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2010年 10月 17日

時代をみる 三上　治

＜三上　治（みかみおさむ）：社会運動家・評論家＞

中国の人権活動家劉暁波に対するノーベル平和賞の授与をめぐって波紋が広がっている。中国の国家体制や政治体制の批判としてである。少し、前に民主党の枝野幹事長代理は「中国は悪しき隣人であり、政治体制や価値観を共有していない、法治主義の通らない国である…｣と述べて物議を醸した。日本はアメリカや韓国と共通する政治体制や価値観を共有しており、それが法治主義であると言っている。法治主義は「自由や民主主義」政治と同義であると言っていい。これは日米同盟を主張する政治家や知識人の政治思想的根拠をなしている。確かに、中国は法治国家ではない。自由で民主的な政体ではない。共産党の一党独裁体制であり、長い伝統を持つ官僚の独裁体制である。理念的な定義はともかく批判があるのは当然である。共産党の一党独裁と歴史的な官僚支配構造が重なっているから脱却は容易でないが批判は当たり前である。

それならば日本は法治国家と言えるのか。法治主義が通用している国家といえるのか。中国と対比において日本を法治国家と言うのは通りやすいがそれに惑わされてはならない。僕は日本も法治国家ではないと考えている。枝野や民主党の首脳とはその認識が違う。この間の一連の検察の動向を見れば事は明瞭である。「政治資金規正法」疑惑による政治的な小沢排除はその頂点に位置していた。これは法が政治権力の道具に使われているという意味で象徴的な事態であった。「政治とカネ」という観念と政治資金問題を結び付けた権力の特定の政治家排除である。民主党政府の面々も政敵排除にこれを利用した。小沢という政敵の排除に旧勢力のやってきたことを利用したのである。彼らが法治主義に基づいた権力行使（運用）をやってはいないことは明白だ。こうした民主党の首脳の態度は「推定有罪」が当たり前の状態を容認し、拘置所や刑務所などの実態に目など向かない。法治国家を自認する日本国家の実際の姿を見ない。権力の運用や行使において日本が法治主義といかにかけ離れた状態にあるかに目を向けない。小沢問題で検察や旧権力と対決するのでなくそれを自己の政権基盤強化に使うことは彼らに法治主義を語る資格がないことを物語っている。法治主義の現状を見ない連中が法治主義を称賛しているのだ。僕は日本が法治国家であり、法治主義が流通しているなんて絶対に言わない。法治主義は権力との闘いの中で辛うじて存在しているだけである。その意味で小沢一郎が検察審査会の強制起訴決議を相手に起こした無効訴訟は注目してよい。これは法治主義を現実の闘いの場で存在させることだからである。

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コメント
01. 2010年10月18日 18:36:57: Bfy14IO3uQ 憲法9条の形骸化からして日本が法治国家だと思っていないし、真面目に考えると腹が立ち、、精神衛生上良くないので、日本なんてこんなもんだと納得して過ごすしかない。今回の第五検察審査会の議決でも非法治国家の証、救われないニッポンちゃちゃちゃ。
02. 2010年10月18日 18:43:37: hfXjpZ0k4w １０人に１人がこのように心でおもう、百人に１人がおもう、千人に１人がおもう。さて、どの程度の比率になったら、後戻りできないのだろうか。 現在、進行中。
03. 2010年10月18日 19:07:41: bg0qnYTEr2 政治家・小沢氏に対する、政治家としての棄損を目的としての偏向的なメデァの言論は、食傷気味であり、異常さを感じさせられる。 これ程、「政治と金」の呪文に依り、国民の潜在意識を操作した事は、非常な違和感を感じさせられる。 日本は、間違い無く、法治国家である筈。 国民の誰からも理解出来る、公正で透明な司法活動を、心から期待する。 今回の東京第5検察審査会の議決は、誠に理解し難い経緯であり、無効とすべきであると考える。 検察審査会は、有権者の意見を代表するメンバーに依る審議が前提とされている。それには、公正さを担保する為、無差別抽選により、審査員を抽出する事に成って居り、有権者の代表に相応しいメンバー構成である事が期待されている。 所が、当該第5審査会の場合、審査員の平均年齢が３４歳であり、有権者の平均年齢から著しく若年層に偏在している。 今までの、世論調査の結果、小沢さんに対して、若年層は批判層が多く、熟年層には支持率が高いことが明確化されている。 従い、第5審査会の、極めて若年層の審査員の場合、今回の議決に為る事は当然の帰結。因みに、不起訴の結論を出した審査会の平均年齢は４３歳。 恣意的な人選では無かったとしても、今回の、人選は、有権者の意見を代表する可能性が低い事から、健全な審議が出来たとは、到底思う事が出来ない。 従い、今回の議決は、有権者を代表した審議とは認められず、無効。 遣り直しを要望したい。此れが、法律の公平・公正さが担保される法治国家の最低の条件と思う。
04. blackblackblack 2010年10月18日 20:02:38: Bi9.Tjc6j4UCE : voV6UJOCNk 最近のマスメディア情報の操作があきらかになり、週刊誌やインターネット情報で、真実が伝えられるようになってきた。我々は見せかけの自由で公平な国と思っていたことが間違いであったことに気づかされます。 特に司法制度の前近代性には驚かされます。法治国家の体をなしていません。
05. 2010年10月18日 21:30:28: BIgfJMRMNE クズメディアは今は幕末ブームだから、今の時代が新撰組が活躍していた時代と思っているんでしょ？
06. 2010年10月18日 22:21:07: kiYgKEPYGM 地裁は国が言ったとおり訴えを却下した。裁判所が国に言うとおりやっている。こんなことがゆるされるのか。バッカタレニッポン。江戸時代と変わらないニッポン。こんな国から逃げ出したい。
07. 2010年10月19日 00:11:10: lFtrGPhedw 大林検事総長「小沢氏を有罪とする証拠はない」 もうこれが全てでしょ？ 即ち疑わしいから罰せろって放置国家じゃん
08. 2010年10月19日 15:42:53: FN1zC6nnJI 07様 罰せられないからリンチにかけろです。
09. 2010年10月19日 18:41:26: WoFRT3oKCc 日本は法治国家ではありませんでした。 既得権を守るために何でもする売国奴たちとアメリカの属国でした。 キュウバ革命には武器と戦いが必要でした。 国民は支配され、最初は臆病でした。が、革命軍がゲリラ戦で小さな勝利を重ねるにつれ心を開き協力し始めました。 フィデル・カストロとチェ・ゲバラは極悪人の政府をどのような手段を使っても倒さなければ「変えられない」事を知っていました。極悪人には「ルール」は通用しないのです。 チェ・ゲバラの国連演説でのアメリカ批判　「祖国か死か！」 フィデル・カストロの現在の国家運営は革命が正しかった事を証明しています。 貧しくてもハバナには音楽があふれ人々の心の豊かさは世界一でしょう。 学習の充実と無料医療制度は国民の誇りなのです。 偽イデオロギーなどどうでもいいのです。国への思いと真理の追究です。
10. 2010年10月20日 01:43:26: kiYgKEPYGM 日本は法をあっちこっちがら輸入してきた、ドイツ、フランス。イギリス、アメリカだが表面だけとったから、整合性がない。いわば欠陥法律でやっている。これじゃだめだ。日本は異質の国となっている。日本にはもともとまともな法律はなかったのだ。日本独自のは鎌倉時代の武家諸法度がはじめだろう。それは500年前。エジプト、ローマのたとえば12ヒョウホウは紀元前5せいきだ。日本のおくれは目をおおうばかりだ。

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