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「うつ病の発症以後のことは関係ない!」とうそぶく被告側〜木村百合子裁判報告(レイバーネット)
http://www.asyura2.com/10/social8/msg/147.html
投稿者 gataro 日時 2010 年 10 月 31 日 10:36:08: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://video.labornetjp.org/Members/YUMOTO/videos/1256de516c5224.wmv/view から転載。

「うつ病の発症以後のことは、関係ない!」とうそぶく「基金」(被告)

10月29日、木村百合子さんの公務災害認定を求めた裁判の第12回公判が開かれ、傍聴席は満席となった(静岡地裁、民事第2部、山ア努裁判長)。

2004年4月に静岡県磐田市立の小学校に新規採用された木村百合子さんは、その年の9月自ら命を絶った(享年24歳)。その背景には百合子さんが担任した学級のさまざまな困難な状況と、百合子さんを支えなければいけないはずの学校内部の支援体制の不十分さがあった。

当時の管理職からは、「おまえの授業が悪いから荒れる」「アルバイトじゃないんだぞ」「問題ばかりおこしやがって」などと責め立てられた。百合子さんは、「本当に必死な毎日」「必死にならなければ毎日を過ごせない状態」(百合子さんの日記より)と奮闘したが、クラス状況は改善されず、自死という最悪の選択に追い込まれてしまったのだ。

 今回の公判は、「弁論準備手続き」という争点の整理を行なう場であった。この場で、被告の「地方公務災害補償基金静岡県支部(以下「基金」)」の代理人からは、見過ごすことの出来ないいくつかの重要な発言がなされた。

 ひとつは、「木村さんがうつ病を発症した時期以降の勤務の加重性については、参考にならない」ということだ。これはつきつめれば、木村さんが些細なことでうつ病を発症するような「弱い」人間であり、発症以降の事態は本人の弱さ故のことであるということである。これでは、精神疾患で休職をしている教員が全国で5000人を超え増え続けているという事態に対しても、「原因は本人の弱さである」と片付けられてしまう。全く現在の教育現場の実情に合わない論理である。

 もうひとつは、「木村さんを支援する職場体制は、原告が主張する『理想的なサポート』ではなかったかもしれないが、現状では充分であった」ということだ。これは、理想的な支援など職場ではできえないと開き直ったにすぎない。

 またさらに「基金」側は、原告の主張する公務災害の認定基準は「脆弱な人を対象とする」のみで、現実的でないとまで言い放った。

 今回の争点整理で、「基金」側の本音があらわになったとは言える。しかしこの本音が今後も現場で実行に移されるならば、第2、第3の木村百合子さんが生まれてしまうことになるのだ。

 公判後の集会で、ある参加者はこう語った。「木村百合子さんの日記を読むと、今の学校の職員室や子どもたちの貧しさ、さみしさが伝わってくる。この貧しさ、さみしさをなんとかしなくちゃいけないと思う」

 また百合子さんの母親の木村和子さんは、こう語った。「娘の死は、娘だけの問題ではないと思います。多くの方が現場で苦しんでおられる、そのことが本当にわかりました」

 裁判は、いよいよ証拠調べ、証人尋問という山場の段階に入っていく。被告「基金」側の開き直りを許さない、全国からの支援が求められている。

・次回公判は、12月24日(金)静岡地裁 午後1時30分〜

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<参照>

報告:木村百合子さん過労死認定裁判第12回公判
↓公判後の報告集会

↓塩沢弁護士

↓母親の木村和子さん

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【関連記事】

学校はいま/第4部/先生が大変だ!/4/職場内に支えがほしい(しんぶん赤旗)
2010.08.15 日刊紙 1頁 総合 (全1,155字) 

 学校内で適切なサポートを得られず自死した、静岡県磐田市の新任教師木村百合子さん。しかし公務災害と認定されず、不服申し立ても認められませんでした。

 「娘のことをわかってくれる人なんていないと、絶望していた」と母。それでも両親は「なぜ起きたのか。どうしたら防げるのか。知りたい」との一心で2008年、公務外認定取り消しを求める訴訟を静岡地裁に起こし、支援の輪が広がっています。

 支援する会代表の蓮井康人さん(52)は、磐田キリスト教会の牧師。木村さんと両親は同教会員で、日ごろから相談にのっていました。蓮井さんが知る木村さん像は…「タイで3カ月間スラムの子どもの世話をしたり、非常勤講師をしながらブラジル人学校の子どもに日本語を教えたり、将来のためにポルトガル語を学んだり。とても教育熱心な人でした」

 数日前のSOS

 一番の心残りは、自死する数日前に相談を受けた時、極限まで追い詰められた状態だと感じ取れなかったことでした。

 04年9月23日夜、蓮井さんが教会をのぞくと木村さんが机に突っ伏して眠っていました。不思議に思い声をかけると、「学校を辞めることはどう思います? ちょっとつらいんです」。「休職もできるし辞めることもできるから、学校の事務で教えてもらいなさい」と助言し、自宅へ送りました。「あの時ちゃんとSOSを受け止めていれば…」 アジアの子どもたちを救うボランティア活動を一緒にしていた、中学校教師の岩井一夫さん(53)=仮名=にも苦い記憶があります。

 8月、「私、どこかで日本語教師ができませんか?」と木村さんから会にメールがきました。「でも、小学校教師になれたのにもったいないという思いがあって、『しばらく考えましょう』と会から返信したんです。もっとじっくり思いを聞いてあげればよかった」

 悩む新任の教師

 岩井さんの妻が勤務する学校にも、同じように悩む新採教師がいました。先輩教師が「おめえ、使えねえなあ」などという言葉を平気で吐き、パワハラを繰り返すのです。それでも同僚たちが夕食会で話を聞いたり、進言して職員室の席を替えさせたりと、日常的に支えられて元気を取り戻しているといいます。

 長時間勤務が常態化し、ギスギス感が漂う学校現場。「だからこそ、職場として若い人を大事にしようと確認し合うことが欠かせないんです。私のような学校外の支えだけではもたない。職場にこそ支えがなければ」。岩井さんは訴えます。

 公務災害認定を求める裁判は9月9日、第11回口頭弁論を迎えます。

 心の病に苦しむ教職員が急増しています。文部科学省調査(2008年度)によると病気退職する新任教師は全国で90人超、そのほとんどが精神疾患です。昨年173人の教師が自ら命を絶ち、うち57人はうつ病が原因とされています。

 

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