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中国は最近になって、南北朝鮮の統一が自国の国益に根本的に反するという戦略上の判断を下したようだ。(ニューズウィーク
http://www.asyura2.com/10/warb6/msg/690.html
投稿者 hou 日時 2010 年 11 月 29 日 23:07:55: HWYlsG4gs5FRk
 

(回答先: 中華民国: 北朝鮮の北東アジア地域の安全と安定を破壊するこの行為に対し、厳重なる糾弾 (台湾週報 投稿者 hou 日時 2010 年 11 月 29 日 23:02:00)

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101129-00000305-newsweek-int


北朝鮮を見捨てない中国の真の思惑
ニューズウィーク日本版 11月29日(月)20時41分配信
南北統一を阻止したい中国は、北朝鮮を「衛星国家」にして体制を存続させる道を選択した

エーダン・フォスター・カーター(リーズ大学名誉上級研究員)

 そんなことあるか! のっけから乱暴な言葉で恐縮だが、これくらい強い表現を使わずにはいられない。北朝鮮情勢に関して評論家や政府関係者たちが相も変らぬ主張を垂れ流しているが、まったく同意できない。

 11月23日に北朝鮮軍が韓国の延坪島を砲撃したことを受けて、米国務省のP・J・クラウリー報道官はこう述べた。「第1に、北朝鮮の挑発行為により生み出された緊張を和らげ、第2に、北朝鮮に核放棄を促し続けるために、中国が影響力を行使することを願う」

 願うのは自由だが、中国がアメリカの期待に応じることはありえない。中国外務省は先頃、「(国際社会と)一致して行動する用意がある」と述べた。しかし中国政府の言葉を額面どおりに受け止めると、たいてい当てが外れる。

■「唇と歯」が友情を再確認?

 最近、中国と北朝鮮の親密ぶりが目立っている。両国の間には、朝鮮戦争を共に戦った経験を通じて築かれた強固な「血の友情」があり、「唇と歯」のように親密な間柄だと言われてきた。ここにきて、そうした古いレトリックがまたしきりに聞こえ始めた。

 8月には、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が中国北東部を訪問。そこへ中国の胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席が北京から出向いて、会談を行った。金の後継者としてお披露目を間近に控えた3男の金正恩(キム・ジョンウン)も同行していた。このとき、中国は金正恩が北朝鮮の次期指導者になることを了承した。

 それから1カ月あまり経った10月10日、平壌で朝鮮労働党創建65周年を祝う軍事パレードが行われた。メディアは金正日や北朝鮮高官たちと共に演壇に立つ金正恩に注目したが、このとき金正日の隣に「金日成バッジ」を着けていない男性がいた。中国共産党の周永康(チョウ・ヨンカン)政治局常務委員だ。

 この翌週、北朝鮮の11の地方行政区画の党責任者が揃って中国を訪問。北京では、周がこの使節団を歓迎した。

 北朝鮮側が最も印象的な行動を取ったのは、10月26日。金正日と正恩は党と軍の幹部を引き連れて、平壌の東に位置する檜倉郡という土地を訪れた。ここは、朝鮮戦争に参戦した中国人民志願軍が司令部を置いていた場所。彼らはその戦死者の墓を参拝したのだ。毛沢東の長男・毛岸英もここに埋葬されている。

 よその国に感謝の気持ちを示すことなどほとんどない北朝鮮としては、極めて異例の行動と言っていい。金親子にとって、頼れる国はもはや中国だけなのだ。

■ドイツ型を目指さない中国の選択

 日本、ロシア、韓国など他の国々が手を引いていくなか、中国だけは北朝鮮を保護するつもりらしい。「中国は北朝鮮が崩壊して国境地帯が不安定化し、大量の難民が流入することを恐れている」という趣旨の解説をよく聞くが、中国の行動の動機はそれだけではない。中国は長期的な戦略を意識して行動する国だ。

 20年近く前に中国と韓国が国交を開いて以来、中韓の貿易やその他の結びつきは極めて深くなった。中国は韓国の最大の貿易相手国であり、最大の対外直接投資先でもある。

 普通に考えれば、中国にとって賢明な道は北朝鮮を放置して自壊させ、東西ドイツ統一のときのように韓国に北朝鮮を吸収させること。その上で、新しい「統一朝鮮」がアメリカの庇護の外に出るよう誘い出し、中立化させればいい。

 しかし、中国はこの道を選ばなかった。ブッシュ政権時に国家安全保障会議(NSC)のアジア担当部長を務めたビクター・チャが指摘しているように、中国は最近になって、南北朝鮮の統一が自国の国益に根本的に反するという戦略上の判断を下したようだ。

■チャイナ・プランですべてが進む

 中国は独自の優先順位に従って動き始めている。おそらく中国政府は、北朝鮮が挑発的な行動を取ることをある程度認めるだろう。中国に見捨てられていないと、金親子を安心させるためだ。

 ただし、いくつか注文もつけるだろう。第1に、北朝鮮に金をつぎ込む前提として、国内システムの立て直し――実質的には市場経済原理の導入を求める。

 第2に、「ならず者国家」的な行動を(直ちにではないにせよ)やめるよう求める。具体的には、核実験の中止と将来的な核放棄だ(それと引き換えに中国が北朝鮮の安全を保障するかもしれない)。

 北朝鮮もほんの少し頭を働かせれば、自分たちにパトロンが必要だと分かるはずだ。中国の「衛星国家」となるのは屈辱かもしれないが、国や体制が存在しなくなるよりはましだろう。

 世界が描いている理想とは違うが、そもそも他の国々にできることはほとんどない。北朝鮮を21世紀の世界に適応できる国に変革させるという骨の折れる仕事は、中国に任せておけばいい。中国がその仕事に忙殺されれば、中国の台頭を警戒している国にとっても好都合かもしれない。

 国連安保理決議や制裁発動を繰り返して、6カ国協議を行い、アメリカが空母を派遣しても、北朝鮮の態度は変わらなかった。その点、中国にはプランがある。あくまでも中国本位のプランではあるが、他国に反対されても方針は変えないだろう。世界が中国のやり方を受け入れる以外にないのだ。

Reprinted with permission from Foreign Policy, 29/11/2010. (c) 2010 by The Washington Post Company.
 

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