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沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題で、政府は、ヘリコプター部隊の一部を将来、鹿児島県の徳之島を軸に九州南部の離島に移すことで、段階的に基地機能を沖縄県外に分散させたいとしています。しかし、アメリカ側は基地機能の分散には難色を示しており、日米協議は難航が予想されます。
普天間基地の沖縄県外移設に意欲を示す鳩山総理大臣は、最終的には基地機能の半分以上を県外に移すことを目指しており、３１日までに政府原案を取りまめたいとしています。この原案をめぐっては、暫定的な措置として、沖縄県名護市のキャンプシュワブの陸上部分に５００メートル程度の短い滑走路を造る一方で、長期的な計画として、沖縄県うるま市のアメリカ軍基地・ホワイトビーチの沖合を埋め立て本格的な滑走路を造る、それと同時に、鹿児島県の徳之島を中心に九州南部の離島や九州にある自衛隊の施設に訓練など基地機能を分散させる案が検討されています。
さらに、政府は、アメリカが導入を検討している新型ヘリコプター「オスプレイ」の配備を念頭に、普天間基地の主要部隊であるヘリコプター部隊の一部を、将来は徳之島を軸に九州南部の離島に移すことで、沖縄県外への機能移転をいっそう進めたいとしており、詰めの調整を急いでいます。こうしたなかで、在日アメリカ軍などを統括する太平洋軍のウィラード司令官は２５日に記者会見し、「海兵隊は、歩兵部隊を演習場や訓練場に輸送するため、ヘリコプター部隊の支援を必要としている」と述べるなど基地機能の分散に難色を示しました。
政府は、５月までの決着に向け、速やかに日米の外務・防衛の実務者らによる具体的な協議に入りたい考えで、岡田外務大臣は、日本時間の２９日夜、アメリカのゲーツ国防長官と会談し、日本政府の検討状況を説明することにしています。しかし、アメリカ側は名護市のキャンプシュワブ沿岸に移設する現行案が最善だという立場を崩していないうえ、基地機能の分散には難色を示しており、日米協議は難航が予想されます。
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