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2010/03/18(木) 00:57:29
[政治（民主党政権）] 自民は消滅　民主政権は続く

悲観的過ぎる選挙民

「内閣支持　下落３２％」と報じた１６日の朝日新聞を読むと、支持率急落は「無党派層」の変節が最大の理由らしい。政権スタート時の半年前、無党派層の５５％が鳩山内閣を支持（不支持１６％）していた。それが３カ月後には支持２４％・不支持４５％に逆転し、今回は１４％対５６％と不支持が圧倒なのだ。それで全体で「不支持４７％」という数字になっている。

言うまでもなく、昨年８月の総選挙、政権交代の最大の原動力が無党派層だった。が、気分屋というか、ガマンが利かない。わずか半年前に自分たちで民主党政権を選んだくせに、ちょっと鳩山政権がモタついていると、簡単に見限って不支持に回る。いい加減なものである。

政治アナリストの伊藤惇夫氏が言う。
「私は世論調査の数字をあまり信用しません。そのときのテレビの報じ方ひとつで、数字はガラッと違ってしまう。たとえば自民党の舛添要一前厚労相。次の首相候補で人気が一番だそうですが、彼の政治力や政治哲学などほとんど知られていない。でもテレビによく出ていて顔が売れているから人気になる。その程度のことなのです」

そのテレビ以下の大マスコミは、この半年間ずっと、「政治とカネ」の問題で鳩山首相と小沢幹事長を叩き続けてきた。それに無党派層は“洗脳”されていく。一緒になって、「そうだ、自民党と変わらないじゃないか」「説明責任を果たしていない」なんて腹を立て、民主党を見捨てる。司会者のみのもんたあたりの小沢“口撃”にコロッとだまされ、同調してしまう。それが支持率急落のウラ側だ。オソマツな世論ではないか。

フラフラと流れるだけの無党派層

だが、無党派層もそろそろ賢くならないとダメだ。一体どうすれば自分の生活が良くなるのか、日本の政治が変わるのか。そこを真剣に考えないと、最後に損をするのは自分なのである。

「新聞やテレビは、支持者離れの理由は“政治とカネだ”と解説している。しかし冷静に考えれば、たいした話ではありません。鳩山首相の巨額献金は身内のカネの話だし、小沢幹事長の４億円問題にしても、検察が必死に捜査しても悪質さが見つからなかった。手続き上のミスにすぎません。それなのに大マスコミは重大犯罪のごとく騒いで、煽った。民主党政権を潰したいとか、視聴率を稼ぎたいからです。そんな思惑に世論は簡単に乗せられ、フラフラ流れてしまう。せっかく自分たちの手で政権交代を成し遂げたのだから、自分たちで新しい政治を育てるくらいの気概をどうして持てないのか。政権交代がつまずいて政治がまた混迷すれば、それは決して国民生活にプラスにはならないのです」（政治評論家・山口朝雄氏）

政党や利権と直接利害関係がないのが無党派層だ。それだけ柔軟な考え方ができるはずなのに、深く考えず、意図的なテレビ報道に簡単に左右されてしまう。こんな民度でいいのか。国民も、頭を切り替えるときだ。

高望みしすぎるせっかちな国民が政治をダメにする

「カネと政治」に加え、「鳩山内閣の実行力不足」も問題だと解説されている。だが、それは酷というものだ。
そもそも鳩山政権は、敗戦後の何もない焼け野原から一からスタートしたわけではない。自民党時代の莫大な負の遺産を全部背負いながらのスタートだ。いったい何を残されたか。国の財政は空っぽで借金だらけ。景気は最悪。地方経済は破綻状態だし、格差拡大で国民の半分以上が貧乏生活だ。人口は増えないから、ＧＤＰは伸びない。かつての経済大国が、中国や韓国にも後れをとる三流国に落ちぶれている。

まだある。日米関係は言いなりの一方通行。官僚組織や社会システムは硬直化して制度疲労を起こしている。
そんな、ないない尽くしの中で出直ししようと苦闘しているのが鳩山政権だ。半年足らずでバラ色の結果が出ないのは当たり前のことだ。逆に、できたらサギ政権である。それを、「約束が違う」「期待はずれだ」と見放して、どうなるというのか。

評論家の塩田潮氏が言う。
「前々から、新政権にとって最大の敵はせっかちな国民だと言ってきましたが、当たりました。国民は、自分と関係ない部分ではチェンジを望み、自分だけは変わりたくないから、やっかいです。でも、その国民や霞が関の抵抗勢力を相手に、鳩山政権の政権運営はそんなに悪くはありませんよ。まずまずやっている。統治能力を失って潰れた自民党政権に比べ、鳩山政権は権力の所在もはっきりしています。野党から急に与党になったのだから、ドタバタはありますが、辛抱強く見守ってやることが大事です」

予算成立のメドはついたし、政権公約の子ども手当や高校無償化も実現確実だ。官僚支配打破も少しずつ進んでいる。それ以上をいっぺんに望むのは無理というものだ。

それならどんな政権が望みなのか

民主党政権を見捨てた無党派層はまた浮遊し、驚いたことに一部は自民党支持に戻っている。朝日新聞によると、「参院選の比例区投票先」は民主１３％に対し、自民１６％だった。かと思えば、民主も自民もイヤだと、みんなの党や新党に期待しているらしい。しかし、今後、新党が雨後のたけのこのようにできたとしても、いずれ大政党に吸収されるのは目に見えている。スポンサーも組織票もないのだから、長持ちするわけがない。それは細川政権後に乱立した小政党が、小沢一郎を除いて自民党に戻った歴史が証明している。永田町のガチャガチャに付き合ったところで、国民には何のプラスもない。

前出の山口朝雄氏が言う。
「鳩山政権不支持と言うのは簡単ですが、それなら、どんな政権が望みなのか。まさか自民党時代に戻りたいなんて人は皆無に近いでしょう。そもそも自民党そのものが溶け始めています。となれば、あと３年以上は続く民主党政権を後押しして、いい政治に持っていくしかないでしょう。モタモタしているが、鳩山政権がめざす政治は間違っていない。旧体制を壊す、国民生活を最優先させる。いいではないですか。そのスローガンは、国民の支持なしには実現できない。ここは冷静に考えて国民が賢くなるべきです。多くの応援があって、初めてリーダーシップも発揮できるのです」

駄々っ子みたいに文句を言って新政権の足を引っ張っても何も変革できない。後押ししてやって、いい政治を実現させる。その方がずっとプラスになる。頭を切り替えさえすれば、答えは単純明快なことなのだ。

（日刊ゲンダイ　2010/03/17 掲載）

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鳩山政権は、初心者マークの政権運営で危なっかしい面は確かにあります。しかし、民主党政権が掲げたマニフェストを実行するためには、予算を確保し、法律を制定しないと、新しいことは何もできません。それが民主主義の手順というものでしょう。
４月になれば、事業仕分け、内閣人事局、行政刷新会議、国家戦略局が法的根拠を持ち、年金改革などが行なわれ、６月には子ども手当ての支給が始まります。前代未聞の壮大な実験的な政策かもしれません。多少の混乱や予想外の事態があるかもしれません。でも、この国はきっと変わると期待できるものです。自民党政治のままではこの国は立ち行かなくなるのは目に見えていたから民主党政権を選んだはずです。他に選択肢がなかったとはいえ、選んだ者の責任としてこれを見守り、応援していきましょう。評価は３年半後です。

コメント
01. 2010年3月18日 10:59:12 鳩山政権に対する風当たりが強くなってきているが、それを過剰な期待感を持ちすぎたせっかちで浮気な国民のせいにしても始まらない。　マニフェスト出約束したことの中でも、高速道路の無料化とかガソリン暫定税の廃止ぐらいは実現するべきだった。　普天間の問題解決についての迷走は沖縄県民だけでなく国民の信頼を損ねたし、相手のオバマ政権の不信感を生み出してしまった。　子供手当てと高校の無料化をやったと言いたいだろうが、記者クラブの廃止や官房機密費の公開はどうしたと言われるだろう。　郵政民営化の見直しは進んでいると言うが、政権を奪取した後になっても巨額のアメリカ国際を郵貯の資金で購入した話は、約束に違反してはいないのだろうか。　 せっかちで悲観的に過ぎる国民のせいじゃなくて、きちんとした説明がされていないから、やっぱり無能だと言われても仕方が無い。　この調子で後まだ三年半は任期があるから居座れると言うのなら、参院選挙での過半数獲得が難しくなるじゃないだろうか。　前原・平野・北沢・千葉・仙石・枝野のグループと手を切ったほうが良いと思うけれど、どうやら手遅れになりそう。　可視化法案まで先送りと言うのでは、応援したくてもし甲斐がない。　人間は人気を得ることは出来る時があるが、一度失った信用を回復するのは難しい。　自民党があんなだから、多分参院選挙は大丈夫だろうとたかをくくるのは止めた方が良いと思う。　N.T
02. 2010年3月18日 11:40:56 小沢さん、しっかりしてくれ！ 選挙に集中するのもいいが、足元が崩れだしてるよ。
03. 2010年3月18日 13:06:01 01> さん 参議院選で民主党に投票することは、現状（その時までに政権が上に挙げられた問題への取り組みが変わらなければ）を是認してしまう事になるので、有権者はほんとうに投票先に困ってしまう姿がうかびます。
04. 2010年3月18日 13:18:19 現状のまま参議院選に突入すれば、子供手当てや高校授業料無償化なんかは選挙対策のバラマキになってしまう。 そんなことのないようにしてもらいたいものです。 03>
05. 2010年3月18日 14:15:16 鳩山（死神）の活躍で、谷垣総裁の危機も脱出しましたな。参院選も安泰でしょう。
06. 2010年3月18日 15:09:46 >>4さん 子供手当や高校授業料無償化をバラマキとしか思わないのは相当自民党政治が頭に刷り込まれていますね。 公共の授業料を有料にしている国は世界で4カ国しかない。 民主党政権は国をどのような形にするか考えている。 人口の減った分約1000万人を移民を入れて労働力を補おうと考えていたのが自民党ですよ。 自民党政権は60年も続いたんですよ。 未だ半年、予算や法律の改正がで来た初めて送付は機能するんです。 今の日本は麻生政権の予算で動いていることが判らないんですか。
07. 2010年3月18日 15:18:15 政治に関心のない人の比率が多いのは事実と思う。 まして、マスコミがそういう人を狙い撃ちで偏向報道をしている。 民主党にとって、たいへんなハンディだ。 民主党は国民の生活が一番という姿勢を貫いてほしい。これが 政治を見ている層の支持を硬める。正しい情報を伝えないマスコミの もとでは、残念だが、「いい政治」のみが支持への道だ。 しかし、一例だが、「可視化法案を延期」の理由が、調査期間１年以上とか 可視化費用が数十億とかいわれても、逆にすぐやる気がないのでは と疑ってしまう。 頑張っている人とそうでない人、害になっている人が混在している 内閣の見直しも必要だ。
08. 2010年3月18日 15:40:05 自民の参院選の焦点は確か ・消費税倍増 ・徴兵制度 ・子供手当て高校無料化、廃止 だったよねｗｗ
09. 2010年3月18日 17:01:27 自民党マニフェスト・INDEX2010 自民は、小泉改革を継承します！ 小さな政府と自己責任の徹底。 財政規律を守るため、消費税を大増税して福祉をなくします！ トリクルダウン理論の実行。金持ちを優遇し、弱者からとことん搾り取ります！ 消費税の増税と法人税の減税、派遣法規制緩和！ 残業代ゼロ法案、金持ち以外の徴兵制度の復活 労働組合結成の禁止 治安維持法制定 取調べ不可視化、密室化の徹底
10. 2010年3月18日 17:43:55 みんなの党をマスコミどさくさにまぎれに推し始めてるが、毎日新聞は渡辺の小さい政府の志向も含めて支持している。民主・自民の政策の違いがないので、差異をハッキリさせているみんなの党がいいのだそうだ。アホか？

11. 2010年3月18日 20:07:52 平野や千葉、北澤といった能無し大臣が存在することが支持率低下の主たる要因。 あとは記者会見のオープン化を行っていないこと、官房機密費を未だに隠蔽していることなど、ディスクローズが全くダメな点が支持率低下の副次的な要因。
12. 2010年3月18日 20:10:23 毎日新聞でみんなの党を持ち上げ、ＴＢＳで鳩山＆小沢を叩く。 札束攻勢で、裏から糸を引いているのは誰かみなさんご存知ですよね。 今度の参院選で民主が独り勝ちになり、不都合な法案上げられて困るのは 自民や社民、国民新党だけではありません。
13. 2010年3月18日 20:12:06 「自分たちで新しい政治を育てるくらいの気概がどうして持てないのか」とありますが、まさにそれが戦後アメリカが狙ったことだと思います。 敗北主義、無気力、卑屈...誇り高い優秀な日本民族を徹底的にダメな国民にしようと計画、実行してきたのです。 だから当然と言えば当然なのです。むしろこのどうしようもない状況の中で、私たちが本来の誇りと気概に目覚めてきたことの方が、ある意味で奇跡的です。 目覚めた私たちが、一人でも多くの未だ目覚めぬ人々を政治的覚醒に導くだけのことです。 私たちには今や真実のリーダーがいるですから、焦ることなく慌てることなく、冷静に一歩一歩進んでゆくことだと信じます。
14. 2010年3月18日 23:19:26 １３さん まさに同感。 マスコミの偏向報道に流されること無く、自分達の国の形を自分達で作る。政治家を育てる。そのために真実とは何かということを、暗中模索しながらも探す力。今はインターネットもあります。情報には事欠きません。一週間ほどいろいろ検索すれば、真実は少しずつ見えてきます。真の民主主義国家になることが平和で豊かな国を作ることとなります。今は小沢さんを全力で支えなければなりません。急がず着実に、でも不実な副幹事長は罷免して。がんばれ鳩山さん。
15. 2010年3月18日 23:52:22 無党派層なんて、自己の利益を放棄した集団なんだから無視すればよい。無党派層は文句があるならば、自分たちの利益代表を国会に送るように努力すべき。
16. 2010年3月19日 09:52:23 >>12 毎日、ＴＢＳというと、裏に控えるのは創価の池田のおっちゃんですか。 宗教法人課税はまさに死活問題ですもんね。

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