大手出版社が動き出したからか、
潜在的な反対者の多さに気づいたからからか
あるいは、エロ・グロ規制から始まる表現弾圧は
やがて報道の自由をも侵食していくという
過去の歴史から危機意識をもったからか
産経、読売を除く一部のマスコミが、
東京都青少年健全育成条例改正案に関して、良識的な報道を
するようになってきた。
マスコミの論調がこのまま変わっていけば、大変心強いと思う。

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http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2010121502000007.html

過激な性描写のある漫画などの販売を規制する東京都の条例改正案が成立する見通しだ。恣意（しい）的な規制を心配する声は根強い。「表現の自由」にかかわる改正だけに十分に慎重な運用を求めたい。

　今の議会で審議されているのは、六月議会で否決された都の青少年健全育成条例改正案が手直しされたものだ。規制対象は「法に触れる性行為や近親者間の性行為を不当に賛美したり、誇張したりして描いているもの」とされる。

　そうした漫画やアニメの作品は成人コーナーに並べて子どもに売ったり、見せたりしないよう事業者に自主規制を求めている。そこから漏れた作品があれば、描写の中身によって「不健全図書」に指定して成人コーナーに置き、子どもの手が届かないようにする。

　漫画家や出版社、法律家などは「行政の都合の良いように解釈され、創作活動を萎縮させる」と反発している。条文には「不当に賛美・誇張する」といった曖昧な文言が盛り込まれている。恣意的な運用を恐れるのもうなずける。

　角川書店や講談社などの出版大手は、来年三月の「東京国際アニメフェア２０１１」への参加を取りやめる声明を出した。漫画家らの現場と話し合いをしないまま規制に踏み切った都の姿勢は、強い怒りと不信感を招いたようだ。

　子どもの性的感情を刺激したり、残虐性を助長したり、自殺や犯罪を誘発する作品は今の条例でとうに販売を制限されている。改正案は屋上屋を架すにすぎず、行政が介入する余地を広げるだけだという指摘が出ている。

　確かに、親によっては子どもが性行為をまねたり、性意識がゆがめられたりしないかと不安にかられるような作品は多く売られている。子どもから遠ざけておきたいと願う親心は分からなくはない。

　だが、子どもへの悪影響が心配される作品が野放しになっているとしても、本来は事業者が流通や販売の在り方を自主的に考えるのが筋だ。地域や学校、家庭で大人と子どもが性の問題について話し合うといった教育上の取り組みも併せて進められていい。

　「表現の自由」にかかわる規制だ。改正条例の運用は、反対の声を忘れず、できるだけ慎重でなくてはならない。流通や販売が抑圧され漫画家らの内心が縮こまっては、日本が誇る漫画やアニメの発展の足を引っ張ることになりかねない。事業者は引き続き、都との議論を深めてほしい。 　

コメント
01. 2010年12月19日 02:45:37: sUpHQ8Q75g > だが、子どもへの悪影響が心配される作品が野放しになっているとしても、本来は事業者が流通や販売の在り方を自主的に考えるのが筋だ。 過激な性描写のある漫画が野放しになっている事実は 供給側の倫理が崩壊したことを意味してると思うんだが それでもまだ供給側の何かに期待しろというのかなｗ > 「表現の自由」にかかわる規制だ。 「自由」を“何でもやり放題”と解釈すれば 東京都の改正条例は全く余計なお世話だ しかしそんな自由は誰も許容しない 他者と自分の欲求が衝突した時の落としどころがなくなる＝誰の利益にもならないからだ それは人間が社会的な生き物であることから自然に備わった知恵ではないのか そもそも「表現の自由」にはポルノ的な要素は含まれていないのではないかとも思う どうしてもポルノ的な表現を用いざるを得ないものであれば 少なくともコンビニや書店で中高生が気軽に目にできないように配慮するのは供給側の義務であろう 国民の耳目が真実に触れないようにデタラメ三昧を報じ続ける腐り切ったマスゴミ 「表現の自由」を黄門様の印籠のように掲げる資格なぞ お前らにはない
02. 2010年12月19日 09:21:43: URtJ39hgBk >過激な性描写のある漫画が野放しになっている事実 子供が買える本の隣にその類の漫画が置いてあるような書店が本当にあるのならば、それは店側に対して個別に改善させればいいだけの話。 >｡ﾖ表現の自由」にはポルノ的な要素は含まれていないのではないかとも思う あなたが決めることではないですよ。名作と言われている漫画・アニメなどでもポルノ的要素が入っているものはたくさんあります。
03. CRUSH 2010年12月19日 09:49:50: WQV8aK7tXMB2Y : j4EV0Wd1Z2 自民党は、>>01のように、 そもそも「表現の自由」にはポルノ的な要素は含まれていないのではないか とも思う という考え方をもっている。 ソースは以下、 http://www.kyodo-center.jp/ugoki/kiji/jimin-youkou.htm 注目すべきはここ。 ｂ．表現の自由（21条）について ○ 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は保障されるが、 青少年の健全育成に悪影響を与えるおそれのある有害情報や図書の出版・販売 は、「公共の秩序」に照らして、法律によって制限されうることを追加する。 ＊ 「思想・表現の自由」は基本的人権の中でも最も重要な概念であるが、 有害図書の氾濫という現状を考えるとその一部制限はやむをえない。 自民党が表現弾圧政党であることがよくわかる。
04. 2010年12月19日 12:19:04: OwWCwFFY62 「地下鉄サリン、慎重な散布を心がけよ」 と言ってるのと似たようなもの
05. 2010年12月19日 21:45:41: 2tB1NFRjwY 一　 青少年に対し、 性的感情を刺激し、残虐性を助長し、 又は自殺若しくは犯罪を誘発し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの。 これだとほぼオールマイティだと思う。 優れた作品には多種多様な登場人物が描かれ、単純に善と正義を賞賛するものではない。 「自殺の誘発」「犯罪の誘発」「健全な成長を阻害」のどれかに該当するキャラクターは、 必ず登場すると言っていい。 またそういう複雑な価値観の対立と相克こそが、 優れたエンターテイメントの要素であると思われる。 それらはしばしば暴力を通して描かれる。 疑問なのは、有害図書は「都知事が」指定するとあるが、 それだと委員会の諮問を経て決定する場合、 議会の統制を受けないことになる。 委員会や審議会は安倍内閣の時に「やらせ」が行われていたという報道があった。 そのようなものは到底無批判に信任できるものではない。 運用は常に議会の統制のもとで行われることが望ましい。 とにかく基準が曖昧すぎる。 いっそ「性行為」に該当するものを判然たる基準で一つ一つ規定し、 名作駄作を問わずすべて自動的に「有害」判定できるようにしたほうがまだマシだと思う。 こうなったら有害図書の「指定のプロセス」を、 意思決定に関与した者の氏名所属を含め完全透明化し、 常に世論の批判にさらすことが求められる。
06. 2010年12月20日 21:08:18: 6O32bIJQRg チンたろうの小説（小説と呼べる代物かの議論は置いといて）をまず有害図書に指定しましょう！ 他の作品は１０年間時間をおいてから良識のある人々で議論しましょう。

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