獅子身中の虫とは内部から災いをもたらす者の意味だが、反小沢派と言われている七奉行などはこれに該当するのだろうか。確かに党代表と幹事長の悪口を平気で言って回るふうに見受けられる。同じ党員なのに、民主党支持者の受けも良くない。テレビでは、悪口の発言を好んで流されるし。しかしほかに言うことはないのだろうか。

　現職大臣や重鎮が「道義的責任を取れ」「証人喚問に出ろ」しか発言しないわけではあるまい。それだけだったら偏執狂だ。たぶん他の発言は、カットされてしまうのだ。己の発言が編集されて特定の部分のみが強調されているのを知ったなら、普通は口が重くなる。まして政権党になったのだから。しかし未だにテレビカメラの前で言い続けているとしたら、よほど能天気か執拗な目的があるとしか考えられない。

　真の目的が何であったにしても、そんなことは金輪際話さないだろうから外部から眺めてみるしかない。ところで彼らがいることで民主党が損害を被っただろうか？　「マスコミの攻撃材料にされているのが分からんのか」と言われるのを承知の上で述べる。

　彼らが攻撃しているのは、党代表や幹事長個人であり党の存在そのものに異議を唱えてはいない。少なくとも自民党の脱藩者とは違う。「党を出てから言え」という意見もあるが、彼らは党を出る気はないようだ。なにしろ様々の前歴を持つ代議士の集まりであり、個人の考えが総て同じとはいかない。職場でも「虫の好かない奴」が各人の心の中にはいる。しかし仕事は停滞しない。

　それでは反小沢派は、職場環境が面白くないからと「サボタージュ」をやっているのか？　少なくとも役職にある者はそれなりに仕事をしてるようだ。なにしろマスコミの見る目は厳しいし、民主党支持者も疑いの目を向けているから。「言うからには、それだけの事はやれよ」と背後に感じるのか。としたらうまい人事だ。

　衆議院では民主党は多数なのだから、一人か二人ぐらい法案に「反対票」を投じてみる反小沢派はいないのか。採決には影響を与えないのだから、不満ならやってみればいいのに。マスコミは騒ぐ材料ができて大喜びをするだろう。インタビューの機会は格段に増える。流される時間も「小沢やめろ」よりはるかに長くなるだろう。ワイドショー出演でも引っ張りだこになるはずだ。なぜこれをやらない。「独裁政治」に対抗するにはうってつけだと思うのだが。

　それとも「独裁政治」は嘘か？　「発言の機会がない」も嘘か？　小沢氏が怖いといっても、せいぜい除名処分がいいとこだ。議員を解雇されるわけではない。「国民新党」でも「みんなの党」でも行けばよいのだ。本当に耐え難いのならそうするはずだ。あと３年半はこの状態が続くのだから。「転勤願い」をなぜ書かない。居心地がいいからじゃないのか。

　もし、民主党が「大政翼賛会」ではないというアピールに彼らを泳がせているとしたら、派閥の長が意見を押さえ込む「どこかの党」とは違うというプレゼンテーションをやっているのだとしたら、民主党も奥が深い政党であることになる。そんなシナリオを書ける者がいるのだろうか。いたとしても「俺だよ」と名乗り出ることは絶対にないだろうが。

　敵意のある「世論調査」はさて置いても、民主党の支持率がパッとしないのは歯がゆい。参議院選挙の前に「駄目押しのホームラン」が飛び出しそうな気がする。一番静かな千葉法務大臣何かやってよ、６月に。劇的なのは９回の８番打者のホームランなのだから。
　

コメント
01. 2010年4月07日 11:48:24: ZZh7g 願望的観測は理解できるが、正真正銘のヘタレに一票→千葉法務大臣
02. 2010年4月07日 12:23:08: 8sUCT 此処で採り上げられている民主党議員は、養育されて来た親父に対して、「自分で大人になった」と勘違いして居る反抗息子と、何らかの個人的な因縁から疎外感に滲された反抗老人とすれば、何となく理解出来る。 昔の万年野党の民主党から、現在の「政権与党・民主党」に、大きく変身・躍進出来たのは、誰の御蔭か？何故、反対しなければ、為らないのか？ 政党政治・議員内閣制の基本的精神を弁えれば、彼らの言動の「矛盾」に気が付かれる事を期待する。 民主党・内閣の支持率が、思わしくないのは、政権与党の内部の不統一的言動に依る、不安定さが、一番の問題である事に、気が付いて欲しいい。 一部の議員に依る、個人的パフォーマンス的な言動は、天に吐く唾の喩えである。 政治と金の問題は、マスコミ誘導による、世論操作であり、国政上、本質的な問題ではない。設問されるから答えて居るだけだと思う。 民主党員は、対外的なパフォーマンスを慎み、安易な個人的発言を慎み、政権与党を担っている自覚と責任感を遵守して戴きたい。 国民の期待に応える為の、真摯な行動を念願したい。
03. 2010年4月07日 12:38:14: H9yB7 民主党が野党の時は前原、枝野、長妻達が論客で新しいタイプの政治家で欧米型の政治家が日本にも生まれて国を変えてくれるのかなあとも思いました。実際に立場に着くと日本人のあのタイプには何も出来ない事が明確になりました。政治家とは政策を出し国民を説得し成し遂げる事が仕事です。彼らは支持者の輪の中に入って会話をし、酒を飲み、情を通わせ信頼を得る事が出来ない。男として上手く友達が作れないタイプでオタクに近いので無機質な発信をマスコミにするのではないかと思います。欧米型のタフな交渉が出来る政治家とは似て非なるものと言えるでしょう。
04. 2010年4月07日 13:09:46: dAy2f 劇的な９回裏八番打者の逆転ホームランとは、取調べの可視化である。 ６・消費者人権　 49.取調べの可視化で冤罪を防止する。 「政策目的」 　￮自白の任意性をめぐる裁判の長期化を防止する。 　￮自白強要による冤罪を防止する ｢具体策」 　￮ビデオ録画等により取り調べ過程を可視化する。 ｢所要費」 ９０億円 以上民主党マニフェストより 先進国とされながら、検察警察の取調べが密室で行われはていることは、アムネステイーからも指摘されている、わが国が非人権国家であることの象徴である。 犯罪を犯した米兵を、日本の司法が裁くことを拒否する、アメリカ側の根拠にもなっている。 可視化機材のコスト削減は、今日のテクのロジーの急激な発展にともない、可能であると思う。 なにはともあれ、選挙前に可視化の法制化を！ 支持率は、確実に上がるはずだ。 本当は支持率の問題ではない。 今日、この日にも、密室で、冤罪が作られている可能性がある。 明日は、私もあなたも、その被害者になるかもしれないのだ。 悲劇を防ぐためには、急がねばならない。 村木さんを知らなくとも、菅谷さんの悲劇を知らない国民はいない。
05. 2010年4月08日 19:22:59: gitWrhETko どことなくみちのくの山桜のように感じる、小澤さんを、独裁者に擬するのはとんでもない言いがかりだ。スターリンやヒツトラーなどの独裁者なら、「自分の追い落としを企てて、敵に内通する党内の裏切り者」にどう対処したか、歴史を自分で調べて見れば良い。小澤さんは朴訥で極めて日本人的やさしさと仁愛に満ちた政治家だと感じました。「小澤主義」集英社文庫５００円を読んで。彼のなかには、本人は意識していないとは思うが、詩人宮沢賢治のようなの志がある。小澤さんと互角に渡りあえるためには、政治的天与の才能と研鑽努力する相当の歳月が必要でしょう。

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