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日刊ゲンダイ 2010/09/16 掲載
2010/09/16(木) 21:57:57
[政治（菅政権）] 再選の菅政権はたちまち立ち往生する
笑止千万、民主４１２人内閣の虚妄
たった３カ月の短命政権になるところが、クビの皮一枚つながった菅政権はきょう（１６日）にも党三役人事を断行、明日には内閣改造を行うとみられる。
「人事で目くらまし」「スタートダッシュ」の腹づもりだろうが、この政権に未来はない。小手先のゴマカシで、どこまで持つか。せいぜい年内……、そんな政権なのである。
菅直人という首相の薄っぺらさは、代表選の演説を聴いただけでもよく分かった。所属国会議員４１２人の前職を延々、読み上げ、「多種多彩な人材の活用」を訴えていたが、小学校の教師みたいだ。
追い詰められた菅は投票前、バタバタと議員会館を回り、「４１２人内閣をつくるんだ」と挙党一致をアピールした。
街頭演説では「１億２０００万人、国民のチームプレーを」と力んだ。
政治とは利害のぶつかり合いの調整だ。時には悪役になる。国民の半分は敵に回す。
一国のリーダーには、こうした覚悟が問われているのに、八方美人の「ええかっこしい」をするのである。
４１２人内閣なんて、笑止だ。選挙のための方便で、レベルが低い大ボラなのに真顔で言う。それもイラ菅の異名を持ち、ちょっと気に入らないことがあると周囲に当り散らしていた男が、である。「協調」とはもっとも無縁な男が菅ではないか。
ジャーナリストの溝口敦氏は菅の笑顔を見ていると、「ヘドが出る」と言っていたが、本当だ。この臆面のなさが権力亡者、菅の正体なのである。
人事のウソは１００倍になって返ってくる
「すでにポストの空手形を乱発している菅首相は、どういう人事をするんだろうね、とみられています。７人の閣僚が代表選で推薦人に名を連ねた菅陣営は当然、彼らを交代させにくい。
小沢支持を打ち出したのは山田農相と原口総務相ぐらいだから、落選した千葉法相を加えて、空きポストは３つくらいしかないのです。それに対し、菅支持の小宮山洋子、岡崎トミ子、選対委員長の鉢呂吉雄、旧民社の田中慶秋など、当然、入閣する気でいる。政務官や副大臣が菅支持に回ったのも留任が前提です。どうやって４００人内閣をつくるのか、見ものですよ」（民主党関係者）
早晩、菅の口先男ぶりが露呈する。人事の恨みは１００倍になって返ってくる。
まして、菅には理念がない。政策もない。「人事」の空手形だけで、支持者をつなぎとめたのだ。だまされた方もバカだが、「ウソ」がばれれば、クモの子を散らすようになっていく。その瞬間、この政権はアウトだ。
そして…「貧乏神のような仙谷官房長官」と批判。（掲載略）
今さら菅のイバラの道を書く大新聞の怪
それにしても、奇っ怪なのは大新聞だ。代表選は「小沢憎し」一心で、何の実績も挙げていない菅に肩入れしていたくせに、今ごろ菅の前途多難ぶりを書き立てている。
朝日は＜菅氏、約束の重荷＞＜ねじれ国会いばらの道＞＜「普天間」首相への不信感＞と、明日でも政権が行き詰るかのような書き方だ。
毎日は「小沢氏の批判は当然」と書き、日経は「国会運営で政権が行き詰る可能性があり……」と再選に冷や水をかけた。
だから小沢でなければダメなのに、寄ってたかって小沢を潰しておきながら、今になって菅では不安山積と書くのである。相変わらずの犯罪的無責任体質だ。
一連の大新聞の手のひら返し報道の背景には、ダメ菅を担いで小沢を排除してから、民主党政権を叩き、自らの既得権益を守ろうというセコイ魂胆が透けて見える。
「冗談じゃありません。国民が民主党政権に求めているのは、昨年の衆院選マニフェストの順守です。それを主張した小沢氏を潰しておいて、場当たり報道は許されませんよ」（筑波大名誉教授・小林弥六氏＝経済学）
ま、メディアがこんな調子では、菅も長くなさそうだ。
さっそくＮＹに逃げる菅の無為無策
菅は２１日、米・ニューヨークで開かれる国連総会に出席するため、日本をたつ予定だ。内閣改造後のゴタゴタや、うるさい国内メディア報道から逃れ、晴れて世界に向け代表選勝利をアピールするつもりらしい。
２３日には国連で演説を行うほか、オバマ大統領との日米首脳会談も調整。日米同盟深化や普天間問題でアメリカと意見交換するという。市民運動家上がりの菅にとって、人生絶頂の瞬間だろう。しかし、世界が自分をどう見ているか、本当に気付いていないとしたら、ホトホトおめでたい首相だ。
菅は首相就任後の参院選で大敗し、代表選では現職のくせに追い詰められた。ねじれ国会で法案は一本も通らず、遅かれ早かれ行き詰る。各国首脳は、この男の脆弱（ぜいじゃく）な政治基盤を知っているのだ。どうせすぐ交代するのだから、国連デビューなんてやめた方がいい。それとも、国難に何のアイデアもないから外交に逃げるのか。どうせ、そんなところだ。表に出すのが恥ずかしい首相だ。
（日刊ゲンダイ 2010/09/16 掲載）
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◆菅首相続投で支持率急上昇 世論の「小沢嫌い」ダメ押し
（⇒2010/09/16 J-CASTﾆｭｰｽ）
◆小沢、輿石氏に代表代行打診＝菅首相 （⇒2010/09/16 時事通信）
菅直人首相は１６日、民主党の小沢一郎前幹事長と輿石東参院議員会長に党代表代行への就任を打診した。政府関係者が明らかにした。
就任早々の”米国詣で”は自民党時代と同じ。
内閣人事に何の関心もなし。
岡田さんは、渋々幹事長に…。
しばらく、不毛の批判記事ばかりが続くのでしょうが、憂鬱です(ーー;)
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