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衆参両院の新議員会館が完成しましたが、新参議院議員会館が現在建設中です。
http://www.shimz.co.jp/theme/pfi/sangiinhall.html
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/pfi/index.html
こんな建物、本当に必要でしょうか？
定数削減が実現したらどうなるんでしょうね。
平野貞夫の国づくり人づくり政治講座 第76号 2010年8月13日発行
『 新議員会館のシック症は国会劣化の象徴 』
《転載開始》
この財政危機に巨額の税金を使って、衆参両院の新議員会館がオープンした。７月末に引っ越しの終った私の参議院議員の後継者の部屋を訪れてみた。驚いたことに高層の建物の全体が、人間が居る場所になっていない。こんな無駄なものをよく建てたものと感じた。
民主党の惨敗した参院選挙のことを、私は１２０年の歴史ある日本の議会政治が、菅首相と枝野民主党幹事長らで崩されたと公言してきたが、それだけではないことがわかった。新議員会館の構造が、日本の議会政治を一層悪くさせる予感を持ったのは、私だけではないようだ。
その上に議員の事務室から、例の建物シックの症状が出はじめたのである。事務室に居ると、頭が痛くなる、気持が悪くなる、眼が痛くなるなどである。両院事務局が大慌てで、２４時間クーラーを付けっぱなしで、シック対策をしているようだが、そんな発想で解決できる問題ではない。
そもそも人間というのは、住む場所は勿論活動している場所の環境から大きな影響を受けるものだ。都市計画なんかでも思想や哲学が、その街の活性化や性格を形づくるものだ。事務所でも住宅でも、設計の基本は能率や効率や合理性を前提にするが、それだけではない。自由な発想や構想が湧き出るという、人間の活動の原点が生かされているものだ。
新議員会館にはその配慮が、まったく感じられない。シック症状なんかより、構造上の問題がある。第一に指摘しておきたいことは、国会議員を建物の中に閉じ込んで、管理しておくという思想がありありとしていることだ。本来、政治家は自由な発想と言動が保証されていることが原点である。現代建築の最新技術を駆使しているが、これが人間の発想や思考を押さえつけようとしているのだ。
私は衆院事務局時代から、国会移転についての仕事をしてきた。日本全土の均衡な発展のため、東京一極集中の戦後政策を改革しようということで、「首都機能移転、国会移転法」という制度は生きている。本来なら国会の意思は、これらを東京から移転させるというものなのである。
国会移転に時間がかかるので、議員会館を仮に整備しておくなら、それらしい建物とすればよいことだ。それが両院合計して１千億円を超える経費で、こんな政治を支配しようとする怪物の議員会館をつくることは、これまでの日本人の常識では考えられないこと。これに関係した国会議員や両院事務局幹部に猛省を求める。
一般の人々は、この新議員会館にどんな印象を持っているだろうか。何人かの知人に聞くと、「国民をバカにした建物だ」と全員が怒っていた。衆院事務局３３年、参院議員１２年間合計４５年間、永田町国会で暮らしていた私が、余程の用事がない限り行きたくない建物だと思っているので、無理はなかろう。
さて、この問題ある新議員会館をどうするかということだが、私がいくら過激人物といっても解体しろとはいえない。そこで智恵を出す必要がある。新議員会館を一言でいえば、さまざまな邪霊で呪縛されていることを、国民全体が知ることだ。こんなところでは良い政治はできない。これを主張し続けることだ。
「邪霊で呪縛」というと誤解されるが、私が言いたいことは、情報社会の現代技術が政治家の脳を支配し、多くの国会議員が呪縛されコントロールされている状態のことだ。菅民主党政権の中に「偏差値呪縛型政治家」が多い。この人たちは新議員会館の構造を評価しているが、これからの国会にとって恐ろしいことだ。
余談であるが、国づくり人づくり財団の木原理事長は、僧侶でもあられるので浄霊してもらってはどうだろうか(笑)。
（続く）
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《転載ここまで》
【参考】東京新聞：巨費の割に対策不備？ 議員会館 シックハウス
2010年8月4日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010080402000022.html
《以下全文転載》
衆参両院の新しい議員会館（東京・永田町）で、新築の建物の建材や家具などに含まれる化学物質の揮発で頭痛や吐き気に襲われる「シックハウス症候群」の被害が出ていることが分かった。民間のお手本となるべき国の建物で対策の不備が露呈した格好だ。
被害を訴えているのは、民主党政調会長代理の桜井充参院議員。桜井氏は七月下旬、新しい衆院議員会館を初めて訪ねた際、気分が悪くなった。桜井氏は同症候群に悩まされてきたが、新会館は「（他の新築よりも）化学物質のにおいがきついと思った。特に廊下は空気が抜けるところがない」と指摘。他の議員に大幅に遅れて五日に引っ越す予定だが、桜井氏本人は議員宿舎を拠点に活動するという。
民主党の平野達男参院議員も「今は感じなくなったが、最初は目が痛かった」と証言。秘書の間からは「においは気にはなるが、あきらめている」との声も上がっている。
においは室内の書棚や机、じゅうたんなどから出ている。外気口は小さく、部屋の密閉度は高い。
参院側は、桜井氏らの問い合わせに「国の指針値を超える濃度の化学物質は検出されていない」と説明。ところが、衆参両院は本紙などの指摘を受けて急きょ、三日から十二日までの十日間、両院の議員会館でにおいを早期に除去するため、夜間も空調機を運転し換気することを決めた。
化学物質過敏症支援センター（横浜市）の広田しのぶ理事は「国の建物で症状を訴える人が出るとは驚き。シックハウス問題は終わったように言われるが原因は多岐にわたっており、患者は増えている」と話している。
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