩:大学は出たけれど・・・ 9月8日 英エコノミスト誌
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/21599

先進国ではそろそろ、高校を出た何百万人もの若者が両親に涙の別れを告げ、大学で新たな生活を始める頃だ。中には純粋な向学心に燃えている人もいるだろう。しかし、大半の人は同時に、大学で3〜4年勉強すれば(その間、巨額の借金を積み上げることになる)、給料が良くて安定した仕事にありつく可能性が高まると信じている。

 年長者はこれまで彼らに、教育こそがグローバル化した世界で成功するための最善の備えだと言い聞かせてきた。ブルーカラー労働者の仕事は海外に流出し、自動化されていく、というのがお決まりの台詞だ。中退者はカネに窮する不安定な生活を強いられるが、大学を卒業したエリートは世界を股にかけることができる、と。

 そうした見方を裏付ける証拠もある。ジョージタウン大学の教育・労働力センターによる最近の研究は、「高卒以上の資格を得ることは、ほぼ間違いなく価値がある」と論じている。

学歴と生涯収入の関係
学歴は給料にも密接に関係している。専門学位を有する米国人は、生涯を通して360万ドルの収入を手にすることを期待できる。一方、高卒の資格しか持たない人はたった130万ドルの生涯収入しか期待できない。

 学歴による収入の格差は、拡大しているかもしれない。2002年に行われた調査では、学士号を持つ人は高卒資格しか持たない人より75%多い生涯収入を期待できることが分かった。今では上乗せ幅がもっと拡大している。

 だが、過去は将来を知る確かな指針なのだろうか? あるいは今、仕事と教育の関係が新たな段階に突入しているのではないか?

 旧来の構図が変わろうとしており、現在の景気後退による欧米大卒者の需要の落ち込みが構造的なものに変化していくと考えるだけの理由が存在する。過去数十年間にわたって多くのブルーカラー労働者を震撼させてきた創造的破壊の渦が、知識エリートたちをも揺さぶり始めているのだ。(中略)

 医学や司法、学問の世界など、安定的で給料が高い仕事を与えてくれる一部の職業集団には、大学教育は今も必須条件だ。こうした集団は20世紀に、見事な手腕を発揮して参入障壁を引き上げてきた――正当な理由(誰も理容師に手術してほしくはない)もあったが、自己本位なものもあった。

 だが、こうした職業も崩れ始めている。新聞社はブログの世界と負け戦を戦っている。大学は終身在職コースに乗った教授を、終身地位保障がないスタッフに置き代えている。法律事務所は「ディスカバリー(裁判に関係のある資料をかき集める作業)」などの決まった仕事を、ブラックストーン・ディスカバリーのようなコンピューター化された調査専門会社に外注するようになった。

 また、患者がオンラインで医療アドバイスを受け、ウォルマートに新しく開設されたヘルスセンターで治療を受けるようになり、医師さえ脅かされている。

アダム・スミスのピン工場
 MITのトマス・マローン氏は、こうした変化――自動化、グローバル化、規制緩和――は、より大きな変革の一環かもしれないと指摘する。すなわち、知的労働に対する分業の適用だ。

 アダム・スミスの工場長がピンの製造を18工程に細分化したように、企業は次第に知的労働をどんどん細分化するようになってきた。トップコーダーはIT(情報技術)プロジェクトを一口大の作業に切り分け、世界中にいるフリーのプログラマーに与えている。

 こうした変化は間違いなく知的労働者の生産性を高める。そのおかげで消費者は、サービスの見返りに高い報酬を搾取する専門職を避けることができる。また多くの知的労働者はそれぞれの得意分野に集中し、つまらない仕事を外注できるようになる。

 しかし、知的労働の再編は同時に、次世代の大卒者の生活を極めて居心地悪く、予測不可能なものにしていくのである。

(私のコメント)


昔は大学を出ればホワイトカラーで就職できましたが、最近では大学を出てもホワイトカラーはもとより、就職もままならなくなって来ている。これは日本だけではなく世界的な現象だ。大卒者が増えたことが一番の原因ですが、大卒者が増えれば質の低下は避けられない。新卒者を見ても本当に大学を出たのか疑問に思えるような新卒者がいる。

昔なら企業研修で鍛えなおすことも出来ましたが、今では即戦力が求められている。工場労働のようなブルーカラーの仕事は中国などの海外に出て行ってしまって、日本国内では本社業務や製品開発などの研究職が残ると思われてきた。しかしホワイトカラーの仕事もIT革命によって合理化が進められて事務職は少ない人数で済むようになってしまった。

これから求められる人材とは、独立自営ができる人材であり、医者や弁護士などの高度な資格職業や、経験と高度な技術資格を持つ専門家は必要性はますますまして来ている。だから大学を出ただけではフリーターや非正規社員なるしかないのであり、公務員や企業の事務職は限られた数しかない。しかし教育体系はサラリーマン養成機関のままになってしまって、新卒者がだぶつく結果になっている。

しかし知的労働者でも、技術進歩や変化が激しい時代では適応できなければ時代に取り残されてしまう。コンピュータープログラマーにしても頭の柔軟な若いときにしか出来ない仕事であり、35歳を過ぎれば廃人同様になってしまう人もいる。自動車や家電製品はコンピューター化でプログラマーの仕事は増える一方ですが、インドなどにアウトソースされてしまうこともある。

エコノミストの記事にもあるように、配管工や電気工事士や大工や建設機械のオペレーターなどは外国にアウトソースされない職業だから、大学などに行くよりもそのような技術を身に付けたほうが職にあぶれる心配がない。女性でも美容士や看護士や保育士などの需要は増えることはあっても減ることはないだろう。海外からの移民が入ってきてもこれらの職業は国家資格が必要だから職場が脅かされることは少ない。

にも拘らず、親たちは子を普通の大学に入学させてサラリーマンや公務員にしたがりますが、昔のように終身雇用も年功序列もなくなって、非正規の派遣労働者に切り替えられている。公務員も非正規の公務員だらけになって低賃金で不安定な職業に変わりつつある。大学教授ですら終身雇用から契約制になり成果が上がらなければ契約で打ち切りになる。新聞やテレビなどのジャーナルストもネットとの競争に敗れて縮小していくだろう。

現代で今求められているのは、作家や芸術家などの創造的な才能を必要とする職業ですが、数千人に一人とか数万人にひとりしかいないような才能のある人材を現在の学校教育では潰してしまっている。作家や音楽家や映画監督などの芸術家の社会的な地位は高まる一方でありながら、学校教育では、このような方面の人材の育成に失敗している。

もちろん志望者は沢山いるのですが、才能を必要とする職業は誰でもなれるものではなく、才能のある若者を集めて英才教育をしなければ人材は育たない。日本企業にスティーブ・ジョブスやビル・ゲイツやザッカーバーグのような天才的才能を持つような経営者が現れないのは、日本の若者たちがあまりにも大企業志向であり、ベンチャー精神に欠ける為であり、大企業の肩書きが社会的な地位を現すものになっている。

公務員や大企業などでは有名大卒などの学歴が必要ですが、技術者や芸術家などは学歴は関係なく才能と能力があればいい。日本の教育システムは常識ある平凡人ばかり育成して、非常識な天才の育成に失敗している。天才的な才能を持つ人材は平凡人から見れば非常識に見えるだろう。日本の企業なども組織に忠実な人材を求めており、才能のある異端者は排除されてしまう。

グローバル化した世界では、ビジネスエリートは国に関係なく経営者として引き抜き合戦が繰り広げられていますが、日本人の企業経営者で外国企業から引き抜かれるような人材がいるだろうか? 年功序列で社長になって2年か4年で交代して行く。政治の世界でも1年ごとに首相が代わるのでは政治が良くなるわけがない。教育システムでも社会人教育システムでも時代に合わないシステムだから求める人材がなかなか育成されないのだろう。


 

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コメント
 
01. 2011年9月13日 16:40:13: LGUfwnafEI
>現代で今求められているのは、作家や芸術家などの創造的な才能を必要とする職業ですが、数千人に一人とか数万人にひとりしかいないような才能のある人材を現在の学校教育では潰してしまっている。作家や音楽家や映画監督などの芸術家の社会的な地位は高まる一方でありながら、学校教育では、このような方面の人材の育成に失敗している。

これはほんとにその通り。才能がどんどん潰され、捏ねられ、大学受験とかに摩り替わっている。

しかしその結果、なんにも産まない平凡な学生がいっちょあがり。


02. あやみ 2011年9月13日 20:19:13: oZZpvrAh64sJM : 3Dz7SmryeE
(視覚・聴覚含む)すべての芸術を牛耳るのは画壇・画廊・企業・マスコミです。他人のまわしで相撲をとるのがお得意な「評論家」と呼ばれる先生方を手先に使い市場を築いて金儲けをします。資本主義の世の中の芸術の位置づけは残念ながらこの程度。

我々にできることは、たとえ平凡な学生であっても、創造性にかける人間であっても、五感を研ぎ澄ましその場限りのお安いアートに目と耳を奪われてお金をつぎ込むのを控えることだと思います。

投稿の趣旨から少し離れてしまったようで申し訳ありません。
でも、「大学を出たけれど…」の矛盾も本をただせば資本主義の欠陥に行き着くはずです。このことは、世界中が早急に考え直さなければならないことだと思っています。


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