http://www.asyura2.com/10/senkyo84/msg/767.html
| Tweet |
以下の規定により公務員は、少数者の意見をいとも容易く無視することができる。
『日本国憲法・第十五条【公務員の選定罷免権、公務員の性質、普通選挙と秘密投票の保障】
２ すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。 』
たとえ何万人の署名を目の前に積み上げられても「これは一部の意見である」と判断されれば、「嘆願書」は片隅で埃をかぶる事になる。それでは「全体の意見」と判断して動き始めるのはどのような時か。「先生」に言われたときだ。システム上個々人の意見により行政は蛇行できないが、議員の意見は総意とみなされ何らかのアクションを取らざるを得ない。
「それでは、先生を動かせば行政は動くのか？」システム上はそうなる。たとえ実際は一企業の利益を図ったものだとしても、それが明らかでない以上公務員には無視できない。「一企業のためだ」などと言う先生はいないから。だからそういう先生を選んでしまえば、いかに公正を期する公務員であっても結果として方向を誤る。中には進んで先生と取引する公務員もいないとは言わないが。
国民が目先の利益を実現するために選んだ「便利な先生」が、次の時には別の利益を代弁する手先になるかもしれない。国民と先生の展望が一致していなければ、必ずそういう事態は起こる。「便利屋」はいとも簡単に他人の便利屋にもなってしまう。だから先生に「将来の展望」を期待するなら、その前に国民が「将来の展望」をはっきりと描いていなければ話にならない。議員にだまされた、と言うのなら「展望」の違う人間を始めから選ばなければ良いのだ。
「展望」が同じでもそこに至る方法が分からないのなら、ある程度国民は「自分の選んだ議員」に任せるしかない。方法が間違っていたなら、次の選挙で取り替えればいいのだから。「展望」だけあって「方法」をまるで考えていない候補者などは論外だが。
国民は直接的に公務員を動かしてはいない。国民の代表たる議員を通して間接的に動かしているだけだ。たとえ全国民が一致して嘆願しても、議員がノーと言っているうちは行政は動かない。名古屋市の例が分かりやすいだろう。
「お前の意見は公務員側に立ってはいないか？」そうだとしても、双方の意見を述べ合うところから議論は始まるのではないか。一方が「善玉」でもう一方が「悪玉」などという簡略化された世界は、少なくとも現実には存在しない。私としては「郵政選挙」のような早とちりだけは、もう御免だ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます（表示まで20秒程度時間がかかります。）
▲このページのＴＯＰへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・ＮＨＫ84掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。