★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK103 > 618.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
この国に蔓延する無力感はどこから来ているのか
http://www.asyura2.com/10/senkyo103/msg/618.html
投稿者 月と星 日時 2011 年 1 月 04 日 08:21:40: vebXXayRfpINQ
 

経済成長力が落ち込んで以来、数十年にわたりわが国の国民の無力感や脱力感が放置されたままでいる。その原因は何か、明確な答えを提示したものは誰ひとり出てこない。私はここに一つの命題を提示したい。

個人のあるべき姿とは何であるのかという根源的議論、又は正義とは何であるのか、それを行う社会はどうあるべきか、というような根源的な議論の欠如が国民の行き場を失った無力感や脱力感ではないのか。その意味では知識人と言われる人々や政治家たちは何を提示して何を議論してきたのだろう。また、そのことをメディアは国民に提示してきただろうか。

答えは「ノー」である。やってきたことは経済的にどうあるべきかという何十年も前の先進国に追いつけ、追い越せの議論から何も変わっていない。見せかけの生活の豊かさの追求の達成だけを何十年も騒いでいただけなのだ。今の若者に蔓延している孤独感や無力感を放置していれば、エーリッヒフロムが「自由からの逃走」で述べたように、大衆は他者との連帯を強く望むようになり、同時に強い指導者を望むことで、戦前の軍国主義やナチスのような全体主義国家になってしまう危険性が極端に大きくなっている。

政治や行政における税金の使われ方、すなわち社会的な分配は公正なのか、警察、検察の在り方から裁判所の判決が何に基づいているのか、正義は実行されているのかという問題まで、この国は何を根拠に物事が進められているのかという問いに、明確な答えを誰も提示していない。その無回答の積み重ねから来ている国民のいらついた焦燥感を社会は気づいているのだろうか。

我々は戦後与えられた「制度」としての民主主義を自分たちのものとして考えていない。そのために誰かがやってくれる、何かが悪いのは政治や政府のせいだという幼稚な考え方から脱却さえしていないことを自覚しなければならない。若者の無力感の源泉はここからきているのかもしれないのだ。知識人たちの沈黙はもはや許しがたいところにまで来ているし、マスコミに至っては官僚の宣伝機関に成り果てた現在、我々国民が一人一人、この国はどうあるべきかを真剣に考えない限り何も変わらない。

以上の前提から提起するものは、我々個人が何を根拠に物事を正しいことであるとするかの「正義」の考察と、それをいかに政治に反映させ、求めるべき国の在り方や子どもたちに残すべき考え方、すなわち教育という基本的な問題がどうあるべきかを議論することである。もはや功利主義だけの議論では行き詰った国民の閉塞感を打破することはできない。「普遍的な正義」の議論なくしてあるべき政治や国家を作り上げることはできない。何よりもまず実行することは民主国家の基本である「主権在民」の具現化であろう。みせかけの民主主義に騙されているすべての既存の制度を壊し、本当の意味の民主国家にしなければならない。まずは三権の実質的な分離から開始するべきだ。今年を是非ともその元年にしたいものである。  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2011年1月04日 08:29:07: gqB3JOrQ8o
 
 簡単だよ。
 
 日本人の日本人としてもアイデンティティー喪失さ。
 
 政治家の中にもそれを察知できている者がいる。
 
 鳩山政権時、質問に立った自民党加藤紘一が鳩山由紀夫に問うている。
 
 

02. 2011年1月04日 09:05:38: KLT08CD8lU
>国民の無力感や脱力感

 色々と言われているが、「国民の無力感や脱力感」の事実は、国民の要望をマスゴミが悪辣な情報捏造と情報操作で次々と消し去って、国民を“洗脳”しているからだ。だから国民の多くは“仕方ないか”と思わされてしまう。今、マスコミは“消費税アップ”を批判せずに、“仕方ない”と思わせる「洗脳記事」を掲載している。
管内閣のやることは“何ごとも疑え”が一番だ。菅直人は、国民のことはまったく考えていない男だ。


03. 2011年1月04日 09:21:54: B1ZhhZMSbM
この無力感は日本だけのことではないようだ。
911事件から続くアメリカのインチキの数々
それに何も抗議しない国際社会
インチキに気付いた者は同じようなインチキをするようになり
モラルが崩壊しているのにそれに抗議しようとすると何か変人かのような
扱いを受ける。ソ連崩壊から始まった世界再編の中で起きた世界規模のモラル崩壊
だと言えると思う。

無力感を一番感じているのはオバマを支持したアメリカ人じゃまいか


04. 2011年1月04日 09:44:04: gqB3JOrQ8o

 '70年安保とそれに続く思想の崩壊、そのときからずーーーーっと、
 
 所謂三無主義、「無気力・無感動・無関心」の浸透が進んでいる。
 
 後に、「ゆとり教育」に繋がる学習内容の軽薄化がじわりじわりと進み、
 
 それを危惧した学者等の「新しい歴史教育を考える会」が対抗したが敗れ、
 
 狂乱バブルですっかり思考停止、道徳観の荒廃、日本国従来の秩序の崩壊、
 
 バブルの崩壊、とどめの小泉内閣による国内対立の顕在化に至る。
 
 この間、日本国が長期に亘って熟成してきた独特の道徳観に基く社会秩序、
 
 行動原理が静かに崩れ続け、日本人は寄る辺を失い、日本人としての尊厳を失い、
 
 相対化された日本人の日本人としての精神的基盤が無いから、無気力にならざるを得ないのだ。
 
 他の側面から論ずれば、先の大戦に敗れ、米国支配に寄り掛かり過ぎた為に、
 
 日本人としての尊厳に基いた思考を放棄したことで、
 
 日本人としてのアイデンティティーが無くなっちまったのさ。
 
 今やるべきことは、日本国の独立を、日本人の自尊心を喚起することで成し遂げること。
 
 もう、米国への隷従はウンザリ。
 

05. 2011年1月04日 09:44:47: oLX08exg3Y
ここで提起しているのは、国のあり方の根源的なものを何に求めるのかという大きな問題であって、自民党とか民主党とかの枝葉末節の問題ではない。

06. 2011年1月04日 16:38:29: TW0k6LYVRY

だれかが、儲けるために政府が日本をアメリカに売り飛ばしているんでしょう。
内需は冷え込み、貧しい若者が増えた。
子ども産めない、それどころか結婚さえ困難になりつつある。

北海道では北大の調査によると「北欧型福祉社会めざせ」
という道民が6割もいる。そういう保障があれば、消費税負担も納得という。
どういう国家デザインを描くか、その道筋を描くのは、
と考える政治の力もない。政敵を倒すことばかりに必死だ。
菅内閣のことですが。夢のない政治家ばかりです。


07. bcg 2011年1月04日 21:56:17: 9asbkgDxoZRxY : 3JH9jOKj92
大意や情熱はわかります。
前半(2段目まで)はわかるような気もするのですが、あとは・・・・・。

>「主権在民」の具現化

って、わかるようでいてよくわからない言葉ですよ。
現行の日本の民主主義が「主権在民」でないとするならば、「主権在民」の具現化
とはどういうことなのか、具体的に言われないとイメージが一向にわかない。

貴殿は「みせかけの民主主義に騙されているすべての既存の制度を壊し」とおっしゃるが、現在の日本の閉塞感は、やみくもに制度破壊を繰り返してきたにもかかわらず、破壊された制度に代わる「制度」を一向に再構築できないからではないでしょうか。今の若者は、戦場で新装備の支給を訴えて旧装備を放擲したのはいいが、新装備はいつまでたっても手に入らず、途方に暮れている兵士のように思えます。もはや「既存の制度」の破壊によって生じる、有形無形のコスト負担に耐えられないと私は思うのですが。

また、過去20年近く続いてきた不況の経験によって、社会の活力は経済的「豊かさ」の中から生まれてくるという、ごく当たり前のことを日本人は学んだと思いますが、違いますかね?「見せかけの生活の豊かさの追求」と批判するのですから、当然、「心の豊かさ」のような価値観を念頭に置いておられると推測されます。「心豊か」であることは結構です。しかし、このような主張は「経済至上主義」に毒された社会に対する批判の言葉として適切なのであり、現下の不況にあえぐ社会の若者にたいしては不適切というよりも、大きなお世話という類いの話と思われます。

このような閉塞感にあえぐ若者たちが、制度破壊に情熱を燃やす・・・・・。この行きつく先にこそ、「自由からの逃走」においてフロムの案じた全体主義社会があるのではないでしょうか。

もっとも、これから数十年強大・強力な全体主義体制をとる隣国と対峙し続けなければならない我が国としては、少しくらい全体主義的であってもバチは当たらないんじゃないかと密かに思っている次第です。


08. 2011年1月04日 22:57:48: 5OSV8Up776
俺は03と同じ。

思い出したら悲しくなってしまった。


09. 2011年1月05日 09:16:39: mhY5yQTt9k
すばらしい投稿ですね。
上手く言えないのですが日本には思想がないと思います。
なくても、自然や先祖を敬う気持ちが各々の根底にあり思想に敵うものが脈々と受け継がれて来たのかと思います。
しかし、あいまいなそれは形を持たなかったため、いつの時代でも権力を掌握したい者たちに情報を操作され利用されてきたというのも真実でしょう。
けれども、そうしたものの崩れる姿が垣間見えてきたのが昨年ではなかったでしょうか。
阿修羅やニコ動やツイッターは明らかに私達の世界を双方向に開かれたものに変えました。
今まで情報を牛耳ることで人の繋がりを阻止し遮断してきた権力者たちの思惑の箍も外れたのではないでしょうか。
私たちはようやくこの国でイエス・ノーと声を出せる機会を得たのです。
誰もが歴史の証人となり、発信できるツールを手にしたのです。
全世界に大きく遅れてようやく国民が手にした情報を自分から探し、受け取り、発信する時代の到来はこの国の旧体制を大きく変えていく原動力なのです。
町内で、役所で、学校で、市議会で、国会で、警察で、裁判所で、検察で、私達を支配してきた強大な権力の現場で私たちは見たもの、感じた物を報道できるのです。
自分の感覚で声をあげることが出来る。
権力にイエスもノーもいえるのです。
そしてそれを誰かが聞いていてくれる。
そして拡散。
この国の真の情報の始まりだと思います。
その意義を理解し、どんどんツイートし、仲間を増やしていきませんか?
本当に、それだけで昨日までマスコミが寡占し、操作し、掌握してきた日本の権力と結びついた嘘だらけの情報の世界は彼等だけの唯我独尊の世界に変わるのです。
日本の全国民が彼等を不要と思い彼等が消え去るまで、私たちは真実の情報の場を拡げて行きましょう。
おじいちゃんに、おばあちゃんに、お父さんにお母さんに、子どもに、孫に、隣の人に、友達に、職場の仲間に、ネットを、阿遮羅を、ニコ動やツイッターを丁寧に、親切に見せて教えてあげましょう。
数年後にはチャンネルのないAPPLE TVが普及します。
時代が変わるのです。
日本の再生は情報という権力の源を国民の手に掌握することから始まると思います。
頑張りましょう。
声を上げていきましょう。
取材者になりましょう。真の有権者になりましょう。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK103掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK103掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧