ロッキード事件が発覚した１９７６年２月当時の中曾根康弘自民党幹事長が、アメリカに対して事件のもみ消しを依頼していたことが、２０１０年２月１２日の『朝日新聞』で明らかになった。
　もみ消しを要請した理由は、「真相が解明されれば、自民党が選挙で敗北する」という、真相解明を願う国民とは正反対の立場で、国民不在ご都合主義でしかなかったことがアメリカの公文書で明らかになった。
　当時の三木武夫首相は１９７６年２月１８日、事件の真相解明を国民に約束した。
　しかしその裏で、三木武夫首相を支えるべき立場の中曾根康弘自民党幹事長は２月１８日の晩に、米国大使館の関係者に接触し、事件の隠蔽工作と公表遅滞工作を要請した。その際の中曾根康弘自民党幹事長の言葉は、「ＭＯＭＩＫＥＳＵ」。
　なお後に、中曾根康弘元首相は自著『自省録―歴史法廷の被告として』でロッキード事件後、「ずいぶん経ってから、キッシンジャーとハワイで会った時に、彼は『ロッキード事件は間違いだった』と密かに私に言ったことがあります」とも回顧している。 　

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