例え、被告人になろうとも、満を持してそのチャンスを待つべきだ

岡留安則の「東京−沖縄−アジア」幻視行日記
http://www.uwashin.com/2004/indexdiary.html

　■10月某日　第五検察審査会が小沢一郎を「強制起訴」すべきと議決したことでメディアも永田町も騒然となっている。すでに第一検察審査会の方は二回とも不起訴となって終了！第五検察審査会の方は今年の4月に一回目の「起訴すべき」との議決が出たものの、検察の再捜査で嫌疑不十分として不起訴処分となっていた。今回は、二度目の「起訴すべき」と言う審査会の判断なので、小沢氏は裁判所に選任された弁護士が検察の代行者として強制起訴の手続きが行われることになる。起訴までの手続きに最低3ヶ月以上はかかるだろうし、公判前整理手続きを経て実際の裁判が始まるのは来年の春か夏になるはずだ。

　それにしても、この時期に検察審査会が出した結論には様々な疑念が残る。大阪地検特捜部の主任検事、当時の特捜部副部長、特捜部長が逮捕されるという前代未聞の不祥事に揺れる検察ピンチの真っ最中である。尖閣諸島で海上保安庁の巡視船に中国漁船が体当たりした事件でも、逮捕した船長は満期拘留も起訴もしないままに、突然釈放された。その理由について、那覇地検の検事正は苦し紛れの記者会見をやっていたが、対中国外交のための政治判断があったことは認めていた。検察の方が官邸に恩を売った形である。

　まさに、小沢一郎がかねてから主張してきた検察大改革や取調べの全面可視化を実現する千載一隅のチャンス到来だというのに、小沢氏の政治生命を絶とうという権力の動きが無気味である。権力の闇には小沢の存在自体を快く思わない日米支配層、霞ヶ関、菅―仙谷政権、自民党、マスメディアといった既得権益を死守せんという勢力の暗躍があったことは容易に推測できる。つまり、管政権と検察・裁判所という司法首脳の間に何らかの政治取引があったのではないかという疑念だ。検察が約一年にわたる小沢潰しの捜査を続けたにもかかわらず起訴できなかった、通常は微罪とされる政治資金規正法違反容疑事件を正体不明の市民参加による検察審査会で起訴すべきと議決した背景にどんな動きがあったのか。この検察審査会の議決が出たのは、民主党代表選の９月14日だったというのも怪しくないか。以前から、仙谷氏は検察審査会の「起訴すべき」との議決内容を知っていて、菅総理の元で徹底した反小沢シフトを取ったとの見方があった。仙谷官房長官による事前の根回しや裏取引がホントにあったのかどうかの真相もメディアは追究して欲しいものだ。

　今回の「起訴すべき」と言う議決により、場合によっては菅―仙谷と小沢追放で共通する自民党が議員勧告決議案を出す可能性も否定できない。しかし、小沢氏は身柄を持っていかれるわけではなく、仮に起訴されたとしても裁判の場で正々堂々の公判闘争をやればいい。「市民」に煽られた形で裁判所に選ばれた弁護士が特捜検事のような強引な手法をとるわけじゃないし、無罪判決の公算の確率はかなり高いはずだ。最近のメディアはすっかり忘れているが、判決が確定するまではあくまでも「推定無罪」が民主主義の原則なのだ。菅内閣の迷走ぶりを見ていると、いずれ小沢氏の出番は必ず来る。例え、被告人になろうとも、満を持してそのチャンスを待つべきだ。

こちらも↓
全国紙とは一線を画す地方紙「琉球新報」
岡留安則氏の「沖縄幻視行」を掲載
http://www.uwashin.com/2004/gazo/ryukyushinpo101002x.jpg 　

コメント
01. 2010年10月08日 04:17:36: mxSkLii9ME あいかわらず岡留氏は甘い。 >｡ﾖ市民」に煽られた形で裁判所に選ばれた弁護士が特捜検事のような強引な手法をとるわけじゃないし、 今回の検察審査会議決のために裁判所から選ばれた補助弁護士はいったいどんな人物であったか。 審査のために選ばれた「国民の代表」なるものが、あまり政治に関心のない遊びたいざかりの若者層が中心であったことなどを考えると >無罪判決の公算の確率はかなり高いはずだ。 これはありえない。 裁判所や検察審査会の意地にかけても、無理にでも有罪を言い渡すはず。 それが国民感情！を満足させ、マスコミも大喜びし、ひいては米支配層、霞ヶ関、菅―仙谷政権、自民党、マスメディアが大喜びするからだ。 どなたもこなたも甘い。甘すぎる。 よって、小沢さんが行動し、反撃するのは裁判前の今しかない！ 検察審査の違法性を衝いて、裁判前に検察審査を無効にしなければならない。 裁判になればアウトだ。 それには大弁護団を組織すること！ いまの財前なるヤメ検に頼っていてはだめ。ヤメ検弁護士は形式的に訴状を裁判所に提出するだけ。あとは何もしない。 このままではアウト。 　　　　　　　　　　　　　　　by イカフライ
02. 2010年10月08日 04:37:12: YclQbvIj06 >>01 その通り あまり強迫観念的に捉える必要はないが タフな戦いだ 常にファイティングポーズをとり 常に相手がひるむほどのファイティングスピリットで挑まねば 負けの可能性は充分出てくる 小沢陣営にその認識があればいいが・・・
03. 2010年10月08日 06:47:09: t236EVQpuo 今回の検察審査会の議決に重大な瑕疵がある事は大問題だ。小沢一郎は自身の潔白を裁判でと言っているが、このような不正を許す事が前例として残れば、それこそ国民にとって大問題となる。ここは前例としないためにも議決の無効を訴える義務があるだろう。
04. 2010年10月08日 07:56:22: Qx3sVZXXqc 我々も　言葉だけでなく、24日の小沢支援デモに参加しよう。 小沢氏だけ働かすな、我々もパソコンの前だけでなく、デモに行こう。
05. 2010年10月08日 09:04:36: H6UK2ZQv2U >01. 2010年10月08日 04:17:36: mxSkLii9ME >あいかわらず岡留氏は甘い。 その通り！ ただ、私思うに、これは小沢氏を「有罪」にするのが目的ではなく、田中角栄氏と同じ様に、「刑事被告人」のままにしておき、政治の表舞台に登場させないことが目的だろうと思う。　小沢氏を”ダーク””ダーティ”のイメージのままにしておくことが！ その意味で、「どうせ無罪だから」という論理で括ることには反対だ。
06. 2010年10月08日 13:24:04: KzStrAOB2o 岡留氏の言う通り、裁判での無罪を信じたいが、審査会がここまで無謀な議決書を出して来た事を考えると、どんな手を使っても小沢つぶしにくるとしか思えない。議決は無効だと批判されている法的不備についても、確信犯であって、裏取引があるとしたら有罪をでっち上げる事だってやるのではないか。とても不安だ。だいたい、代表選も小沢が勝つと言う予想が外れたのだ。その前の普天間の問題も、小鳩の辞任で終わった。敵は必死でつぶしにかかているのだから。普通に考えたらあの議決書では勝負にならないが、裁判官もグルだったらどんな結果を出すか分からない。親米既得権益保持軍団は上っ面さえ民主主義っぽく整えば、貧乏人の民主主義なんかどうでもいいと考えている奴らなのだから。道理なんか通らないと考えた方がいい。甘い予想は禁物だ。
07. 2010年10月08日 13:29:09: 0ruzAX9hXM 小沢さんの第５審査会の決定・・起訴相当はどう考えても政権与党の仙谷さんの知略ですよ。策士策におぼれる、いつか彼に鉄槌が下るはず。 　検察審査会に立ち会った検察官は１時間以上「小沢さんの起訴については証拠がない」と説明したと報じられていることを信じるに足るかどうかはあるが、信じるとすればあとは補助弁護士の作文以外は考えられない。 　となれば仙谷官房長官の裏の指示と考える方が妥当かと思う。　闇社会の弁護をやってきた仙谷さんは小沢さんが失脚しなければ眠れないのでしょう。 　だいたいにおいて、３０代の人間が偶然とは言え見事にそろいますか。示威的に人選しなければこうはならない。　 　マスコミに言いたい。小沢さんの政治資金について正確に報じてみよ。公平な報道がなされず、表面的に、それも真実でない報道の繰り返しに良心が痛まないのか。何のために大学を出てジャーナリストになったのか！！
08. 2010年10月08日 19:30:52: g4hREYFZS2 これが検察の描いた壮大なストーリーの構図なのだとしたた、この延長線上の始まりにあった村木さんの事件を担当した弁護士さんたちを小沢さんの弁護団に入れるのは必然でしょうし，郷原産にも加わって欲しいですし，しかし、ここで思い切って裁判本場のアメリカの弁護士を弁護団に入れるのはどうでしょうか。 世界に向けてこの状況をアピールしていく姿勢はもはや不可欠です。 今の日本の異常性を世界に発信して行かないと！！ 助けは外からもたらされる気がします。
09. 2010年10月08日 20:35:06: 9XZxRH6hNs いぜれではない！ 即刻握りつぶす。現政権なるものは選挙違反政権でありクーデター乗っ取り政権なのだからあくまでも「仮」である。 売国行動を決して肯定出来るものではないし小沢政権になってから「あれは虚構」で下で外交するしかないのではないか？ 世界の理解ある国家は納得してくれると思う。 小沢総理の国連演説を早く聴いてみたい。
10. 2010年10月08日 23:48:58: CQKOajRim6 拡散希望 このような署名をはじめられた方がいます。 【小沢一郎議員の民主党議員としての地位保全を求める署名】 http://www.shomei.tv/project-1619.html [削除理由]：２重投稿

11. 2010年10月09日 11:57:22: eFeER7gveA 無罪になるわけないじゃん 何のために無理矢理起訴にもってったんだよ そこに有罪にするのを手ぐすね引いてる奴等がいるからだろ 裁判に持ち込まれたら負けだよ
12. 2010年10月09日 12:37:09: 3Yl2Pm97iY 岡留さん、小沢氏の弁護士は懐かしのアノ方ですよ。 楽観論は禁物です。
13. 2010年10月09日 12:40:22: pufQrOKRSg 今までの一連の動きを見て思うのは、彼ら守旧派勢力が個々ばらばらに運動しているわけではなく政官報のトップが寄り集まり綿密な打ち合わせを行っているということだ。彼ら自身が謀議の主体か、あるいはたんに下請け仕事をしているのかは分からないが、一つの指令の元組織的に行動しているのを感じる。それに対抗するのに非常な緊張が要求されることは間違いがなかろう。

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