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小沢一郎氏と「日本版SWF」との関係
http://www.asyura2.com/10/senkyo95/msg/566.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 9 月 21 日 14:14:24: xbuVR8gI6Txyk
 

http://jp.wsj.com/Business-Companies/node_106477

小沢一郎氏が主張した「円高メリットの活用」

 9月18日、菅改造内閣が発足した。

 民主党代表選で菅、小沢両陣営とも活発に政策論議をしていたが、実に違和感が強かった。今ごろ政策論議をするなら、今年6月の鳩山前首相退陣を受けた代表選は一体何の意味があったのだろうか。また、一政党の代表を選ぶ政策論議は本来、首相が指名される選挙の前に行うべきだ。国政選挙と党代表選は連動しているべきだが、首相がコロコロ代わる政治状況も矛盾に満ちている。現制度下では、どんなに優秀な人が首相になっても成果を出すことは不可能だろう。

 日本政治の制度疲労に暗たんたる気持ちとなり、菅・小沢両氏論戦の内容にあまり関心が持てなかったのだが、小沢氏の発言に強く興味を引かれる部分があった。

 それは、党首選最中の9月5日、両氏による大阪市での立会演説会での小沢氏のスピーチに含まれている。

 「円高は長期的には日本にとって悪いことばかりではないのです。10兆円、20兆円規模の国の資金を使って、海外の資源に投資をすれば良いのです。これは資源が乏しい日本が円高を利用して、長期的に成長する戦略です」

 小沢氏の発言は現在の日本が抱える課題を解決する素晴らしい構想だと思う。

容易には進まない円高への対応

 市場の実行為替レートを見ると、今の円高水準から容易に円安に振れないと思われる。まず、先進各国が不況を輸出増で乗り切ろうと自国通貨の「切り下げ競争」を始めたのに、日本は出遅れてしまった。しかし、為替介入以外に円高から脱却する方法があるかというと、日銀にはほとんど選択肢を持っていない。日本の名目金利はゼロに近く、これ以上金融緩和してもそれほど効果が見込めないからである。

 また、日本経済を内需型に転換するといっても、実質マイナス成長の「委縮する日本市場」では大した成果は期待できない。先進国と主な新興国の中で、2009年に消費者物価が1%以上低下したのは日本だけである(外務省調べ)。また、大企業が円高を嫌って、海外移転を進めれば、さらに内需転換ができなくなるという悪循環が起きる。

 では、どうすれば良いのか。まさに小沢氏提案の、国が主体となった海外の資源権益獲得ができれば、日本経済の構造を転換することができる。

政府が積極的に資源ビジネスに関わる意義

 資源輸入は、石油、ガス、化学、商社など多くの民間企業が長年携わってきたビジネスである。それらに政府が参入する理由は、国際資源ビジネスがあまりにも巨大化し過ぎて、日本の民間企業だけではリスクを負えなくなっているためである。

 エクソンモービル、BPなどの石油メジャーや、英・豪資源大手のBHPビリトンなどは、まさに国家経済の中枢で、日本の民間だけでは規模的に太刀打ちできない。国際協力銀行(JBIC)が資源金融を行っており、企業もJBICとの協調出資でリスク分散を行っているが、JBICの2008年度の資源投資金融は、ロシアや豪州の石油・天然ガスを中心に、7077億円に過ぎない。

 資源の上流権益確保には、相手国との政治交渉も含まれるので、政府が中心的な役割を担うとメリットが大きい。資源獲得とは異なるが、09年末、日本政府とインド政府との間で、日本がインドの鉄道事業に4500億円の円借款を提供する見返りに、ムンバイ近くの都市ダヘジなどの環境プロジェクトを日本企業が優先的に受注するという合意がなされている。資源獲得の場合も、このような官民の協力関係が有効である。

 政府が投資をする場合、民間セクターと競合して、企業のビジネスを奪うリスクを考えなければならないが、資源の場合、そのような心配はあまりない。

日本では盛り上がらなかった「ソブリン・ウエルス・ファンド(SWF)」

 国のお金を使って海外に投資をするというアイディアが2年前に世間で注目されたことがある。それは政府や政府機関が出資するファンドの総称である「ソブリン・ウエルス・ファンド」(SWF)である。

 SWFは、資源輸出や製品輸出で得た外貨を国家管理のファンドの形で世界に投資をするもので、資源国や独裁国家に多い。巨大ファンドとして有名なのは、「アブダビ投資庁」(ADIA、運用資産約8750億ドル)と、シンガポールの「シンガポール政府投資公社」(GIC)と「テマセク・ホールディングズ」(二機関の運用資産は合計約4900億ドル)である。また、07年に設立されたばかりの「中国有限責任公司」(CIC)も約2000億ドルの資産を持って、世界の資本市場で注目されており、日本企業買収も活発に行っている。他に、ノルウェー、サウジアラビア、ロシア、クウェート、カナダが1000億ドル以上のSWFを持つ。

 SWFのパワーが世界で再認識されたのは、SWFが、リーマンショックの前に、不動産、プライベート・エクイティ(PE)、ヘッジ・ファンドなどの主要な投資家となり、世界の金融市場での影響力を拡大したからである。

 この時、SWFを日本でも設立するべきという議論が起きたが、あまり盛り上がらなかった。理由は、日本がSWFを保有する意義が、そもそもなかったからであ る。SWFを運用しているのは、外貨は潤沢にあるが、国内に大きな産業がなく民間の金融資産が乏しい国がほとんどである。日本にとってSWFは必要でないと考える方が当時は合理的であった。

資源に投資する「日本版SWF」と「インフラ・ファンド」

 しかし、現状の「円高メリット」を活かすための「日本版SWF」となると話は別である。日本版SWFが海外投資を活発に行えば、市場裁定が働いて、1ドル=80円未満という極端な円高を回避することもできるだろう。

 他国のSWFは、資源への投資を主たる目的としていないものが多い。運用国の大半が資源国だから当然である。資源国ではないシンガポールも、その点は同様である。GICの投資ポートフォリオは、大半が先進国の株式、債券、不動産、PE、ベンチャー・キャピタル(VC)で、天然資源への投資は、わずか4%に過ぎない(2009年3月)。この点、資源に投資する日本版SWFは世界でも特殊なので、欧米の資源メジャーからつぶされないような戦略が必要である。

 現在、政府内では、新興国のインフラに投資をする「インフラ・ファンド」も検討されているようだ。しかし、インフラ・ファンドには、国が自ら行う意義が見出せない。

 鉄道、水道、空港、港湾、電力網など「インフラそのものへの投資」はリスクが高く、あまり儲からない。だから、企業は本来インフラ投資には興味がなく、どこの国でも政府が公共事業としてやらざるを得ない。投資リターンが求められるファンドには向いていないのだ。

 これに対して、日本が現在推進している新興国への「インフラ輸出」は、鉄道車両、トラック、機器、建設資材、建設機械などの「製品」を輸出することで、新興国のインフラに投資をすることではない。

 インフラ投資自体は採算に合わなくても、インフラ整備によって企業活動が活発になり、生活水準が向上するので、自国のインフラに投資をする意味は大いにある。ところが、なぜ、アジアのインフラに、ファンドを通じて日本の税金を投入しなければならないのか。インドで進んでいるような日本企業のインフラ輸出の呼び水効果を期待するのであれば、ODAやJBICの予算範囲内で行えばよいことである。

 資源に投資をする「日本版SWF」構想は政府内で既に議論されていると聞く。これは日本の国益上、重要な施策だ。民主党内の政争の道具にされてはならないことを強調したい。

*****************

尾崎弘之 東京工科大学大学院ビジネススクール教授

東京大学法学部卒、ニューヨーク大学MBA、早稲田大学博士。野村證券NY現地法人、モルガン・スタンレー証券バイス・プレジデント、ゴールドマン・ サッ クス投信執行役員を歴任後、ベンチャービジネスに転身。2005年から現職。専門分野は環境ビジネス、金融市場論、ベンチャー企業経営論など。主な著書は 「出世力」(集英社インターナショナル)、「次世代環境ビジネス」「投資銀行は本当に死んだのか」(いずれも日本経済新聞出版)。http://hiroyukiozaki.jp/  

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コメント
 
01. 2010年9月21日 15:19:07: ibwFfuuFfU
東京大学法学部卒、ニューヨーク大学MBA、早稲田大学博士。野村證券NY現地法人、モルガン・スタンレー証券バイス・プレジデント、ゴールドマン・ サッ クス投信執行役員を歴任後
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「ここだけの話ですねどお、ぼくって実は詐欺師なんです」って言ってるのと同じだね。SWFやらなかったおかげで日本はダメージが少なかったんじゃなかったのかい


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