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【吉里吉里人】(井上氏は、吉里吉里国出身の幹事長が、ハゲタカや霞ヶ関宦官から国民を独立させると確信して他界した筈です)
http://www.asyura2.com/10/lunchbreak37/msg/113.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2010 年 4 月 11 日 10:08:36: 4sIKljvd9SgGs
 


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E9%87%8C%E5%90%89%E9%87%8C%E4%BA%BA吉里吉里人
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『吉里吉里人』(きりきりじん)は、井上ひさしの長編小説。

目次 [非表示]
1 概要
1.1 〈吉里吉里的部分〉とホームランドの問題
2 あらすじ
3 登場人物
3.1 吉里吉里人
3.2 吉里吉里十愚人、および国会議事堂車のメンバー
3.3 吉里吉里国立病院のスタッフ、その他
4 作品の特徴など
5 社会的影響
6 註
7 関連項目

概要 [編集]
1973年から1974年、『終末から』(筑摩書房)創刊号から第8号に一部が連載された(未完、挿絵 佐々木マキ)。1978年5月から1980年9月まで『小説新潮』に連載され、1981年に新潮社から単行本として刊行された。新潮文庫版は上・中・下巻に分かれる。純文学に与えられる読売文学賞とSF作品に与えられる日本SF大賞を受賞した。

東北地方の一寒村が日本政府に愛想を尽かし、突如「吉里吉里国」を名乗り独立を宣言する。当然日本政府は反発、これを阻止すべく策を講じるが吉里吉里側は食料やエネルギーの自給自足で足元を固め、高度な医学(当時日本で認められていなかった脳死による臓器移植を含む)や独自の金本位制、タックス・ヘイヴンといった切り札を世界各国にアピールすることで存続をはかる。その攻防を含む1日半の出来事を、全28章にわたって描写している。

また、独立により国語となった「吉里吉里語」 (東北弁、いわゆる「ズーズー弁」)の会話をルビを駆使して表記するほか、作中『吉里吉里語四時間・吉日、日吉辞典つき』という「小冊子」に「三時間目」まで紙幅を割くなど、方言・方言論が重要な役割を占めている作品でもある。

小説の舞台である吉里吉里村は、宮城県と岩手県の県境付近の東北本線沿線に位置する架空の村ということになっている。同名の地名が岩手県上閉伊郡大槌町にあるが、実在する場所の中で小説の舞台に比較的近い一関市を仮定しても、直線距離にして80km以上離れている[1]。

作者井上は1964年10月、この作品の原型となる放送劇『吉里吉里独立す』をNHKラジオ小劇場のために書いた。『吉里吉里独立す』は主題も物語の展開も小説『吉里吉里人』と同一だったが、このときは東京オリンピック開催による愛国的機運の中で不評を蒙り、担当のディレクターが左遷される結果となった。ちなみに「吉里吉里独立す」は、小説の作中に登場するNHKの報道特別番組の当初のタイトルでもある。

作品の映画化の話も一部では持ち上がっていたという。

〈吉里吉里的部分〉とホームランドの問題 [編集]
作中、既存国家からの独立志向がある〈吉里吉里的部分〉として捉えられている冷遇された民族や属性の共同体が、その拠点地域への吉里吉里綜合病院チェーン誘致を申込む形で、吉里吉里の国際的提携が動き出そうとしていることを示す描写がある。その中に「南アフリカから独立した黒人国ベンダ」「……トランスカイ」「……ボフタツワナ」の三つが含まれている。しかしこの三つは、アパルトヘイト政策の一環として南アフリカが隔離を目的にホームランドとして一方的に独立させ、同国のみが承認していたものである。三つのホームランドが黒人の独立国であってほしいという黒人へのシンパシーによるものであったとしても、このような記述は実情から乖離している。「ボフタツワナ」については、初刊単行本で「ボツワナ」となっていた(なおボツワナの紹介が第七章にあり、それと食い違うという問題も初刊単行本にはあった)のが文庫版で改められたが、三つのホームランドの扱い自体については、現在流通している版においても変わりない。


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注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


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あらすじ [編集]
ある日、三文小説家の古橋は編集者・佐藤を伴い、奥州藤原氏が隠匿した黄金に詳しい人物に取材するために夜行急行列車『十和田3号』に乗車した。ところが、一ノ関駅手前にて不思議な出来事が起きたのだ。列車は公用語吉里吉里語、通貨単位「イエン」を導入した人口約4200人の国家・吉里吉里国に入国。日本政府から数々の悪政を受けた吉里吉里村の、村挙げての独立騒動である。古橋と佐藤はこの騒動に否応無く巻き込まれてしまう。

登場人物 [編集]
古橋 健二(ふるはし けんじ)
主人公。うだつの上がらない三文小説家。幼少時のトラウマから健忘症持ち。
佐藤 久夫(さとう ひさお)
月刊『旅と歴史』の、古橋担当の編集者。
吉里吉里人 [編集]
イサム 安部(いさむ あべ)
吉里吉里国の少年警官。銃火器の扱いには詳しい。
アキラ 佐久間(あきら さくま)
吉里吉里国立水上空港の少年管制官。
ヨサブロー 内藤(よさぶろー ないとう)
ミドリ 橋本(みどり はしもと)
吉里吉里放送協会(KHK)の少女アナウンサー。
ユーイチ 小松(ゆーいち こまつ)
吉里吉里国立中学校附属大学の教授。
ケイコ 木下(けいこ きおろし)
夫に逃げられた寂しさから、吉里吉里国公認の性風俗店を訪れ、古橋と出会う。
ヒロムシ 木下(ひろむし きおろし)
ケイコの父。
チヨ 木下(ちよ きおろし)
ケイコの母。
キンサク 本多(きんさく ほんだ)
馬方をも兼ねる、吉里吉里国立水上空港の操縦士。チャグチャグ馬コの馬子唄を唄う。
ハナエ 林田(はなえ はやしだ)
ヒデマロ 夏目(ひでまろ なつめ)
ヨシマサ 団野(よしまさ だんの)
ベンゾー 船津(べんぞー ふなつ)
サンタロー 富島(さんたろー とみしま)
吉里吉里十愚人、および国会議事堂車のメンバー [編集]
カツゾー 小笠原(かつぞー おがさわら)
吉里吉里国内を巡回する国会議事堂車の運転手で、初代吉里吉里国大統領。
ヒロコ 佐久間(ひろこ さくま)
国会議事堂車の女性事務官。水上空港少年管制官・アキラ佐久間の姉。
ゴンタザエモン 沼袋(ごんたざえもん ぬまぶくろ)
 国際法についてなら、日本における国際法の権威の東大教授をも論破できるほどの知識をもつ。
オトマツ 針生(おとまつ はりう)
トラハチ 長瀞(とらはち ながとろ)
吉里吉里十愚人のメンバーの1人で、両腕が義手。昔、出稼ぎ先の渋谷と日本橋を結ぶ地下鉄工事現場における送風管故障事故で、その時夢中にしがみついた鉄材と共に倒れ両腕を失う。その後彼は吉里吉里国立病院整形外科で手術を受け、左腕の義手にはマグナム銃が組み込まれた。
ガンタ 轟(がんた とどろき)
トコジロー 小山内(とこじろー おさない)
ヒデオ 八重樫(ひでお やえがし)
吉里吉里十愚人のメンバーの1人。キューバの革命家チェ・ゲバラに憧れるが、タバコ中毒のために喋り方がどもり気味。
ヤチヨ 唐松(やちよ からまつ)
オハン 竹橋(おはん たけはし)
タロー 吉里吉里(たろー きりきり)
吉里吉里国立病院のスタッフ、その他 [編集]
タヘ 湊(たへ みなと)
吉里吉里国立病院の総看護婦長。胸には3個のナイチンゲール記章を身に着けている。体躯は作中で「タンクタンクロー」と形容されている。
トシコ 村瀬(としこ むらせ)
タカコ 藤田(たかこ ふじた)
アカヒゲ先生(あかひげせんせい)
吉里吉里国立病院の医師。日本の法律上は無免許医にあたる。
ピーター・デミトロフ
ジョージ・シンダーマン
吉里吉里国立病院の医師。
岳先生(がくせんせい)
吉里吉里国立病院の中国人医師。編物などのテクニックを生かした外科手術を専門とする。
ゼンタザエモン 沼袋(ぜんたざえもん ぬまぶくろ)
センサブロー 沼袋(せんさぶろー ぬまぶくろ)
ハツエ 昆布森(はつえ こぶもり)
イッタカキタカ号
医学改造によって作り出された双頭のイヌ。2頭のイヌの体の前の部分を接合したもの。
ニャワン
医学改造によってイヌとネコを接合してできた動物。
トヌキ
医学改造によりトマトとタヌキを接合した動物。
ベルゴ・セブンティーン
吉里吉里国に潜入した某国の諜報部員でスナイパー。金髪の美女。
作品の特徴など [編集]
作品の多くが主人公である古橋自身もしくはそれに寄り添った視点で描かれている。作中、古橋が失神する場面の中には、古橋の意識に沿ってそれに相当する部分を空白にした箇所がある(同時期に執筆された筒井康隆の『虚人たち』にも類似の描写がある)。
古橋のいい加減さを示すため、彼の書いた小説を「引用」する場面が複数あるが、同じタイトルでまったく別の内容となっているものがあり、本作自体が「不整合」をはらんでいる。
吉里吉里国の歴史についてその始まりとして「1971年」という年が挙げられているが、その理由については説明されていない。
文庫本では3冊にわたる長編作品ながら、最初の単行本は当時としても珍しい上下二段組みの大部な一冊本として刊行された。
社会的影響 [編集]
この作品が評判になった後、日本各地で地方自治体が独立国を名乗ることが流行(ミニ独立国ブーム)。ただし、全て観光目的のお遊びである。2007年現在もイノブータン王国(和歌山県すさみ町)等が残存している。また井上は、この小説が、沖縄米兵少女暴行事件・米軍用地特別措置法問題を経た後の「沖縄で改めて読まれているらしい」、「面白半分に、沖縄の人たちが読んでいるという手紙をもらった」と語っている(1997年5月8日朝日新聞夕刊)。

註 [編集]
^ 「岩手県上閉伊郡大槌町吉里吉里1」と「一ノ関駅」との距離を2点間の直線距離がわかる距離計算サイトにて算出
関連項目 [編集]
『蒼茫の大地、滅ぶ』 - 西村寿行による、蝗害をきっかけに東北6県が「奥州国」として日本から独立する設定の小説
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E9%87%8C%E5%90%89%E9%87%8C%E4%BA%BA」より作成
カテゴリ: 日本の小説 | 日本SF大賞受賞作 | 岩手県を舞台とした作品 | 井上ひさし | 1973年の小説  

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