新潟県佐渡市で飼育していた国の特別天然記念物のトキ９羽がテンに襲われ死んだ問題で、小沢鋭仁環境大臣が現地を視察し、施設に不備があったとの見方を示しました。

　小沢大臣は１４日午前、佐渡市のトキ保護センターを訪れ、９羽のトキが死んだ問題の施設を視察しました。これはトキが野生復帰に向けた訓練を行うための施設で、１１羽のトキがいましたが、テンが中に入り込み、９羽が襲われて死にました。

　１４日までの調査で、施設からは金網の網目より大きい隙間が２５０か所以上見つかったほか、監視カメラの映像から、１４日未明にも施設内にテンが侵入していたことが新たにわかりました。

　「（テンが）入ろうと思えば、どこからでも入れる状態になっていた。建造物そのもののあり方を含めて、徹底的にきちっと対応しないと」（小沢鋭仁環境相）

　大臣は、施設は大幅な改修が必要になるだろうとした上で、秋の自然放鳥を予定通り行うのは難しいとの認識を改めて示しました。（14日17:35）