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「yawata、本当は偉くない?歴史人物」(堀田力や立花隆が単なるハゲタカのパシリだったみたいな事が一杯あるようです)
http://www.asyura2.com/10/lunchbreak40/msg/297.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2010 年 7 月 04 日 07:57:40: 4sIKljvd9SgGs
 

http://www.yawata88.com/jiji17501.htm
ソフトバンク新書から新しい本を出した。「本当は恐ろしい江戸時代」につづく第二弾である。

私もいろいろな本を出しているが、マニアックな読者層を対象にしたものも多いが、ソフトバンク新書のものは、より広い読者層に読んでもらうために、できるだけ歯切れの良い文章で簡潔に書いたものである。

[タイトル] 本当は偉くない?歴史人物〜日本を動かした70人の通信簿
[著  者] 八幡和郎
[価  格] 798円
[発 売 日] 平成21年10月19日
[ ISBN13 ] 978-4797356632
今回は、政治家や武将を中心に、お札で取り上げられているような人物なども加え、七〇人について、その歴史的貢献を分析し、少し乱暴かもしれないが点数化したものだ。違う時代のさまざまな立場の人を同じ基準で採点するのは難しいことだが、あえて、読者の皆様にいろいろ考えていただくためのたたき台になればと思って採点してみた。

採点の基準は、10段階のものに加え、世評が高すぎるか低すぎるかで「過大評価」などという別の軸のも加えた。「結果として妥当」というのもあるが、これは、世評のレベルには異議がないが、理由が少し違うというものだ。

さて、「棺を覆いて事定まる」などというように、人生の総決算は手に入れた地位やお金のあるなしでなく、将来の評価だ、というのが私の考えである。とくに、政治家とか社会的に高い地位にある人にはそう思って行動してほしいと思うのだが、困ったことに人物評価などというものは、死んでからもなかなか定まらないどころか、くるくる変わるものなのだ。

いまの千円札に肖像が使われている野口英世は、かつては尊敬する人ナンバーワンだったが、現在では「その"発見"は勘違い」「私生活では借金踏み倒し常習」と言われている。反対に、「汚職政治家」として非難されてきた田沼意次は、その先見性が高く評価されることが多いし、石田三成など長らく悪役だったが、最近ではドラマでもだいたい善玉扱いだ。

信長、秀吉、家康の三英傑でも、「残虐」と言われた信長が改革者、「狸爺」と言われた家康が理想の経営者と人気上昇で、出世ぶりが大人気だった秀吉は「金と権力の亡者」扱いだ。


「龍馬が薩長を組ませなければ明治維新は成功しなかった」との評価が多数あるものの、一方で、株式会社・亀山社中にて「武器商人」としてビジネスマンの顔を持ち、英フリーメーソンの手先であった、との評価もある龍馬。果たして・・・?
歴史小説やテレビドラマを史実と混同する人も多い。最近の大河ドラマでも、直江兼続は明治になって山路愛山という人が伝記を書いて突然に有名になったのだし、坂本龍馬は司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』でとてつもなく偉大な人物につくり上げられた。

新撰組とか河井継之助が偉人になってしまったのも司馬遼太郎の小説のおかげだ。『甲陽軍艦』といった戦記もののおかげで武田信玄など天下一の名将になったが、戦国時代末期の全国地図から見るとまったくローカルな存在でしかないはずだ(信玄の最大版図でも尾張一国と同じ程度の石高にしかならない)。

古代史の世界では正確なことが分からないのをいいことに、中国の歴史書にほんの少し出てくるだけの卑弥呼が、想像力豊かに巨大な女王にされてしまうなど、「もしかして史観」と言うべき推理小説もどきの言説が歴史として扱われるのは、世界に類を見ない奇妙な現象だ。

もちろん、まじめな研究書や伝記のおかげで名誉回復する人も多い。最近では山県有朋がその一例だが、時期尚早の主張をした人が改革者としてもてはやされる一方、現実を踏めて国や社会を良くするための地道な仕事を人が過小評価されるのはやはりおかしい。

また、日本では人物評価や行動分析をするのに、その人の社会的な背景や置かれていた立場、あるいは懐具合についての分析を十分にせずに、その人の個性とかキャラクターに説明の多くを求めすぎだ。


日本陸軍の基礎を築き、軍国主義者のイメージが定着している山縣だが、当時のアメリカとの対立を憂慮し、果ては欧米対アジアの人種戦争に発展することを危惧。慎重な外交政策に対して、評価し直す動きもある。
たとえば、勝海舟、坂本龍馬、近藤勇について考えてみれば、勝海舟は生まれながらにして禄高は低くとも旗本という幕府の高級官僚で貧乏武士ではない。だが、早くから薩摩と気脈を通じて一種の二重スパイ的な存在だった。その私設秘書になったのが、土佐の金持ちのボンボンで江戸の私立学校に留学していた体育会系青年である坂本龍馬だ。だが、勝は失脚したので薩摩の西郷隆盛に秘書たちを預かってもらった。

西郷は薩摩のために現代でいうフィクサーとして働かすとともに、活動資金をかせぎ政治活動の隠れ蓑にさせるためにダミーの商社を創らせた。これが亀山社中だ。そして、長州との連合のために働かせるのだが、連合ができると用済みと思ったかあまり面倒を見なくなったので、亀山社中は経営難に陥った。

そのとき、土佐藩重臣でかつては土佐勤王党の宿敵だった後藤象二郎が貿易に興味を持っていると聞いて、龍馬はこれと組んで土佐藩営の商社にしてもらったのが海援隊だ。ついでに、別に目新しくはない大政奉還論を「船中八策」という分かりやすい形に龍馬がまとめたら出来が良かったので、後藤は殿様の山内容堂と徳川慶喜に採用させて大政奉還になった。

だが、西郷は倒幕を心に決めていたから慶喜は土佐にだまされたかたちになってうまくいかず、龍馬は恨みを買って殺され、鳥羽伏見の戦いで幕府軍は負けたので、慶喜は失脚中だった二股膏薬の勝海舟に頼んで江戸無血開城にもっていかせ、勝海舟は新政府部内であまり良いポジションにはなれなかったが、徳川家とその家臣たちの利益代表としての役割は果たし、虚実取り混ぜた回顧談で自己弁護したが、福沢諭吉などからは節操のない生き方をさんざんに非難されたということだ。

一方、近藤勇ら新撰組は何かというと、京都府警の応援に来た福島県警(会津藩)が、金も命も惜しいので、アウトロー集団を下請けに使って、安上がりで、法的手続き無視の出鱈目な仕事をさせたものだ。

最後は、警察庁(幕府)から福島県警は、仕事のやり方に問題ありといわれてトカゲの尻尾切りにあい追放されたのだが、アウトロー集団は警察のために働いたのにあとで違法行為の責任を問われたのでお気の毒といったことなのである。

つまり、勝海舟は「幕府と薩摩の二重スパイ」、坂本龍馬は「勝海舟の私設秘書にしてフィクサー」、近藤勇は「警察に雇われたヤクザ」ということなのだ。冷静に考えると身も蓋もない話になって夢が壊されるが、歴史は面白く愉しめばよいものではないはずだ。

「愚者は経験から、賢者は歴史から学ぶ」などというが、「小説」や「もしかして史観」からは誤ったメッセージしか受け取れまい。

坂本龍馬については、いま別に書いているものもあるのでいずれ紹介したいが、魅力的なキャラクターではあるが、彼が有名になったのは、日露戦争の時に昭憲皇后が見た夢からである。普通には「皇后の夢枕に坂本龍馬が現れて海軍守護を約束した」と理解されているが、真実は「皇后の夢に37、8歳の武士が現れて海軍守護を約束したとおっしゃったので、宮内庁長官だった田中光顕が龍馬の写真を見せてこの人でしょうといたら、そうかもしれないとおっしゃった」ということだ。それでも、司馬遼太郎の小説が出るまでは、現在ほどの人気者ではなかった。

■ 本書で登場する「偉人」への評価(一部) 偉人度(10段階) 評 価
卑弥呼 3 まったくの過大評価
光明皇后 7 過小評価
武田信玄 6 過大評価
徳川家康 5 まったくの過大評価
大石内蔵助 8 妥 当
田沼意次 7 過小評価
坂本龍馬 7 過大評価
大久保利通 9 やや過大評価
野口英世 7 やや過大評価
鳩山一郎 3 過大評価

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