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2010年5月28日 (金) 17:25

普天間問題契機に対米隷属巡る政界再編始動へ　

後漢書耿弇列伝に光武帝の言葉、

「有志者事竟成也」

がある。「志があれば事はいつか成就する」の意だ。

　またよく知られた西郷南州翁の言葉、

「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困るものだが、この始末に困る人ならでは、艱難をともにして国家の大業を成し得られぬ」

を改めて噛みしめる必要がある。

　米国に対して「言うべきを言う」ことは、生易しいことではない。

　強い意志と覚悟が求められる。

　普天間問題は旧政権とはいえ、日本政府が米国政府と合意を成立させてしまっていた問題であるだけに、もともと、多大の困難を抱えたものだった。

　当初からこの点を極めて重視して、問題への取り組みを再検討する必要があると私は判断した。

　しかし、鳩山総理が熟慮の末に、問題の転換をやり抜く意志を決めたからには、最後までやり遂げなければならなかった。

　日本国民の総意を結集すれば、克服できない問題ではないはずだ。

　鳩山総理が発言してきたように、辺野古の海岸を埋め立てて滑走路を建設することは自然への冒涜である。

　面積の１０％を米軍に占領される沖縄に、新たに日本の費用負担で巨大軍事基地を建設することは、日本の主権者の意思に反する愚行である。

沖縄県民の過酷な負担の歴史を踏まえても、日本政府はこのような合意案を米国と締結するべきではなかった。　

　旧政権が米国とこのような合意を成立させてしまったことに根本的な問題があり、鳩山総理を責めることは、この意味で適切ではない。しかし、鳩山政権が政権の命運をかける取り組みに仕立ててしまった以上、強固な志で事を成し遂げる必要があった。

　「抑止力」の視点から海兵隊拠点が沖縄に必要不可欠であるかどうかの判断は、この問題を取り上げる段階で明確にしておかなければならない基本だった。

　「抑止力」の視点から必要不可欠だと主張する人も存在しないわけではないが、専門家のなかでは少数派であると見える。

　辺野古に施設を設けるなら、最小のものを、最小の期限で設けることを検討するべきである。

　米国は滑走路が長ければ長いほど良いと考えるだろうが、必要最小限の長さは１８００メートルではなく、１３００メートルではないか。１３００メートルであれば建設手法の選択肢は飛躍的に広がるはずだ。

　しかし、対米隷属派が米国の主張を日本政府内で押し通してしまった。

　「対米隷属からの脱却」の大きな課題は、無残に打ち砕かれた。

　しかし、これで挫けてはならない。

「志あれば事必ず成る」ことを忘れてはならない。

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参院選では民主党が極めて厳しい情勢に直面することになるだろう。社民党との選挙協力が困難に直面するのではないか。

仮に参院選で民主党が大敗すれば鳩山総理の責任論が浮上するだろう。鳩山総理が辞任すれば民主党の代表選が実施されることになるが、その場合には民主党が分裂する可能性が生じる。

この結果として政界大再編に向う可能性が浮上するだろう。

民主党は対米隷属派＝市場原理主義者と自主独立派＝セーフティネット重視派に二分されることになる可能性が高いと思われる。小沢一郎氏に近い人々と反小沢一郎氏グループで分裂が表面化するのではないか。

連動して自民党も分裂し、ミニ政党も両派に分かれる可能性があるだろう。

対米隷属＝市場原理主義　対　自主独立＝セーフティネット重視

の軸で政界が二分されるとき、官僚主権構造、大資本と政治の癒着、の残る二大テーマが同時に明確に色分けされることが望ましい。

　対米隷属＝市場原理主義＝大資本と政治の癒着＝官僚利権温存

　対

　自主独立＝セーフティネット重視＝大資本と政治の癒着排除＝官僚利権根絶

に二分されれば、主権者国民は選択しやすい。

　しかし、対米隷属派＝市場原理主義者は、官僚利権根絶の看板を掲げて「改革派」の装いをこらすために、官僚利権根絶を求める主権者が引き寄せられてしまう危険がある。

　米官業が支配する日本政治構造の根幹が何であるのかを考えなければならない。

　この問題を考察するほどに、その根幹が米国であることが鮮明に浮かび上がってくる。

　日本社会に無数とも言える数の米国代理人が存在していることにも気付かされる。マスメディアはほとんど完全に米国に支配されている。

　映画「ラストサムライ」は日本が実質的に外の勢力に占領される図式を描くが、日本の独立を守ることの困難さを認識しなければならない。

　米国の強大な力を冷静に見つめ、その存在に一定の価値を認めつつ、しかし、米国の言いなりになるのではなく、日本の独立と尊厳を守り抜くことが必要なのだ。

正当な根拠を持ち、正当な手続きを踏めば、しっかりと日本の意思を貫くことができる。すべてを米国に支配される状況を打破することが、敗戦後６５年を経たいま、求められている。

普天間問題で筋を通すことは大切だが、この問題がクローズアップされたことを契機に、日本政治の基本構造を再検証し、その刷新を成し遂げることが何よりも大事である。

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コメント
01. 2010年5月28日 19:45:47: i0UbCXDkGg 祝　福島大臣罷免決定。 祝　郵政改革法案衆議院委員会強行採決。 祝　民主党参議院選大勝利。
02. 2010年5月28日 19:58:02: DcjfPSRopY 社民党の支持率は低いので選挙にはそれほど影響はないかもしれない。ただ、社民党が消滅すると護憲政党が無くなるので改憲の可能性は以前より大きくなるだろう。ただ、米国も以前の米国ではないので過去のような力を持ち続けるのは不可能だ。どっちにしても、最早５５年体制に戻ることはできない。何らかの政界の変化は不可欠だ。
03. 2010年5月28日 20:06:58: 93HemswzKU 民主党には、真の公務員改革、行政改革は絶対にできない。 なぜなら、民主党の支持母体＝集票マシーンが、連合と日教組だからだ。 そして、連合と日教組に逆らえない民主党には、真の改革は不可能である。 実際に民主党のやっていることを見れば、一目瞭然だ。 今話題の事業仕分けでも、結局ムダな独立行政法人を一つも廃止できなかった。 マニュフェストの公務員人件費２割削減も連合の圧力の下、次国会以降に無期限先延ばしにされてしまった。 マニュフェストの「天下り根絶」も、必要な天下りはＯＫというとんでもないひどさ。 部長級以下は降格人事ができないまま。 以上、何一つまともな公務員改革ができていないのが今の民主党の実情だ。 自民党も今残っているのは旧勢力がメインなので期待できない。 真の改革ができるのはそういうしがらみのない、「みんなの党」ぐらいだろう。 ホームページの姿勢と具体的な手法を見ればそれがわかる。
04. 2010年5月28日 21:21:12: fwbcdAhtGc ０３へ みんなの党に期待するのは勝手だが 仮にあなたの希望どおりの改革をみんなの党(渡辺）がやろうとしたら あっという間に潰される・・・地検やウルマに・・・。 もし潰されないとしたら それは前原同様　　裏切り者達（利権主義・対米従属）だから。
05. 2010年5月28日 23:02:44: HfEhGpwYCA 対米隷属＝市場原理主義 市場原理主義は良いけど日本の為のじゃないだろ？ アメリカに財産をワザととられる為のだからな 基地問題は予想通り、安保マフィア・官僚が勝ったが 問題はここからだぞ 鳩山は馬鹿だが、今ある事象の本質を見てくれよ
06. 2010年5月28日 23:07:15: 93HemswzKU >>04さん 地検に潰されると言う根拠は？ 小沢のことを言っているのかもしれませんが、今回も判断は不起訴でしたよ。 「利権主義・対米従属」だと検察から攻撃されないと言う根拠・証拠は？ 小沢は検察審で起訴相当となったにもかかわらず不起訴となった。 ということは、あなたの思い込みで言うと、小沢も「利権主義・対米従属」となりますね。
07. 2010年5月28日 23:12:38: HfEhGpwYCA >>06 嬉しそうだなカルト 反論らしきものをする前に言ってやるが 創価も統一も降伏の科学もそれらに支持されている自民も 共産党もカルトという認識だから それ以外というなら糖質だろう
08. 2010年5月28日 23:24:44: jtBDyU1i06 正直色々論調はあるが、個人的には静観するしかない。 何故なら他にましな政治家が見当たらないから。 普天間問題だけでそれなら自民党にみんなの党に鞍替えしようとは到底思えない。 前原が首相になるとか有り得ないし、落胆はしてるがそういう可能性を考慮すれば鳩山さんの方が１００倍まし。 とはいえ大幅な内閣改造だけは切に望む。 それにしても、米国の支配体制の頑強な事思い知らされますな。
09. 2010年5月28日 23:36:30: QaD6mynPi6 ＞米国の支配体制の頑強な事思い知らされますな まったくだ それと官僚は、もうアメリカから給料貰えばいいのになｗ
10. 2010年5月29日 00:13:13: 93HemswzKU >>08 >普天間問題だけで 他もボロボロなんですけど。 事業仕分けもムダな独歩を一つも廃止できなかったし。 公務員人件費2割削減も無期限先延ばしだし。 天下り根絶のはずが、なんと必要な天下りはＯＫ！！！ 部長級以下の降格人事もできないし。 ダムの件も結論先送り。 他にもいっぱい。 やるやる詐欺なんですよ。 民主党は。

11. 2010年5月29日 11:02:09: jtBDyU1i06 >10 それでも自民党時代よりはベクトルが前向き。 １０の内１でもいい方に変わるなら支持する意味はある。 貴方が書いてる内容自民はやるやる詐欺どころか、 問題にすらしなかった。 みんなの党には何もできないのは目に見えてるし。 だから消極法でまだまだ民主支持と言う事。 特別会計原則禁止を掲げただけでも評価に値する。 郵政民営化見直しを掲げただけでも評価に値する。 究極の理想ばかり求めていたら１００年経っても支持政党など出てくるものか。 進むも地獄、退くも地獄という場合私は一番ましな地獄を選ぶ。 最悪な地獄を避ける為に。
12. 2010年5月29日 13:20:12: 93HemswzKU >>11 >みんなの党には何もできないのは目に見えてるし。 逆でしょう。 民主党には連合・日教組・民団がついているので、絶対にできない。 みんなの党にはそういうしがらみがないから、真の改革ができる。 みんなの党のホームページで政策を見てみたら。

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