http://ameblo.jp/aratakyo/entry-10519096895.html　
2010年04月27日(火)

鳩山首相「ぶら下がり会見やめたい」はもっともだ　

いわば広告のキャッチコピーのように、ワンフレーズをテレビを通して印象づけるのが巧みだった小泉純一郎が、首相時代に始めたのが、いわゆる「ぶら下がり会見」なるものだ。

一日中、首相の動向を追うのが仕事である内閣記者会の面々だけが、会見に参加できる。

この記者クラブに配属されるのは、駆け出しの政治記者であることが多い。首相の言動を仔細に本社デスクに報告するのが主な仕事である。

今日の毎日新聞に「鳩山首相『ぶら下がり』」やめたい」という見出しの記事が載った。

筆者は早朝、反面教師として貴重な番組「朝ズバ」でこの記事が紹介されたとき、「ぶら下がりをやめるのはいいことだ」と思った。つねに、記者の質問内容が空疎だからだ。

読者や視聴者は、政治家が誰のどういう質問に対していかに答えたかという、一連の流れとして情報を捉える必要がある。そうでなければ答えた人の真意はわからない。

ぶら下がり会見のうち、報道されるのは、概ね恣意的に切り取られた片言隻句である。

それが政局や世論に影響を及ぼすことなどおかまいなしに、「断片情報」について、いかにも重大であるかのごとく議論される。

さて、この毎日の記事だが、鳩山首相が「ぶら下がりをやめたい」と側近にもらしている理由として、「フリーの記者も参加するオープン会見の回数を増やしたいとの希望からだ」と、ここまではきっちり書いている。

ところが、そのあとに続けて、こういう背景説明を付け加えている。

過去の安倍、福田、麻生各政権でも、内閣支持率が下落すると、ぶら下がりの回数制限などが検討されてきた。発信する中身ではなく、やり方にこだわるのは、総じて政権が「下り坂」に入った時だった。

この部分を強調すると、見出しの「鳩山首相ぶら下がりやめたい」は、「オープン会見を増やしたい」という意図から離れ、首相が会見から逃げようとしているような、ネガティブな印象に誘導される。

「朝ズバ」の、みのもんた氏は懲りもせず、今日も、もののみごとにそれをやってのけた。反面教師の面目躍如である。ジャーナリストらニュースにかかわる人間は、この姿をもって自戒する必要がある。

ところで、３月２７日の当ブログ （＊）でも書いたが、鳩山首相が、雑誌、外国メディア、フリー記者に記者会見を開放したのは、この国においては画期的なことであった。
（＊）http://ameblo.jp/aratakyo/entry-10492619589.html　

海外ではオープン会見など当たり前のことだが、日本では、記者クラブという既得権ギルドと官庁のなれ合い談合のぬるま湯を守るため、自民党政権のもとでかたくなに情報閉鎖がおこなわれてきた。

小沢幹事長や岡田外務大臣が率先してオープン会見を始め、われわれ視聴者はインターネット中継で、さまざまな視点からの質疑応答の模様を見ることができるようになった。

記者クラブメディアだけの会見は、どうしても同質の質問が多く、その結果、報道の内容が横並びになりやすい。

フリーランスや外国のジャーナリストが加わることによって、さまざまな物の見方が提示され、そのネット中継からわれわれが得られる情報の質は格段に向上しつつある。オープン会見を増やすことは大歓迎だ。

一方、小泉元首相のワンフレーズポリティックス実現のために編み出された「ぶら下がり会見」は、一見、国民への情報開示サービスのように見えるかもしれないが、実態としては内閣記者会特製「失言拾い」の場になっている。

毎日新聞の記事には、さらに「複数の側近議員は引き続きぶら下がりを行うよう進言している」とある。これは内閣記者会、あるいは加盟社がそう望んでいると解釈したほうがよさそうだ。

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コメント
01. 2010年4月28日 06:14:03: xTL2KqaAOI 鳩山首相もマスコミの正体には気がついているはず。「説明」してわかるような相手ではないことを。記者クラブの特権、大マスコミのテレビ、新聞の系列支配、地上波放送の一部企業の独占に切り込まないと、まともな報道はなされない。 「指揮権発動」も「裁判官の弾劾裁判」も正当に規定された手続きだが、マスコミの洗脳によって有名無実のものとなり、検察、裁判官を含む官僚が自由に裁量してことを進め、マスコミがこれをバックアップする構造となってしまっている。ここを変えない限り、この国は民主主義国家とはならない。
02. 2010年4月28日 07:25:33: qI5IrYqIN6 01は鳩山を過大評価している
03. 2010年4月28日 08:13:52: U4iOTalMyQ 02さんは鳩山総理を過小評価していますよ。 「宇宙人」をあなどってはいけません。
04. 2010年4月28日 10:07:26: 424vd2g44U 永田町異聞氏の言われると通りと思います。マスコミの報道は断片的でその前後はどの様なことをおしゃっているのか分かりません。確かに小泉さんはワンフレーズが得意でしたが、鳩山総理は得意ではなさそうです。この阿修羅の掲示板でも短いコメントで的確に書かれる方もいらしゃれば、心情を理解してもらいたいと長文で書く方もいらしゃいます。鳩山総理の場合いは、文章で言えば長文の方かなと私は思うので、オープンな会見を開きインターネットで放送する方が総理の為にも国民の為にもなるのではと思います。 私は、テレビは殆ど見ることはないのですが、主人はテレビ大好き人間ですので朝から良く見ています。同じ部屋で見る時はイヤホンをしてもらっています。主人に「朝ズバッなんてよく見る気になるわね」と聞くと「反対の意見も聞かないと 反面教師のようなもんだろうから」と永田町異聞氏の様な返事が返ってきます。
05. 2010年4月28日 10:10:52: y4gr2eaaeU >>毎日一回クリックして、 情けないこと言うな？？？ 憂国が、国を憂う、ではなく、ランキングに憂う。 いい投稿は、そんな事言わなくても、 　　　ランキング等は、 　　　 　　　自然に上がる！！！ 　穴（ケツ）のコマイ考えでは、あかんで。憂国氏。 　ホンモンは、ホンモンやから、自然に、みんなが読む！！！ 　　情けない奴やな！！！　　いつも読んでいるんやで、憂国氏、君。 　オンナの腐ったようなこと、言うな！ 　　　値打ちが下がる。
06. 2010年4月28日 12:15:29: wvhi0Bosvw ぶら下がりなどは、クラブメディアの利権なのだから、即刻廃止すべきだ、 低脳記者の質問は聞くに堪えない。 本来、政府の見解は官房長官が会見で発表するものです、 しかし、官房長官の会見がオープンでないことが大問題です。 参院選が終わったら、ぶら下がりなど止めろ。
07. 2010年4月28日 16:40:38: ryJuCKXQHU 05さん 全然分ってないですね。
08. 2010年4月29日 02:14:57: rzBge3Fv5Q 小泉時代には、劇場政治だったから、面白いことを一言言えば受けた。 今は、会見は要らない。 今は、非常に高度な政治で、大きな流れのものばかりだから、毎日やっても変化はほとんどない。 ５月末に会見すればそれで、事足りる。 すでに、偏向報道しかしないマスコミは信用されず、要らなくなってる。 フリーランスの記者のいろんな角度からの情報が一番おもしろい。 ニュースがもっと面白くなるよね。

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