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【PJニュース 2010年6月21日】(中)
からのつづき

四面楚歌の中、国民の覚醒を信じて

国民新党の支持率が0.0%と報じられた4月初めから、亀井氏は「支持率がマイナスになっても構わない」と発言するようになった。世論に迎合するのではなく、こちらが提案し、国民の意識を変えるのだと。4月28日の党会見では戦時中、翼賛政治に反対した三木武吉(みき・ぶきち)、中野正剛(なかの・せいごう)、鳩山一郎の勇敢な姿勢を挙げ、「そのとき世論調査したら、あの3人を支持する国民がいたか」とマスコミ記者たちに向けた。「支持を得てる世論が後世から見て必ずしも、その国の人たちを幸せにしているとは限らない」と持論を展開した。

もっとも、わたしは世論調査など全部うそだと思っている。新しい首相の支持率がいつも高いのは、大きな力に後押しされている証拠である。支持率0.0%ということは、1000人に1人いないということ。あなたの周りに国民新党の支持者は皆無か。わたしの周りにはごろごろいる。ネット上で民主党新執行部と亀井前大臣の評価を比較すれば、うそは一目瞭然(りょうぜん)だ。亀井氏の支持が圧倒的である。

産経新聞が4月16日付朝刊に掲載したアンケート結果では、郵政改革法案について8割前後が「民業圧迫」「限度額引き上げはやめるべき」「正社員を10万人増やすべきでない」と批判している。しかし2日後、わたしが講演に招かれた際、五十数人の聴衆に郵政見直しの是非を尋ねたら、8割以上が「賛成」に挙手。反対は1人もいなかった。政治色のない普通の市民である。マスコミは国民が望むものを見せるのではなく、国民に望むものを見せるのである。

外圧という最大の権力に逆らう小政党は常にマスコミの総攻撃を受ける。存続に求められるのは忍耐だ。今回の郵政廃案は、民主党の一部と自民党との合作と解せないこともない。自民党は政治と金の問題を連呼するとともに衆議院総務委員会の開催が「夜遅い」などと審議になかなか応じず、民主党は社民離脱を理由に内閣改造を決行して時間を稼いだ。マスコミはこれらを大げさに騒ぎ立てた挙げ句、「1日だけの審議で強行採決」と宣伝した。

参議院選挙後、民主党と自民党の大連立の可能性もささやかれている。菅首相は11日の所信表明演説で、超党派の「財政健全化検討会議」の創設を提唱した。消費税を含めた税制の抜本改革を議論するためである。民主党が練っている「中期財政フレーム」の原案は、自民党が作ったものだ。民・自両党の執行部には、財政出動による景気刺激策でわが国の産業と財政を立て直す気が見られない。亀井氏には、両党の類似性も見えていたはずである。

国民新党が政権にとどまった最大の理由は、全国郵便局長会(全特)の柘植芳文(つげ・よしふみ)会長から「希望の灯を消さないでほしい」と涙ながらにすがられたことである。亀井代表がこれを斟酌(しんしゃく)したのは、票のためでも利権を守るためでもなく、5年間地獄を共にした仲間を裏切れないとの気持ちからだろう。「義理と人情」は綿貫民輔(わたぬき・たみすけ)名誉顧問の信条だ。

野党とマスコミに加え、連立を組む友党からもはしごを外された国民新党は四面楚歌といった状況だ。敵の後ろには強大な外圧が控える。それでもやけを起こさず信じる道を訴え続ける。いつか国民が信じてくれることを信じて。

ハゲタカによる国民資産略奪の企てがついえるかどうかは、国民が悪意に満ちた雑音を振り払って亀井氏らの叫びに耳を傾けるかどうかにかかっている。【了】

パブリック・ジャーナリスト　高橋 清隆 　

コメント
01. クマのプーさん 2010年6月27日 21:41:56: twUjz/PjYItws: fKITm8Sx7o 記事の案内をありがとうございます。 ついでながら、記事のアドレスを補足させていただきます。 友党と国民の良心に訴える亀井氏の死闘(下) http://news.livedoor.com/article/detail/4839560/
02. まるす 2010年6月27日 21:57:23: 3bEVsqHgPljbg: VhOvvU1bWw 売国奴の政治屋だらけの中、亀井氏は唯一の政治家といってよいのかもしれませんね。。。 応援しています！！
03. 2010年6月27日 22:09:12: Ot7kYWTCGS しかし、亀ちゃんは、元警察官僚なんやで。 甘くはないで。
04. 2010年6月27日 22:27:01: zzbH8XBNZO ０３さんへ 出身の組織云ぬんは余り当てにならないですよ。 要は本人のしっかりした哲学があるかどうかではないでしょうか？ 現に市民運動家と思われていたカンなどはコロっと変わってしまいましたよ。
05. 2010年6月28日 17:15:09: RtPyX7TGyw 亀井氏は命張ってると感じますよ。
06. 2010年6月28日 22:06:22: OU45NNHkXI >>03 かつての亀井さんは、必ずしも優等生だとは思いませんが、今の 亀井さんは全面的に支持します。カンのように寝返る心配がありません。 へたな発言をすれば命を狙われるのを承知で、国民生活第一の観点から 発言しています。生半可な決意ではできないことです。 今の亀井さんを批判する人がいれば、先にその人を疑うべきでしょう。
07. 2010年6月28日 22:47:29: 5Y5Jutx8Eo パフォーマンスでここまでいえませんよネ。 小泉に徹底抗戦したと言う事は「官僚」「CIA」に身を張っったという事。 あ〜と言う間に「ひれ伏した」菅より「どんだけ立派」か・・
08. 2010年6月29日 14:54:02: yZ9oDLELCI 菅がお遍路に行ったのは、自分の立身出世のためだったとは。 あとは、亀と小沢氏だけが頼み．あ、原口さんもです。 頑張れ、心有る市民は見ている。
09. 2010年6月29日 17:37:35: Sk1uAHDayk 私は、亀井さんだっておかしいと思う。 なぜ日本郵便のトップに元官僚トップを当てたのか。なぜ財源を気にせず桁違いの景気刺激策を打てと言っているのか。亀井さんだって東大経卒元警察官僚。いくら郵便貯金のお金を金融マフィアから守ったといっても、結局従来型の景気刺激策と天下りの奨励により、国民のお金がギリシャみたいに公務員のお金になってしまう。 官僚主導から政治家主導への決定的な要件となる官僚に対する政治家の人事権を骨抜きにしたのも亀井さんだ。閣議人事検討会議で300人に上る高級官僚の人事をコントロールしようとしたところ、亀井大臣が勝手に日本郵政社長を決め、平野官房長官と鳩山総理に事後承諾してしまったため、その後、官僚は所管の大臣さえ押さえれば閣議人事検討会議などは恐れるに足らずということになってしまた。 亀井さんは自分のしたことの意味がどこまでわかっているっことやら。あるいは、わかってやっているとしたら、やはりおかしいとしか思えない。
10. 2010年6月29日 20:30:11: FPviEVAxaS 郵政の斉藤社長起用はアメリカべったり官僚に対する新政権のメッセージだと思うよ。官僚にもいろいろいるんだよ。全てが腐ってる訳ではない。

11. 2010年7月01日 09:19:46: mMdoBaKEqs >>9さんへ 斎藤次郎氏・元大蔵省事務次官が日本郵政会社社長に就任した経緯は 副島隆彦氏と佐藤優氏の共著「小沢革命政権で日本を救え　国家の主人は官僚ではない」でわかりやすく説明されています。

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