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普天間返還を実現できる主体を (弁護士梓澤和幸のページ)
http://www.asyura2.com/10/senkyo86/msg/169.html
投稿者 明るい憂国の士 日時 2010 年 5 月 11 日 09:51:44: qr553ZDJ.dzsc
 

普天間返還を実現できる主体を(弁護士梓澤和幸のページ)

http://www.azusawa.jp/break/essay/20100425.html
弁護士梓澤和幸のページ 東京弁護士会所属
(2010.4.25)


(関連)

●抑止力論なるプロパガンダに惑わされないこと (植草一秀の『知られざる真実』)
http://www.asyura2.com/10/senkyo86/msg/128.html 


エッセイ 梓澤和幸

  市民メデイア News for the People in Japan (NPJ) は4月20日 「どうなる日本! どうする日本!」 とのタイトルでシンポジウムを行った。
  エコノミスト植草一秀氏と東京新聞記者半田滋氏をパネラーに招き、私がコーデイネーターをつとめた。その内容は別の機会に紹介するが、以下は準備のための勉強と当日の討論の中から考えたことである。


普天間返還を実現できる主体を (2010.4.25)
梓澤和幸

  普天間基地は海兵隊の拠点であり、それ以外の機能は付け足しである。防衛問題に詳しい半田滋氏(東京新聞編集委員)から、シンポの席上で確認した。
  海兵隊はイラク、アフガンにも派遣され、世界の津波地震被災地などの軍事外交、民生支援などの機能をも併せ持つ軍隊である(砂上の同盟 屋良朝博 沖縄タイムズ社)。すなわち、日本の安全保障のためでなく、アメリカの世界戦略のために機動する部隊なのである。

  海兵隊が日本列島にいなければならない軍事上の必然性はない。
  アメリカから見て、北朝鮮のミサイル射程2000キロの外にあるグアム島の方が防衛上も有利であろう。(半田氏のコメント)
  もともと普天間移転の合意は、海兵隊の部隊員による少女暴行ほかによる沖縄の反基地感情への対策という意味をもって浮上した。沖縄国際大学へのヘリコプター突入事故もこれを加速した。

  アメリカの沖縄基地維持、在日米軍基地維持の要求からアメリカの利益をも考慮して普天間移設の日米合意が成立したのである。
  その移転先候補の辺野古の自治体首長に反対派が選出され、他の国内移設候補地徳之島も拒否。その他国内のどこもだめというのなら、グアムかテニアンしかないではないか。
  鳩山政権は外交上アメリカに対して、この提言をすべきなのは明らかである。

  ただし、これが現与党の有力な支持基盤を構成する保守的な世論の反発をうけ、メディアも心配する日米同盟維持にとってのリスクになるというのであれば、政権は動けない。主観的な好悪をこえてリアリテイーを見ればそうなる。鳩山首相の発言の迷走の真実はこの辺への危惧なのであろう。社民、共産支持者以外の多数の人々が、あるいは、社民、共産の支持者も含めて内面がはっきり固まらないのは、「そんな破天荒なこと言って通りっこないよ」 「言うだけなら簡単だが、外交には相手があるのだから」 という論調も多いのかもしれない。

  しかし、本当にそうだろうか。ここは基本的なところを疑う問いを立ててもよいのではないか。アメリカも中国、台湾、アジア政策上、日本の基地は維持したいはずである。日本の基地はアメリカにとっての好条件を備えている。横須賀、佐世保などの軍港周辺には基地の機能をメンテナンスできるマンパワーと設備の蓄積がある。世界で一番アメリカを優遇している受入国経済支援もある(思いやり予算)。

  そもそも2005年に行われた米軍再編(全世界規模)では、反基地感情が多い箇所の基地は廃止し、コストのかかる在外基地は縮小する、という思想が基本に流れていた。この考えに着目すべきである。普天間基地(海兵隊)をどうしても沖縄におかねばならぬという軍事的な理由や価値はない。日本列島におく不可避の理由もない。アメリカにとってそれほどの価値もない普天間(海兵隊)を海外に移転させなければ、日本全体の基地を維持すること自体がリスクにさらされる、という利益衡量にアメリカを追い込むことが大切なのだ。そのバランシング思考によってはじめてアメリカは重い腰を持ち上げるのだ。

  だとすれば、日本全体が沖縄と同じように海兵隊はどこにも来ても受け入れない、というように意思表示すること、つまり、基地維持の基盤の不安定性を示すことが大切なのだと思う。
  徳之島の動きはその意味で注目された。
  その背景があるとき、政権の 「グアム、テニアンへ」 という要求は迫力をもち、堂々の外交交渉が実現できるはずだ。

  覚悟と実践なくして鳩山キャップを批判するだけでは、足りない。ノムヒョン政権を実現した韓国の友人たちの経験が想起される。あの昂揚感とその後の大統領選挙の敗北、前大統領の悲劇的な死、大葬列行進(50万人)の実現という短期間におこった衝撃的な出来事の連鎖が思い起こされる。

  次の例を考えてみよう。
  長期にわたる国労争議に解決の兆しがある。各省庁の記者会見も公開の動きがある。沖縄密約訴訟は勝利したが、これをもたらした要因に吉野文六証言があり、さらにその背景に外務大臣の証言許可(民事訴訟法191条)があった。新政権の岡田外務大臣が外交官であった吉野氏の証言を許可しなければ密約の証明は実現しなかったのである。

  民主党連立政権はジグザグを描く戦後の系譜の中でみるとき、やはり民衆にとっての果実なのである。その果実をまもりながら同時に沖縄の人々の不退転の要求を実現する。――この一見、二律背反、実は一つのものを仕上げる芸術を達成しなければならない。

  私たちは賢くならなければならない。メディアに働く友人たちは民衆が自己鍛錬をできるよう踏ん張るべきときだろう。
 

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コメント
 
01. 2010年5月11日 10:30:30: XFhqRuHlVg
ポイントは、国民がもっと反基地、反日米安保、反米、親中を演出することではないか。このまま米国が現行案に拘泥するなら、国民の行動を政府は抑えることができなくなるというカードを政府に与えなくてはならない。

谷岡郁子議員の講演、クシニッチ議員の声明、チャーマース・ジョンソンの寄稿などが現実のものとなる恐怖を米国政府に感じさせなければならない。米国の態度により日本が米国から離れていくデメリットを思い切りあじあわせてやるべきだ。

鳩山首相は、どんどん沖縄・徳之島に訪問し現政府案をひたすらお願いし罵声を浴びるべき。そして無理にでも米国に乗り込んで会える人に会って現政府案をお願いし、その帰りに中国に寄って米国で会えた人レベル以上の人に会ってくれば良い。

沖縄県と徳之島は正式にルース米国大使とキャンベル次席補佐官に招待状を出し、招待状を出したことを公開すべき。実際に来れば、きちんと現状と思いを伝えデモ隊と直面させるべき。来なければ、残念声明を出し、9万人集会以上の大集会を行って反普天間ではなく反基地ののろしを上げるべき。


02. 2010年5月11日 11:13:45: J0o6rialnc
先ず第一番ににメディアの責任だと私は思う。
沖縄の人達は約束を守らない鳩山が悪い、鳩山の責任だ言うが、そうでは無い。
鳩山は日本中に沖縄返還について言及した初めての総理だ。
これが先ず重要では無いのか?
総理大臣がこれを言う事にどれほどの重圧が有ったか、考えてみたことがあるのか?
沖縄返還の声を日本中にとどろかせる事が一番の起爆剤なのだと私も思う。
然るに日本のメディアは、アメリカに組しその鳩山を真っ先に、強烈に攻め立て、潰しにかかり、しかも肝心の沖縄は、あろうことかその悪の元凶メディアの助けを借り、徳島などは自民党の小池百合子を旗印にしてしまったではないか。
自分達の旗印にすべき鳩山を沖縄はわれと我が手で潰してしまったのだ。
これでは鳩山も「沖縄は抑止力に必要」と上げたこぶしを下ろさざるを得なくなってしまったに違いない。
鳩山を潰して、民主党のままか自民党に又変わるか知らないがこれからの総理大臣の誰が再び”沖縄返還”をアメリカに突きつけて闘ってくれるだろうか?
確かに今までの自民党の考えからしたら、出来もしないバカバカしい事を口にした総理と言う事なんだろうな。
勇気を振り絞って沖縄返還と巨大アメリカに果敢に物申した初めての総理を引き摺り下ろしてしまったら、沖縄に後悔は無いのか?
鳩山を応援するでもなく、ただこき下ろしメディアに踊らされたと言う怒りは無いのか?
もう多分二度と無い機会だったかもしれないのに・・・・
ただ鳩山を攻めて気が晴れれば良いだけの事だったのか?
残念な事だ。
実に情けない事だ。


03. 2010年5月11日 11:25:38: 00ZH9kOaZ6
01.に同感である.
いよいよ,日本国民の決断と実行の時が来たように思う.このようなことがやれなくて,他者に面倒を押し付けていて,自立した日本,真の独立など実現しようはずがない.鳩山首相一人に責任をかぶせるのではなく,民主党,与党から野党,国民一人ひとりに至るまで,庶民の暮らしが優先される政治経済を望む者とっては最大の正念場だ.アメリカの衰退の始まりが見えているなかで,「国民がもっと反基地、反日米安保、反米、親中を演出すること」は60年安保以上の歴史的意義があるだろう.

04. 2010年5月11日 12:46:55: 2P7PbgjAS6
葵のご紋の抑止力はもういらない。
普天間は移設ではなく返還ではなかったか。
この思いをアメリカに伝えるのは政府の仕事だ。

05. 2010年5月12日 13:26:35: Gn9v066Pd6
多分、鳩山総理は数十年後、沖縄の負担軽減を叫んだ政治家として歴史に名を残すだろう。
しかし、現在に置いては、その覚悟と信念の不足した政治家であることは間違いない。
夢を語るのも良い。希望を述べるのも良い。全ては結果なのだ。
日頃から実現方法を熟慮せずに飛び出した、その稚拙な方法が避難されていると思う。
海兵隊の抑止力が必要性を語りながら、何故、必要かを言えない弱さがある。

日本は民主主義国家だ。
現時点で、沖縄の負担軽減、米国からの依存脱却を真に願うのであれば、
これを争点として選挙するしかない。
これを避けて通る限り、数十年の年月を要することだろう。

しかし、
国民のレベル=政治家のレベル=マスコミのレベルではないか?
残念ながら、国民のレベルは向上(成熟)するのかという疑問がある。
多分、長時間かかる。
つまり、現時点では、与野党共に政治家のレベルもマスコミのレベルも
誰もが現状を望むのではないか?

>覚悟と実践なくして鳩山キャップを批判するだけでは、足りない。
日本国民よ独立を求めて立ち上がれ!
言は易い。


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