敗戦によってわが国には連合国によって民主主義が与えられたと我々は教育されてきた。しかし本当にこの国は民主国家なのだろうか。この根源的な問題を知識人と言われる人々やマスコミは議論したことがあるだろうか。この問題は意図的に何も議論されていない。なぜならわが国は本質的に民主主義国家ではないからだ。

今年、検察の証拠捏造が発覚したことで、国民を欺いて官僚が好き勝手に起訴や裁判を恣意的に行ってきた事実が大きく報じられる結果となった。それでもなおマスコミは検察の問題を根本的に掘り起こそうとしていない。理由は簡単である、誰が権力を持っているかを知っているからだ。この事は知識人と言われる人々にも共通する。大学や学会と言う極端に狭い世界に住んでいる人々は、その世界から排除された時点で路頭に迷う。権力の怖さを知っているのだ。

この阿修羅の投稿にも検察の問題や、背後に米国がいるとかの問題提起があるが、最も大事な点は3権分立という民主国家の基本的な制度が全く機能を停止していることがこの国の大問題なのである。西欧の民主国家は、その長い歴史の中で国民自らの戦いによって民主主義を獲得してきた。従って自分たちの権利や、権力の集中の怖さを骨身を持って知っている。だからこそ3権分立という基本の大事さを教育でも教えているし、政治においても機能させている。

翻ってわが国の現状はどうなのか。3権分立としての立法行為は誰がしているのか。憲法では国民が選出した国会議員による国会で行うものと規定しているにも拘らず、「閣法制度」なる内閣が提出する法案が最優先され立法されている。実質は行政府の官僚たちが立法行為をしているのだ。司法についてはどうなのか。検察は法務省に属する行政機関であることをどれだけの国民が理解しているだろう。その行政府の一員である検察官と司法をつかさどる裁判官が「判検交流」などという人事交流によって裁判官と検察官の業務をお互いに実施しているという信じられないことが制度化されている。しかも裁判官の天下りは実質的に法務省の検察がほとんどの面倒を見ているのが実態なのだ。

これらの事実を冷静に分析すれば、わが国の権力、すなわち3権である行政、司法、立法のすべてが官僚に集中していることが分かる。官僚は政権交代が起きるまでは、自民党と結託して国民に事実を知らせないようにマスコミを操り、世論操作によってこの事実を覆い隠してきた。そして恐れていた政権交代が現実となった時から民主党のネガティブキャンペーンを間断なくマスコミを使って実施している。やれ普天間の迷走だ、子ども手当はばら撒きだ、小沢一郎の政治とカネは大問題だ、とこのように連日繰り返されたことを思い起こしてもらいたい。誰が裏で何を画策しているかは知る人ぞ知るなのだ。

我々は、この国を本当の民主国家にしない限り税金を払っても何も還元されないし、もっと怖いのは何の罪もないのにある日いきなり逮捕され投獄されるかもしれないという現実を自覚する必要がある。そのためにも世論操作に惑わされることなく、何が大事なのかを国民が自覚し、本当の意味の政権交代の実行をどの国会議員が実施するかをしっかりと見ていかなければならない。その意味では菅直人とその同調者たちは絶対に許してはならない。裏切り者にはそれ相当の罰が必要だ。

結論は我が国に「3権分立」を機能させろという単純なものなのだ。 　

コメント
01. 2010年12月30日 08:21:57: As88fO9EoY 現状は官僚社会主義だからな〜 来年は財務省主導で国民総背番号制へ突っ走るらしい。 そのために大衆の目はマスコミ総動員で小沢一郎に向けさせる。 見返りは巨額の政府広報費だと！
02. 2010年12月30日 09:03:50: 6eczoZon9g 政権交代が確実な情勢で民主党政権が誕生するのを押さえる事は出来ない。しかし小沢氏の力を消滅させないと困った事になると考える勢力がこれを仕掛けている。そう思ってみていると検察ＯＢから捜査に対する強い批判が出てきた。まともな捜査をしていないのだから当然である。そして民主党内部からは「代表を辞任すべし」の声が上がった。これは民主党内部に「見えない権力」と通ずる者がいることを示している。 　小沢氏は検察と争う姿勢を見せた。つまり「恫喝」には屈しないと回答した。そのため東京地検は小沢氏の秘書を起訴せざるを得なくなった。「恫喝」の逮捕だから裁判で有罪にする見通しのないまま起訴する羽目になった。政治家の秘書を異常な方法で逮捕し、裁判で無罪になれば検察は取り返しのつかない打撃を受ける。追い込まれたのは検察である。 その時点から検察は慌ててゼネコン関係者の一斉聴取を始めた。小沢氏の旧悪を暴こうとしたのである。そしてゼネコンから裏金が流れたというリークが始まった。初めにリークして悪い印象を国民に与え、それから強制捜査に入るのが通常のやり方だが、これでは順序が逆さまである。私には泥縄式の捜査に思えた。 検察に起訴をさせた後で小沢氏は代表を辞任した。検察とその裏にいる「見えない権力」の「恫喝」に肩すかしを食わせ、裁判で決着をつける道を選んだ。すると直後に司法改革の一環として検察審査会法が改正され、検察審査会が強制起訴出来る事になった。検察が起訴に持ち込めなくとも素人を動員して強制起訴に持ち込む事を可能にしたのである。実際にその後の展開で検察は小沢氏を不起訴としたが、検察審査会によって強制起訴される事になった。 国民の政権選択に権力の横暴を見せ付けた、西松事件起訴も現在ではなくなって、秘書の起訴も訴因変更認容という、検察上がりの更正する最高裁判所の手助けにより政治資金の「期スレ」と下らぬテーマーに成り下がった。 　このような瑣末の事件で、政権選択に横槍をいれることが許されテいる現状、それを指摘し批判するどころかどころか、政治倫理審査会等マスコミ論調に毒されて右顧左眄する一般世論、社民党等の姿勢を見ていると日本は戦前から一貫して非民主国家であります。
03. 2010年12月30日 09:37:45: 3BPY4aIq4w この国の支配者は、東大法学部ネットワークと米国戦争屋の中でもたちの悪い輩でした。
04. 2010年12月30日 11:05:24: wou6bTW2RQ 03さん、「でした」と過去形になったのは、以下のどちらですか？ 　�@事実が判明しただけ　�A国民が一致協力し『隷米日本の問題解決に立ち向かう』 小澤さんはじめ亀井大臣、心ある民主党議員の皆さん、植草先生を先頭にネットの方々が情報を発信して下さる今のうちが、頑張れる時ではないかと思います。 ぜひ海外にも『日本民主主義の惨状』を伝え、人権先進国の支援を仰ぎたいですが、前原外相？　外交に蓋をかぶせ、日本の惨状は正確に伝えない人ですね。 今、負けると悔いを千載に残す。心ある方々が団結し、一刻も早く全国にデモを広げ、国民皆が「内閣総辞職せよ!」と、声をあげれば間に合うと思います。
05. 2010年12月30日 19:41:35: sCar04LiKs とてもいい投稿です。 　いま行われている小沢叩きの世論誘導が仮になくても、賛同できる内容です。
06. 2010年12月31日 00:18:22: Gs3zvHEIsc 日本は主権国民の民主主義国家でなく司法ファッショ、メデアの言論ファッショ国家ですね。 国民が選んだ、議員も市長も意にそぐわなったら簡単に司法とメデアのマッチポンプで葬ります。 支配者は米国の戦争屋でしょ。民主主義の敵は仮面をかぶり民主主義を謳っている この闇の悪魔です。
07. 2010年12月31日 01:49:43: 47YJTC1cGU 　公共放送だと国民を欺いている様なＮＨＫは即時に民間企業とすべし。 　改めて新規に各政党で放送機関を持つべきである。
08. 2010年12月31日 09:02:56: gcTdwQMBR6 全く同感です。大変勉強になりました。小沢さんのような、真の民主主義を目指す政治家が「邪魔だ。何か「疑惑をデツチあげて検察権力を使い追い落とせ」と悪党たち「官僚。大手メデイア11社。既得権益勢力。など」が企てた背景がわかりました。
09. 2010年12月31日 09:56:08: mLXqmRCyGI 日本は、経済的側面から見て国家資本主義社会であり、政治社会的側面から見て家畜的管理社会です。 それでもなお、戦後のマスメディアによって洗脳され続けたことを認識するには至らない方々にとっては、今も尚、日本は自由と民主主義の社会だと思い込んでいます。 少なくとも、あの国々よりは、と。 ０２さんの仰る「日本は戦前から一貫して非民主国家であります。」、 ０７さんの仰る「支配者は米国の戦争屋でしょ。民主主義の敵は仮面をかぶり民主主義を謳っている、この闇の悪魔です。」 のお言葉は、当を得たものです。 しかも、住民基本台帳ネットワークシステムを基板に「共通番号」とやらに言い換えた「国民総背番号制」の導入、臓器移植と脳死差別疑惑、疑惑に満ちた新型ウィルス騒動と、その対処策とする副作用と効果への疑惑に満ちたワクチン接種、税制格差と収入格差の拡大強化による支配層の実効的権力強化といったように、ますます国民を管理強化・家畜化する方向にあるのが、この国です。
10. 2010年12月31日 23:23:25: 5OSV8Up776 公務員改革だの何だのわざわざ面倒くさいことに取り組んでいるうちは何も変わらないと思うよ。 公務員改革関連法とかね、無用だよ。 ただ国会が予算修正権を行使すればいいだけじゃないか。 公務員が何をどう取り組もうが、予算審議で国会が予算額を変えられるようにすれば良いだろ？ 官僚機構が怪しい時は、予算執行を止めれば良い。 そうすれば官僚機構は完全に議会のコントロール下におさまる。官僚は政治家たちに普段から仕事をオープンにして理解してもらわなければならなくなる。 更に決算を部分否決できることにすれば良い。 否決された部分の予算執行者を特定して人事や給与で降格させることが出来るようになる。もちろん否決された部分の管轄省庁の幹部は総入れ替えだ。これで人事が順送りでなくなる。 俺は三権分立の強化じゃなくて、議院内閣制なんだから国会を強化するべきだと思うよ。 内閣に対する国会の優位を確認すべきだね。

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