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孤立無援の大毅！入札に東日本協会参加せず
4月22日8時1分配信 スポーツ報知
プロボクシングＷＢＡ世界フライ級王者・亀田大毅（２１）＝東日本協会＝が、またも困った事態に陥った。元王者・坂田健史（３０）＝協栄＝との初防衛戦の興行権が入札になった件で、大毅を預かる東日本ボクシング協会は２１日、亀田ジムの代理で入札に参加しない方針を固めた。入札を行えない亀田陣営は、試合開催に向けた主導権を坂田陣営など他者に握られることが避けられない状況となった。
大毅がさらなる苦境に立たされた。ＷＢＡの入札発表から一夜明け、東日本協会の北沢鈴春事務局長（４０）は「協会は入札に参加しない。亀田ジムの代理で…という発想もありえない」と明言した。２０日夜、亀田ジムの五十嵐紀行会長に電話で意向を伝えた。
協会が入札に参加した前例はない。今回、入札しない理由に〈１〉ライセンス停止〈２〉協会資金の性質―の２点が挙げられる。
父・史郎氏の暴言問題で、亀田ジムは無期限活動停止中。五十嵐会長もプロモーター、クラブオーナーの両ライセンスの無期限停止処分の状態だ。３兄弟は協会預かり選手の身だが、協会が処分中のジムの代行をするのは道義的な問題がある。
また、資金面では東日本協会は１４３のジムの加盟料などで支えられており、一時的でも特定ジムのために協会が資金を肩代わりするのは問題視されかねない。
今回、最低入札価格８万ドル（約７４３万円）のほか、落札した場合は別途、数千万円単位の興行権を前王者のデンカオセーンから買い取る必要がある。大金を動かすには加盟ジムの大半の同意を得なければならないが、２９日（日本時間３０日）の米ラスベガスでの入札日まで時間が少なすぎる。
協会が動かない現状では亀田陣営は入札を行えないのに対し、坂田が所属する協栄ジムは入札に参加する意向を示している。仮に興行権が坂田側に渡ると、試合日や会場などの選択ができず、大毅は試合前からハンデを負うことになる。
入札後の対応に関し、北沢氏は「（落札者の）プロモーターと選手をつなぐ（契約時に必要な）仲介者は協会が用意する」と支援する姿勢も示したが、大毅を取り巻く環境はさらに厳しくなってきた。
◆亀田３兄弟の行方 東日本協会は亀田ジムの五十嵐会長への正式処分を５月２４日の定例理事会に決める。同会長に「除名」処分が下れば亀田ジムは存続できず移籍先を探すことになる。「除名」以外の処分なら亀田ジムは存続可能で、会長代行を立てればジムでの練習だけは再開できる。ただし「協会預かり選手」の立場には変わりがなく、試合を行う際には今回と同様の諸問題に直面する危険が高く、移籍の可能性も出てくる。
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