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(回答先: 森田実『菅政権は冷血主義者を総結集した詭弁・偽善内閣である』 投稿者 仁王像 日時 2010 年 6 月 27 日 10:40:03)
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C06519.HTML
2010.6.26（その２） 森田実の言わねばならぬ【571】
平和・自立・調和の日本をつくるために［571］
《新・森田実の政治日誌》［菅政治徹底批判（12）］政治理念なき、ヒューマニズムに欠ける政治的野心のみの詭弁家
「燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや」（『史記』）
政治史をひもとくと、理想も理念も持たないが、強い野心だけを持った燕雀のごとき小人物が、歴史の激動をうまく泳ぎ切って政権をとることがしばしばあった。しかし、強い野心と巧みな遊泳術だけで権力闘争に勝ち抜いた、理念も倫理もないヒューマニズムに欠ける小人物が権力を振り回すのは危険である。
2010年６月初めにわが国で成立した政治体制は、菅・仙谷・枝野・前原４人組体制である。前原国土交通相はいつの間にか閣僚席ナンバー２についている。菅氏と前原氏のグループ（前原・仙谷・枝野）が合体した体制である。
菅・仙谷・枝野・前原４人組には共通するところがある。４氏とも強い政治的野心と冷徹な頭脳とすぐれた詭弁術の持ち主という点である。しかし同時に「冷たいハート」と鴻鵠の持つ大志とヒューマニズムに欠けている。有能だが軽佻浮薄、友人の少ないドライな性格の持ち主である。４氏のうち仙谷由人、枝野幸男両氏は弁護士である。菅直人氏は弁理士である。仙谷・枝野両氏の性格は弁護士に向いているといわれている。小さな欠点を突いて相手を窮地に追い込み、自己を有利な立場におき、依頼者に利益をもたらすとともに自己の利益を実現するのが得意な弁護士である。菅、前原両氏は同じタイプである。すなわち非情な性格を持ち、詭弁術にすぐれ、論創技術にたけた小技術屋なのである。
菅体制４人組は本質的には小沢一郎前幹事長と同じタイプの人間である。小沢氏は選挙至上主義者である。ただ勝ちさえすればよいのである。勝つためには手段を選ばずである。法律に違反しなければ、何をしてもよいという考え方である。小沢氏には「法の精神」がない。法律の網の目をかいくぐっても引っかからなければよいという生き方である。小沢氏は、政治資金規正法違反容疑で、小沢一郎氏の政治資金団体の会計担当だった秘書が、強制捜査を受け、起訴されてもなお、「自分は無関係だ」と言いつづける倫理なき政治家である。小沢氏には「法の精神」を尊重するという倫理感が欠けている。
菅・仙谷・枝野・前原４人組は、この点において、小沢一郎氏と同じである。小沢、菅、仙谷、枝野、前原ら民主党指導部に共通するのは、冷たい精神をもった「自分さえよければ主義」の実践者だという点である。ここに民主党政権の危険性がある。
民主党政権をつくったのは東京のマスコミの力である。現在は東京の大マスコミが日本のなかの最大のプレッシャーグループである。大権力である。東京の大マスコミを動かしているマスコミエリートが、菅氏らと同型の人物であり、共通の生き方をしている。民主党政権は東京のマスコミエリートが、東京の大マスコミの力を使ってつくった政権である。東京のマスコミエリートたちは、最初は小沢氏を応援し、次に鳩山氏を支持した。小鳩体制に飽きた時、次に応援したのが菅直人である。そして菅政権が成立した。
東京大マスコミを動かすマスコミエリートには、人類を幸せにしようというヒューマニズムはない。あるのは「自分さえよければ主義」と一般国民を見下す「上から目線」と小弁護士的詭弁術である。いま、日本の政治権力は冷たい心を持った自分さえよければ主義者に握られているのだ。これは、じつに危険な状況である。このままでは日本が危うい。（つづく）
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