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日本経済の輸出主導型の起源と、冷戦前と冷戦後の日本経済の位置 (uedam.com)
http://www.asyura2.com/10/senkyo97/msg/705.html
投稿者 五月晴郎 日時 2010 年 10 月 17 日 16:51:06: ulZUCBWYQe7Lk
 

(回答先: 冷戦勝利後、1995年にアメリカは「金融帝国」として浮上した (uedam.com) 投稿者 五月晴郎 日時 2010 年 10 月 17 日 16:42:17)

http://8706.teacup.com/uedam/bbs/9042

日本経済の輸出主導型の起源と、冷戦前と冷戦後の日本経済の位置

投稿者:ウエダ 投稿日:2010年10月14日(木)11時53分43秒
 こんにちは、皆さん、植田です。

 戦後の対米従属ですが、整理すると、今の時点での私の考えでは、3点になります。
 1 安全保障問題。
 2 経済問題。
 3 統治論の問題。

 これらの日本側の従属要因を一つ一つ消していくことで、戦後の日本は、晴れて、半独立国家から、全身独立国家になります。
 1952年の主権回復は、限定的な主権回復でした。

  で、今度は、経済での従属問題を見てみます。
 いわく、戦後日本経済の輸出主導構造は、アメリカが作った、というものです。
 いや、日本経済の輸出主導構造は戦前に形成されたものですが、春名幹夫の『秘密のファイル』によると、アメリカ製です。

 なぜ春名氏は戦前の要因をカウントしないのだろうか、と私は考えたのですが、きっと「まるごと戦後世代」だろう、と思います。
 春名氏は、1946年生まれです。こうなると、モノゴコロがついたときには、すでに戦後日本は〈対米従属〉構造の中にいました。
 だから、戦後の日本社会のすべては「メイド・イン・アメリカ」である、という戦後世代の「普通」の発想になります。

 で、春名氏が、戦後日本経済の輸出主導体制はアメリカ製であると述べている箇所です。

 「アメリカは日本を西側陣営に引きとめることを重要な戦略とし、〈日本の経済復興〉を主要な対日政策の柱に掲げていた。・・
 アメリカの指導者は、日本製品が輸出競争力をつけるためにはどうすればよいか、真剣に考えていた。吉田政権もこれにこたえ、輸出を振興する体制を整えた。
 1948年12月、国務省と陸軍省は共同声明で〈経済安定9原則〉を伝達した。
 9つの原則とは、均衡予算の実施、税金徴収の厳格化、復興金融金庫貸出の制限、外国貿易・援助の管理体制の改善、生産増などである。
 翌年2月に来日したドッジ顧問が、これらの原則を実行に移す役割を担った。同4月には、1ドル=360円の固定為替レートが実施された。

 最大の問題は、どうやって輸出を振興するか、だった。
 吉田は、懐刀の白洲次郎と構想を練り、ドッジが在日中の2月8日、通商産業省の設置を発表した。それまでの商工省と貿易庁を合併させて、強力な輸出推進体制をつくる、というわけだ。
 当時貿易長官だった白洲は、閣議のあと記者団に、
 『全面的な輸出振興体制をとる』と豪語した。」『上』P.388

 以上のような具合に、春名氏によれば、「米国がつくった輸出主導体制」となります。
 ということは、今となれば、ニクソン・ショック以来、円高に振れるたびに日本経済の危機がメディアで騒がれるのは、このアメリカの冷戦戦略の立場を反映したものだったのか、とも考えられます。
 日本側は経済面でのアメリカの冷戦戦略に、政府が素直に応じただけではなく、メディアもその報道の視点(視座)を、輸出振興策は善、という立場に固定されてしまった、と。

 ちなみに、本日の午前の為替レートは、
 ドル(円)81.41-81.44▼ −0.47(円高)(14日、11:07)

 81円の前半に入ってきました。
 しかし、日経平均は大きく上昇しています。
 日経平均株価(14日、前引、円) 9,574.78  ▲ +171.27

 昨日のニューヨーク・ダウは、
 NYダウ(ドル)(13日、16:30) 11,096.08 ▲+75.68
 http://markets.nikkei.co.jp/

 午後3時には、この数字に向かって100円ほど下落していくでしょうか。
 しかし、円高が進行しているのに、何が本日午前の日経平均の上昇を促したのか?
 政府・日銀の介入が予想されているのか。

で、話を戻して、戦後の日本経済の輸出主導体制はアメリカが作った、という春名氏の説明でした。
 はたしてそうなのか?

 ターガート・マーフィーと三国陽夫の『円デフレ』によれば、戦前にすでに日本経済は輸出主導構造を構築していました。
 この構造を作ったのは、明治日本人たちの企業家精神の結果ではなく、政府の立案です。
 第二次大隅内閣で大蔵大臣になった若槻礼次郎の発案です。

 「日本を国際資本市場への隷属から解放することを目的にした従来と異なる政策を若槻は提案した。海外で借り入れる代わりに、輸出循環は国内主導型の資本調達から始めるべきである。輸出業者は資本財輸入の必要資金の調達を、輸出による外国為替の獲得で行うべきである。そして国際資本市場に関係なく、対外金融資産を蓄積すべきである。
 日本の金融の外国資本市場からの独立と輸出主導型成長を組みあわせたこれらの政策は、日本の経済運営の指導原理として永続した。
 それが再検討の余地があるとしてついに批判的議論の標的となったのは、日本が世界最大の対外純債権国として出現した1980年代後半のことである。」『円デフレ』東洋経済新報社P.112

 若槻大蔵大臣が、第一次世界大戦までの日本経済が、金融的に資金の調達を海外に依存していたことにより、戦後、日本経済が大不況に陥ったことを反省した結果でした。
 この時の若槻氏の決定は、今も、日本国債の保有者は、ほとんど日本人に限られている、という点に反映されています。金融上の資金調達は、日本経済は自前で行うべきである、と。
 海外に対しては、黒字のみを計上せよ、と。それが、海外市場の変動から日本経済を守るための最善の方法である、と。

 その意図はよし、そして1960年代までは大成功でした。
 1960年代までは、ということは、この中に春名氏の言う「アメリカが作った日本経済の輸出主導」も、年代的に含まれてきます。

 だから、日本経済の「輸出主導」構造は、問題の根が深いです。
 単にアメリカの冷戦戦略だけを取り上げても解決できません。
 明治以来の、この国の経済成長の仕組みそのものが問われる問題です。

 しかし、以上にように整理してみれば、輸出主導構造に関するアメリカの関与がどの程度のものだったのか、私たちはその範囲と限界を見極めることが出来るでしょう。
 アメリカは、すでに日本経済に存在した構造を利用したにすぎなかったのだ、と。

 チャルマーズ・ジョンソンの有名な通産省の研究本では、通産省の起源を1920年代に置いています。つまり、白洲次郎が決定した通産省なる組織は、戦前からあった官僚組織の看板を変えただけのもの、と。
 戦前も戦後も、日本経済は官僚が管理してきたのである、ということになります。

 ところが、これもまた冷戦の終了とともに微妙に変化します。
 北方領土問題では、沖縄返還前と後では、アメリカ側の交渉カードが大きく変わったように、経済問題では、冷戦前と後では、アメリカの姿勢が大きく変わります。

 冷戦期間中のアメリカの姿勢はどうだったか?
 とにかく、日本経済の構造が何であれ、日本経済を成長させよ、でした。
 資本主義型経済がソビエトの共産主義型経済よりもベターであることを、日本経済の成長を通して、「アカ」に見せつけよ、と。

 では、冷戦が終わると、どうなるか。
 今度は、経済大国になった日本から、その富をいただけ、と。
 冷戦勝利の「平和の配分」をアメリカは日本経済から収穫してもいいだろう、と。
 ここに、日本経済の構造転換の要求がアメリカから出てきました。  

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コメント
 
01. 2010年10月17日 17:08:51: G7vFW0fLI6
笑えるほど下品な奴がここにも投稿してますな

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