女性秘書を任意聴取で９時間半拘束　そういう国でいいですか
http://www.olive-x.com/news_ex/newsdisp.php?n=83622&o=1　（全文転載）

早く子供たち（乳飲み子もいる？）の所に帰してと懇願する女性秘書を、夜の１０時半迄、任意聴取で９時間半も拘束する人権無視の検察。それを報道しないマスコミ。この一行政機関である検察が国の最高権力者となる。特高警察の復活である。自らの血を流して手に入れた民主主義ではなく、与えられた民主主義は脆いものである。

法律も組織も時代と共に変化すべきである。飲酒運転による悲惨な事故が増えたことにより、飲酒運転による自動車事故の刑罰を厳しくした。また、被害者感情を考慮して、法務省は公訴時効の見直し案を法制審議会に提示した。このように犯罪行為の内容、科せられる刑罰・時効などを予め明確に規定する。これを「罪刑法定主義」と云う。日本は法治国家であるから、それには法制審での審議や、国会で法律の改正という手続きを経る。決して一行政機関（＝検察）の一存では変更できないのだ。

処で、昨年３月小沢民主党代表（当時）の秘書大久保氏が、政治資金規正法の虚偽記載違反で逮捕された。この時「罪刑法定主義」に反するとの声があった。それまでは政治資金規正法の虚偽記載違反で起訴された実績は無かった。また、多くの政治資金管理団体に同様なケースがあった。当の西松建設からも、多数の自民党議員が、同じ政治資金団体から献金を受けていた。冷静に考えれば当然の声なのである。

処が、ゼネコンからの献金は不届きだとか、金額が大きいとか、小沢氏の収賄を視野にいれているからだとか、法律以外の声をマスコミは報道した。さらに小沢事務所が岩手県などの公共工事で「天の声」を発しているとか、建設業界から多額の献金を得ているとか、「関係者を取材した結果」分かったとかが、土石流のように流された。
国民に認知されていなかった「罪刑法定主義」は、この奔流の前に流れ去った。

土石流のように流された「小沢氏逮捕」情報だったが、検察は、大久保氏を虚偽記載で起訴しただけであった。だが「罪刑法定主義」が検察の一存で破られた実績は残った。一方、西松建設の元社長の裁判では「天の声」が否定された。さらに昨年１２月に始まった大久保氏の公判では、検察側が主張する「西松建設のダミー団体」説は、西松建設の元総務部長から否定された。このままだと検察の敗訴・完敗である。

しかも一旦は民主党代表辞任に追い込んだ小沢氏が、今度は政権与党の幹事長として霞ヶ関解体の先頭に立った。検察・警察が反対する、取調べの全面的可視化を言う。６月に大久保被告が無罪になり、参院選で民主党が勝利すると、小沢氏は一気に検察組織に手を突っ込むだろう。検察の組織防衛、霞ヶ関の官僚組織を守るには、小沢氏を徹底的に攻めるより手は無い。その為には西松ダミー裁判の結審。つまり検察の敗訴を遅らせる必要がある。どうしても大久保氏を再逮捕し追起訴する必要があった。

押収した陸山会収支報告書の中で、検察が見つけたのは土地購入代金の支払い日が、現金を支払った１０月２９日ではなく、翌年の土地の登記日であったこと。これを虚偽記載とし反攻の手掛かりとした。虚偽記載での逮捕を正当化するために、検察ＯＢの学者・弁護士を通して「政治資金規正法の罰則適用も時代に応じて変わる」とマスコミに発信させた。「罪刑法定主義」を検察の一存で変更できると言わせたのだ。

本来、疑惑があれば、犯罪容疑として立件するだけの証拠を集めるのが、捜査機関のあるべき姿。だが証拠はないが、とにかく逮捕。後は、検察のストリーに合わせてマスコミに情報を流し、世論を誘導する。これまで、三井環元大阪高検検事、佐藤栄佐久福島県知事、鈴木宗雄新党大地議員など、全てこのやり方で、検察は成功した。

検察にとって石川議員・大久保秘書・池田氏を立件・起訴は既定の方針。有罪になるかどうかは問題ではない。日本人は裁判の結果が出るまでは、逮捕＝有罪と見做し、有罪が確定するまでは「推定無罪」の原則も知らない。「政治とカネ」と言えばマスコミは騒ぎ、国民も政治家に「聖人君子」を求める。検察はあらゆる手を使い、とにかく世論を、小沢氏「クロ」にしてしまいたい。

案の定、大本営発表の反省を忘れたマスコミは、次々と検察の意図通りに「関係者によると」でガセネタを尤もらしく垂れ流してくれた。マスコミは肝心の「西松建設のダミー団体」説の否定証言を報道しない。学習能力は、国民よりは検察の方が優れている。小沢幹事長は辞任を、と昨年３月と全く同じ状態。と云うよりは、検察の捜査は適切とまで言わせ、より検察有利な状態を作り上げた。これで検察の勝利である。

民主党議員の中にも検察が正義と勘違し、小沢氏と検察の問題だと履き違えている馬鹿がいる。政権交代のある民主国家を目指す「民主主義」と、霞ヶ関を維持し、官僚主導政治と検察の威信を守る「検察主権主義」との戦いだとの意識がない。これで平成維新だとは笑わせる。そう内心で笑っている者がいるのだ。
　
＜徳山　勝＞ ( 2010/02/01 18:30 )

（転載終わり） 　

コメント
01. 2010年2月02日 01:27:12 これは特別公務員職権濫用罪（刑法194条）に当たるのでは？ 政治資金規正法の虚偽記載違反より重い罪ではないか。
02. 2010年2月02日 07:15:09 マスコミがこの事実（事実であれば）を報道しない、もしくは問題として取り上げない状態は異常以外のなにものでもない。偏向報道とか政治問題でなく人権問題でありこの内容を国民に対して知らせないもしくは、問題視しない姿勢は国民の生活を守るために報道に課された最小限の責任を放棄していると云っていい。 権力によって蹂躙された人権を誰が守るのか！ そのような報道機関は存在の意味すら見出すことができない。 小沢問題の中には本筋の疑惑（本人へのものも検察へのものも）以外に、この国がどんな国なのか、既存の社会システムがどんなに脆弱かを思い知らされてしまう。 確かな野党共産党（笑）だけはまともな判断ができると信じていたにも関わらず、 『朝生』で大谷氏に罵倒された姿を見ると、すでにその役割は終焉していたのかも知れない。
03. 2010年2月02日 08:43:16 マスコミと違うチャンネルで、伝えていく事を真剣に考えないと いけない。くちこみでもするかな。 いま、ネトウヨの次に信用できないのがマスコミの情報だろう。 悪意みえみえだ。
04. 2010年2月02日 08:59:01 人権派弁護士には共産党員もしくはシンパが多いと聞くが、 彼らはどう考えているんでしょうね。 「人権を守る」は看板で、党と同じで「すきま市場」を狙うただの商売人なら その看板は下ろしていただきたい。 この問題を扱えば小沢を利することになるから取り上げない、ということなら 言えることはこれだけだ。 日本共産党は解党せよ！共産党系人権派弁護士は廃業せよ！
05. 2010年2月02日 11:05:26 ワイダの映画「カティンの森」のワンシーン。 ソ連軍に虐殺されたポーランド軍大将の未亡人に、ナチス宣伝班が 「大将夫人たる私は…ソ連犯罪者の処罰を願い続けます」という 用意された声明文を読ませ録音しようとする。 逡巡する大将夫人。 ナチスの通訳「アウシュビッツから娘に手紙を出したいのか」 拒否する大将夫人。 同席していた娘を残して隣室に連れていかれポーランド軍将校 虐殺現場の膨大な遺体を撮影したフィルムを見せられる。 １人のこされた娘「私を１人にしないで」 ２人は無事総督府から出られるのだが、家族や知人を人質にと り、自分たちの構図に物語をつくりあげる手法はナチスドイツ とかわりはない。現実に殺されるか、政治的・社会的に殺され るかが違うだけだ。
06. 2010年2月02日 12:45:03 政治家の、金銭を巡る過去の事案は単純視された。記者クラブ制度の元、メディアが情報を独占し、国民は、他に検証の手段を持たなかったからだ。これは、国民も政党も同じだっただろう。端末機器（パソコン・携帯）が進化し、情報の拡散・集合が始まった今、ここに着目点が移り始めている。（移り始めは、まだ、初期ということ）先代の首相麻生は、漢字こそ読めなかったが、ITの発達の先駆性に気づいていた。だからこそ、２CH運営を始め幾つかの試みを息子に命じたのだ。しかし、である。パソコンは飛躍的に普及したが、全てがオンラインでは無い。ビデオ・写真・或いはワープロ代わりも少なく無いのだ。そして、メール専用やネットショッピング限定の者も多数いる。テレビ・新聞・週刊誌など、既存メディアに依拠する者も少なくなかろう。私は、早くからこれに触れた経緯から、サーフィンを始めたのも早かった。だから、現状を憂慮するのだが。麻生は、残念ながらネットの何処に影響力が集結しているかが伺えず、衆議員選挙に惨敗した。確証は無いが、２CHに集結した者たちを全てと誤解したのだろう。ここの書き込み（２CH)を見ると、その、政治性の低さが伺える。この人達の多数は、投票しない棄権者に見えるのは果たして私だけだろうか？阿修羅の他にも、掲示板・ブログ・HP多数の情報発信があり、昨今多岐的になってきている。少しずつだが、情報発信者の増加（新規投稿者）が増えていることは、阿修羅内でも伺える。量の増加は、次の発展への道しるべだ。意図的に操作された、既存メディアによる世論調査でも、数字が全てを物語っている。既存メディアの、露骨な報道の方が原因としては大きいだろうが。ネット社会が既存メディアを超えれば、本当の変革になるだろう事は明らかだ。まだ、幼稚な民主主義のまま、ネットの発達や政権交代など、全ての手段が与えられてしまったからだ。今、模索が始まった。政党も議員自身も混迷し、手探りを始めたばかりだろう。誰一人確信が無いまま航海は始まってしまったのだ。そして、ついこの間まで全面支配してきた、宗主国アメリカの没落という事態だ。全部の事象が、同時に変革を求めている。既得権益にどっぷり浸かった愚か者たちが、呻き吠えるのも当然かもしれない。しかし、年表は進む。彼らの懐古に終わるのは確実だろう。爺さん
07. 2010年2月02日 19:04:51 任意での同意すらない状態で行われたのであれば、 当然　刑法220条　逮捕・監禁罪に該当する。 検察が犯罪を犯しているのは明白
08. 2010年2月03日 04:19:37 07さん 逮捕・監禁罪より重い罪の特別公務員職権濫用罪になるのでは？
09. 2010年2月03日 11:08:37 ０８さん そのとおりです。犯罪構成要件にドンピシャ該当します！

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