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ハイチは我々にとってなにか?/米軍が救援隊を妨害! (藤永茂ブログ)
http://www.asyura2.com/10/warb3/msg/711.html
投稿者 ohta 日時 2010 年 3 月 30 日 22:31:49: 8XHaI2INC3MIE
 

藤永 茂 氏 ブログより転載
http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/2010/03/post_aa35.html

(本文省略)

コメント 2010/03/21 13:59
--
はじめまして。ブラジル在住の須衛野と申します。こちらでハイチ大地震がどのように報道されたのか、また、どのように見えたかを列挙してみます。

・ブラジルのカトリック教会系NGO主催者である小児科医Zilda Arnsさんがハイチで活動中に被災し、犠牲>者となったことで、発生直後からメディア各社が競って情報収集に奔走し、現地の様子が逐次報道された。
・ハイチ駐留国連軍の中核をなしているサンパウロ師団の連隊から犠牲者が多数出たために、発生翌日には国防相が現地入りしようとした。しかし、いち早く展開した『米軍』によって空港使用が規制されて現地入りが大幅に遅れた(ベネズエラと中国は規制前にハイチ入りしている)。
・米軍下請けの占領代行者でしかないブラジル軍を主体とする駐留軍兵士たちは、被災者救出に使用する重機どころかツルハシもスコップも扱えず(人殺しの訓練を受けてはいても人命救助訓練はたいして受けていなかった模様)、ブラジルで消防隊による救援部隊が急遽編成されて現地へ派遣された。しかし、米軍の管制によって着陸を拒否される。伯国外相から米国務長官へ再三にわたる要請(抗議)の末、発生から3日目に現地入り。
・現地で最も早く展開したのはキューバ留学組の医師・看護師たちによって編成された医療団とベネズエラからの救援物資配布部隊、中国の救助隊であった模様。しかし、米軍による空港及び港湾使用規制によってブラジルやベネズエラ、キューバからの後続救助隊の入国はままならず、ドミニカ経由による入国も国連軍(聞き間違いでなければパキスタン部隊)により拒否される。
・発生3日目あたりからCNNやBBC、カナダの放送局の報道素材がブラジルの民放各社で放映され始め、2週間後まで自前の素材を流していたのは大手5社のうち2社であった。ちなみに民放各局の主要なスポンサーは米国等外国資本(GM、フォード、ユニリバー製品、etc.)が大半を占めている。
・CNNの提供映像を用いて報道された暴動や略奪発生に関しては、現地駐留部隊の司令官により、暴動は発生しておらず平穏で住民は協力している、と、再三にわたる否定があったにも拘らず、何度も報道される。ブラジル派遣部隊司令官が電話取材で「何年もかけて築き上げ、醸成してきたハイチの人々との良好な関係と国連軍への信頼が米軍によって破壊されつつある」と言うコメントを出すが、(国営の連邦貯蓄銀行とブラジル石油公社がメインスポンサーである)民放1社が夕方のニュースで一度放送したのみ。他局は該当部分をカットして放送した。
・米海兵隊のヘリコプターが大統領宮殿の庭へ強行着陸した。ブラジルの民放2社は被災市民たちの憤慨した様子や「どうやら国旗を星条旗に変えたほうが良さそうだ」と肩を竦めて皮肉混じりのコメントをする市民の様子を伝えた。他社は無視。
・米メディアによって撮影されたヘリからの救援物資ばらまきと人々が奪い合うシーンを何度も流す放送局がある一方で、秩序を保って配給の列に並び、捜索や復興で助け合う被災者の様子を特集番組(国営のブラジル銀行がメインスポンサー)で放送した民放が1社(ブラジル派遣軍の宣伝目的或いは米国メディアへの対抗か)。
・米国、カナダ、フランスにブラジルを加えた四ヶ国でハイチの復興を(寡占)推進していこうという呼び掛けに対し、ブラジルの大統領府と外務省はベネズエラ、キューバ等近隣諸国を入れた援助国拡大会議を要求。後に、カナダとフランスが提案したとして報道された。
・3月19日、ボリビア経由でブラジルに入国したハイチ人14名が連邦警察へ出頭して難民申請を行い、受理された。法務相による認定待ち。政治亡命か経済難民であるのか現在のところ不明。

ハイチ大地震による犠牲者増大の主要因は、藤永先生が指摘されたように、キューバやベネズエラ、ブラジル等近隣諸国による救助隊派遣や救援物資搬入をほぼ完璧に足止めしてしまった米軍による武力の誇示を目的とする速やかな展開と占領です。米軍は救助活動のために現地に入ったわけではありません。それでも北米のジャーナリストは現地の人の声として「ブラジル軍を中核とする国連軍は救助活動もせず、銃で小突くばかりで暴力的だった。米軍が進駐してきて安心した」などと報道していました。2004年から1200人規模の部隊をハイチに常駐させているブラジルは、合州国(このほうが良いですね)の使いっ走りだと思っていたのですが、現在の中道左派政権は救助活動でベネズエラ、キューバ両国と連携していたらしく、救援物資を積んだ機をカラカスで待機させ、ブラジル空軍の空挺隊輸送機5機を含めた7機が数度にわたって米軍管制空域を一斉に『侵犯』するなど、異様な緊張下で伯国外相と米国務長官との直接交渉が行われた模様です。

合州国は、ハイチ大地震というあまりにも不幸な災害を利用し、自国民を満足させながら洗脳を深化させることと同時に、ブラジル、ベネズエラ、キューバに対して強大な力を見せつけました。とくに、部隊を派遣しているブラジルの現政権に対する揺さ振りと攻勢のための「材料」としてハイチの不幸を使ったのではないかとさえ勘ぐってしまいます。二期目の任期を来年一月一日(実質今年度末)で終えるブラジルのルーラ大統領は一昨年来80%以上という高支持率を維持しています。しかし、オバマ就任あたりから展開され始め、拡大されてきたメディア各社による巧妙な世論誘導で、今年はチリと同様の政権交代が起こる可能性が大きくなっていることも無視できません。

(中略)

フィデル・カストロやエボ・モラレス、ウーゴ・チャベスの三人に対して、なぜ、アメリカ合州国はあんなにまでヒステリックに攻撃するのだろう、どれも小国なのに、と、以前から不思議に思っていましたが、藤永先生のブログを読み進むにつれてものごとの核心が見えてきたように思えます。『神に祝福されたアメリカ合州国の為には限りなく強欲であれ。(富を収奪して豊かになるという)目的達成の為にはいくら恥知らずであっても構わない。私利私欲の追求は美徳である。我利我利亡者など存在しない。存在するのは我利我利聖者だ』という教義を基本とするカルト・アメリカ教にとって、三人のように私利私欲がなく、国民の為に平気な顔して身を捨てている指導者ほど疎ましい存在はないということです。アメリカ政府は拉致したアリスティド大統領に対しても、どうせバナナ共和国の土人だ、買収できない筈はない、と、荒野でイエスに幻の王国を見せた悪魔さながらの様々な約束をしてみせたかもしれません。効き目がなければ抹殺するか閉じ込める。今の隔離・幽閉状態がそうではないでしょうか。チャベス氏が国連でブッシュ演説の後に登壇したとき「硫黄の匂いがする」と十字を切ったのは、氏に対しても合州国による悪魔的オファーがあったことを仄めかしていたのかもしれません。合州国の支配者たちは「(モノ、金、地位、名誉、権力、その他諸々で)買収されない人間がいるなんて信じられない。買収されない人間なんて人間ではない。彼らはきっと悪魔の化身に違いない」とまで真剣に思っているのではないでしょうか。とくにフィデルのような無欲のご隠居さんは向かうところ敵なしですから、彼らの目にはこの上なく恐ろしい存在として映るのでしょう。

ところで、この、アメリカ合州国という巨大なカルト教団じみた国家は、常に刺激と娯楽を求める我々の心の間隙を、カメラ映えする瓦礫、他国の救助隊や国連軍を画面の外に追い遣ってまで撮影された米兵たちによる勇敢な活躍を描くドラマ、甘美なヒロイズムとより深い感動を与えるストーリー、まやかしの正義と臆面もない偽善、等々でもってじつに巧みに埋める術を官民総力をあげて開発しているようです。外国人である我々の意識構造でさえも合州国の存続にとって最も都合の良い形に整形し、肥大化させようと、ありとあらゆる機会を捉えてアプローチしてきます。昔、ワシントン特別区から川を渡ったアーリントンで、兵士たちによって摺鉢山にまさに掲げられんとする星条旗のモニュメントを見たとき、殺された側の日本人であるにも拘らず、不覚にも感動してしまいました。そんな自分に戸惑い、呆れ、観光客ならぬ観客であった自分に気づき、この国は国民に対して合州国民であると言う満足感や感動を与え続けるため、常に戦争していなければならないのではないか、国全体が中毒にかかっている、まるでギアツが描いた劇場国家の超拡大版ではないか、全世界の市民をも巻き込んだ視聴者参加型番組を放映し続けている、と、そのときは合州国がまき散らすとんでもない害毒にまでは考えが及ばず、ただ、妙に感心してしまったことを思い出します。

(以下省略)  

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コメント
 
01. 2010年3月30日 22:40:43
なんという恐ろしい国なんだアメリカは…

02. 2010年3月31日 12:29:39
ヤンキー!糞ゴミ。
ブラジルの自国宣伝が混ざるにせよ、BRIC筆頭でありながらルーラさん、どれだけ冷たい目に遭ってんの!可哀想。
チャベスの『この国には悪魔が居る(聴衆「???」)昨日此処へ悪魔が来た(聴衆「ああ!ブッシュね!」と一斉に頷く)まだ硫黄の匂いが漂って居る「聴衆「うん、うん」)』で祈りの仕種と悪魔祓いの様子に漸く聴衆が「其処まで念入りに芝居するか!」と失笑した。
何故か、本当にTVで見ていた視聴者まで「昨日此処へ」で「昨日基調演説したブッシュさんね!」と解って仕舞うんだよね。
不思議だけれども、ある種の共通認識が形成されてるのだろう!無意識的に。
それもまた事実関係から、已むを得ない仕儀だと思うが。

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