今回、福島瑞穂は立派だった。

。。。というよりは、普通に筋を通した。
ひとつの理念において、当たり前のように行動した。

なのに外野からの声は（報道も含めて）ひどいものだった。

・罷免される前
　「やめる覚悟もないのに文句だけ言う」
　「大臣の椅子を捨てる気はないくせに」

・罷免後、与党離脱前
　「どうせ離脱までできないくせに」
　「与党の地位にしがみついてる」

・与党離脱後
　「与党の責任を放棄した」
　「自分勝手だ」
　「選挙目当てのパフォーマンスだ」

ダメだ、コイツら言ってるのは政治じゃない。
政局ですら、ない。
ただ文句言いたいだけだ。

じゃ、社民党がこだわった理念は、そんなにひどいものだったのか。

現在、日本はアメリカの占領下の状態が続いている。
知れば知るほど、その現実があからさまになってくる。

軍をめぐって、アメリカに売り渡された密約の数々。
法律的に米軍に有利な地位協定。（米軍は時にその地位協定すら超えた、超法規のこともしている）
アメリカ本土の環境基準では絶対に許可が下りない演習。
毎年千件前後にも及ぶ米兵の事件・事故。

そして沖縄を基地にして、殺戮のために飛び立つ米軍機。

これをなんとかしよう、というのが、そんなに蔑むような理念なのか？
そのために意地を張るのが、そんなに醜いことなのか？

いや、正直、日米合意の後、米海兵隊海外移転を唱えた民主党議員、百数十人の内の何人か、党を出ると思った。
そりゃあ、絶対多数の与党の立場は有利だ。
でも、有利不利の計算をより理念を選ぶ議員。

。。。誰も出てきやしねえ。

どうなってんだよ！

別に福島瑞穂は与党になってから沖縄問題を言いだしたワケではない。
それ以前から、沖縄の基地問題を重視し運動し続けていた。

古臭い言葉だが「義を見てせざるは勇なきなり」という。
沖縄の痛みを自分のものとして、今回福島は意地を張った。
それをメディアを含めた他者は「バカだバカだ」と笑うばかりだ。

問う。
いつから日本はそんな卑屈な国になったんだ？
小賢しく損得ばかり計算するヤツが、そんなに利口なのか？そんなにエラいのか？

政治はそんな甘いもんじゃない。
したり顔で言うヤツもいるだろう。
「先を考えると、ここは一旦譲った振りをして」
権力側にしてみれば、そんなヤツほど御しやすいものはないだろうなあ。
「この場面はしょうがないよね」「ここは眠った振りが利口だね」とか囁きながら、都合のいい方へずるずる引っ張っていきゃいいんだから。

ここは譲らないと思うなら「譲らない」と意地はりゃいいじゃん。
梃子でも動かんと、真っ直ぐそう言えばいいじゃん。
それを笑ってバカにするヤツの方が、利口なつもりでハめられてるようにしか見えん。

もう一度問う。
日本人はいつからそんなに卑屈になったんだ？ 　

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