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科学的社会主義・日本共産党批判――マルクス主義の反人間(労働者)的・抑圧的本質を批判する。
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/2190.html
投稿者 Y. Kakasi 日時 2011 年 11 月 13 日 11:21:10: BW32mpuE76J86
 

 共産党の「赤旗」が阿修羅に頻出するのは、いかにも時代錯誤なことです。共産党のホームページでは、今でも不破哲三さんが社会科学研究所所長として「綱領・古典の連続教室」を主催しています。そこではマルクスの剰余価値説を論じていますが、全く説得力がありません。
   http://www.jcp.or.jp/kk_kyousitu/#fragment-2

 そこでKakasi流のマルクス批判を紹介しておきます。詳しくは「人間存在研究所」HPの「マルクス主義批判」を参照してください。なお批判のポイントは「等価交換」の正当性ですが、アカデミックな議論でも説得力のある説明はなされていません。異論・反論がいただけたらありがたいです。
   http://www.eonet.ne.jp/~human-being/page9.html

■ 科学的社会主義は、私有財産制度にもとづく資本主義的営利活動を、非人格的・抽象的な「資本の運動」の支配によるととらえます。だから、私有財産である資本(生産手段:土地、原材料、労働手段等)を所有する資本家階級を倒せば、私有制度も消滅するときめつけます。
 しかし私有制度は、自己を守り他者を支配しようとする人間の、利己的権力的欲望のために形成され、国家制度として発達したものです。つまり人間の本性から生じているから、階級闘争という自然史的過程として消滅するような単純なものではありません。国家制度は、生活手段や生産手段が有限でありかつ競争的な自然や社会発展の中で、自己と家族や仲間の生存を守るために、物理的精神的強者が、武力と言葉と呪術と神による威嚇によって、所有の独占と支配を行うために創出したものなのです。 
 日本共産党が描く社会主義像では、「生産手段の社会化」によって「搾取の自由」の制限・廃止を目指そうとします。しかしマルクスの主著『資本論』における、「等価交換」による「搾取の自由」理論では、搾取の廃止は不可能です。マルクス主義では、資本家を排除することはできても、<商品交換が等価であると前提される限り>、共産党員階級による新たな搾取が行われ、労働者の社会的自覚による社会主義、すなわち自立した主権者による民主的な社会の成立はあり得ません。
 なぜなら、『資本論』によれば労働者の低賃金(劣悪な労働条件)は、人間的な欲望と生活水準を満たさないにもかかわらず、等価交換の結果として正当とされているからです。社会主義のための「生産手段の社会化」は、労働者階級に還元されるのではなく、党員階級が生産手段を管理することになるだけなのです。共産党独裁国家がそれをよく示しています。
 マルクス主義のような理論的欠陥のある反人間的・抑圧的思想によって、統一戦線とか民主連合政府のような連帯行動をしても、民主主義の進展や社会の進歩はあり得ません。マルクス主義は、利害の一致によって生活向上や平和のために共同して階級解放闘争を行えるという側面もありますが、<人間を労働や生産に矮小化する>ことによって支配抑圧するという否定的側面をもちます。またマルクス主義では、労働や生産力の発展を重視しても、人間の欲望や精神文化の意義を正しく捉える思想を持たないため、未来の文明を左右する資源エネルギー問題や地球環境問題等の成長の限界に抑制的に対応することはできません。
 いずれにせよ、マルクス主義は、西洋思想の限界と19世紀資本主義発展の時代の産物であり、グローバル時代の諸課題を解決できる思想としては時代錯誤であるばかりでなく、強欲資本主義と独裁社会主義の変革にとっても障害となるものです。人間解放に反する理論に未来を託すことはできません。それでも希望を語ろうとするなら、人々に欺瞞と不信を拡大するものとなるでしょう。


※『資本論』におけるマルクスの誤りは、産業利潤(剰余価値)は、労働力商品が等価交換によって交換過程でなく生産過程から得られるから、経済科学上では隠されている(搾取の隠蔽性)と考えることです。つまり労働者の低賃金は、必要労働価値分(生活再生産分)であり「正当」であるとします。すると、低賃金でも必要労働分だから、マルクス的社会主義社会においても、低賃金は論理的に正当ということになり、剰余労働分(利潤)は労働者に分配する必要はなくなります。
 等価交換による労働者(人間)の低賃金は、抑圧された労働者の必要労働であるかもしれませんが、決して「人間としての再生産」を保障するものではありません。労働者の低賃金は、抑圧された人間に対する不当で不等価な「必要労働」なのです。経済学で一般的な商品交換の等価性は、西洋思想に見られる偏見の典型例の一つにすぎません。
 マルクス主義的社会主義によって社会化された生産手段と利潤は、共産党の一党独裁の下で計画的に管理され、労働者は搾取され続け、自由で民主的な主権者とはなれないでしょう。マルクス主義の下では、「労働」は抑圧的概念であり、自らを止揚して自由な人間になることはできません。
 それでは、事実として産業利潤はどうして資本家のもとに蓄積されるのかと言えば、等価交換から生産過程において得られるのではなく、交換過程の不等価交換から得られるのです。つまり産業資本家は、生産手段と労働力をできるだけ安く買い、それらを技術革新と搾取によってできるだけ安く大量に作り、できるだけ高く販売するのです。利潤の基本は不等価交換(安く買い高く売る)と技術革新(安く作る)です。その具体的典型例が、搾取と独占価格、機械と自動制御の駆使なのです。

 

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