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ここ数日は、野球のことに頭が占められていて、どうも、政治情勢には鈍感になっている。何しろ、20年来のホークスファン。今年もあきらめていた「優勝」の二字が、ここのところの５連勝と敵（ライオンズ）の5連敗で、俄かに現実味を帯びてきた。今日は、ＮＨＫのＢＳ放送で、デーゲームは「ライオンズＶＳゴールデンイーグルス」、ナイトゲームは「ホークスＶＳファイターズ」と、連続で実況放送をしていたので、ほぼ一日中、テレビの前にかじりついてしまった。
どちらも手に汗を握る、しびれる試合だったが、とくにナイトゲームは、杉内とダルビッシュの両エースの投げ合いが素晴らしく、「これぞベースボール」という試合を見せてもらった。どちらが勝っても、満足だったと思うが、ホークスが勝ってＭ１となり、本当に良かったと喜んでいる。まだまだ、予断は許されないが、最終的な結果がどうであろうとも、こういう試合を見せてくれただけでも、もう良いという気持ちになってきた。けれども、やっぱり、優勝はして欲しいと願っている。しかし、杉内の男泣きには、心を揺さぶられたなあ。
野球に興味のない、または、興味があっても、ホークスのファンではない読者諸兄には、大変、失礼した。そんなワケで、ここのところの、中国とのイザコザのニュースは、触れるたびに頭が沸騰しそうになるので、見ざる聞かざるにつとめていたが、最悪のタイミングでの船長釈放、そして、その決定責任を一地方検察庁におっ被せた姑息ともいえる処置が、更なる中国側の「謝罪と賠償」を引き出してしまったことを聞いて、この政権の稚拙な「外交」に対し、激しく憂えざるを得ない。
昨日も触れたが、法務省の管轄下にある検察庁を、「独立した司法」として、恰も政府が立ち入れないような欺瞞を述べる官房長官、幹事長に、果たしてこの国の舵取りをまかせていいものかどうか、考え込んでしまう。今回の処置が、「中国の圧力に屈した」と、国内的にも国外的にも捉えられ、そのことで損なう国益は、はかり知れないものがあるだろう。
事件の直後に、船長を拘束して、「国内法に基づいて粛々と刑事責任を問う」とした前原外相の言動が、いかに軽々しく、思慮に欠けたものであったか。「中国」という、「中華思想」でわが身を鎧う大国を、甘く見すぎたのではないか。ニッポンは、彼の国から見れば、あくまで「東夷」という、周辺の蛮国に過ぎないのだ。
彼の国が国境を接する、あらゆる国と紛争をし、また自国内の少数民族を圧迫する心理の底には、この「中華思想」が厳然と鎮座しているのではないかと僕は思っている。そういう歴史的、或いは民族論的な分析を深化させるようなブレーンが、首相や官房長官、外相の周辺には、いないのだろうか。
また、彼の大国は、14億の民を食わせ、不平不満を回避させるのに必死であるのだ。そのためになりふり構わず、周辺国に圧力をかけているのだ。その「必死さ」に対抗できるだけの「内実」を、菅政権は持ち合わせているだろうか？
以下の記事を読めば、とても、持ち合わせているとは思えなくなってくる。
＊＊＊那覇地検が中国人船長を処分保留で釈放する決定を公表したことに２４日、与党・民主党からも失望や疑問の声が相次いだ。党代表選後、内閣支持率の上昇に勢いを得た菅直人首相だが、中国の圧力に屈服した格好の今回の決定は、今後の政権運営に大きな影響を与えそうだ。首相の求心力低下にもつながり、民主党代表選で首相に敗れたばかりの小沢一郎元幹事長の「復権」を早めることになるかもしれない。「内閣支持率はがた落ちでしょ。１０ポイントは落ちるんじゃないか。いや、６０％から４０％に２０ポイント落ちるかも。首相も仙谷由人官房長官も謙虚さが足りない」民主党中堅幹部は釈放決定のニュースを聞いて、天を仰いだ。
【中国人船長釈放】菅政権に激震、小沢復活を後押し？
なんでもかんでも「小沢」を絡めてくる、この産経の記事は噴飯ものだが、民主党中堅幹部が本当にそう嘆いているのなら、支持率ばかり気にして、マスコミの誘導世論調査に縛られて、「国民にカッコ良く見せよう」とするから、問題が起こった初動の段階で、思慮に欠ける行動をとってしまうのだと思う。小沢氏は、マスコミの支持率なんて、歯牙にもかけなかった。
リーダーとしての資質が疑問符だらけの菅政権にこの国をかませていれば、外国に食い物にされっ放しになるだろう。先だっての代表選の結果が、どれだけこの国を弱らせるものになるか、想像するだけで気持ちが暗くなってくる。
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