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多国籍軍によるリビア攻撃が始まった、つまりイラク戦争2.0開始  (極東ブログ)
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投稿者 新世紀人 日時 2011 年 3 月 21 日 09:03:02: uj2zhYZWUUp16
 

http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2011/03/20-e218.html

2011.03.20

多国籍軍によるリビア攻撃が始まった、つまりイラク戦争2.0開始

 米英仏を中心とする多国籍軍は日本時間で20日の未明にリビアへの攻撃を開始した(参照)。戦争がまた始まった。作戦名は「オデッセイの夜明け(Odyssey Dawn)」。読売新聞は「新たな旅立ち」と訳していた。ポケモンだろそれ。
 日本の民主党政権もこの軍事行動を支持した(参照)。日本もまた戦争に荷担することになったわけである。すでに政権から離脱してしまった社民党だが、仮に依然政権に加わっていたらどうなっていただろうか、とわずかばかり空しく思った。イラク戦争の時には随分と反対していた人がいたが、そうした声はあまり聞かれないようには思った。
 リビアの情勢が「イラク戦争2.0」、つまりイラク戦争を多少修飾した程度の事態になることはすでにエントリに記した(参照)し、その通りの展開となったので特段に驚くべきことはない。中国とロシアは、リビアへの武力行使を容認した国連安保理決議の採決で棄権し、多国籍軍によるリビア攻撃に遺憾の意を表明した(参照)。
 こうなるでしょと予期していたものの、なぜまたイラク戦争2.0を開始しなければならないのかということは、イラク戦争の時と同様、私には今ひとつよくわからない。
 もちろんイラク戦争とは大きく違っている点もある。イラク戦争では、イラクと一緒に国連不正をやっていたフランス政府が米国の軍事行動から離反していたが、今回はフランスのほうが戦争ノリノリだった。この点、なぜなのかとツイッターで問われたが、よくわからない。もちろん、表向きは人道危機への対応であり、朝日新聞社説「リビア介入―市民の保護を最優先に」(参照)のようにイラク戦争を忘れてけろっとダブスタなことで済ませてもいいのかもしれないが、そうでもなければ、石油の問題、地中海・北アフリカ世界のパワーバランス、さらなる難民問題などの要因も思い浮かぶ。が、これといった決め手になるとも思えない。右派ルペン氏の娘マリー・ルペン氏に押されて強硬気取りのサルコジ大統領ということもないわけではないが、それが理由とも思えない。
 欧米各国の政治指導者は、リビアのカダフィー指導者との間に、ちょっと痛い青春の悔恨みたいなものがいろいろあるので、大人になったら大人らしくばっくれて見せているのかもしれないし、いろいろ隠蔽したいこともあるのかもしれないが、そんな陰謀論で説明できる話でもない。
 実をいうと、私は米国オバマ大統領なら、こんなべたなイラク戦争2.0に突っ込んで、ブッシュ前大統領と同じじゃねーかよといった行動を取らないではないかとも多少期待していた。が、オバマ大統領もイヤイヤながらも追い詰められたということなのだろうか。開戦でもごたくを述べていた。毎日新聞「リビア:空爆 米大統領、「我々が求めた結果ではない」(参照)より。

オバマ米大統領は訪問先のブラジル・ブラジリアで19日、声明を読み上げ、リビア国民を保護するため「米軍の限定的な軍事行動の開始を承認した。行動は始まった」と宣言した。また国民への攻撃をやめないカダフィ政権に対して、「行動には結果が伴う。それが連合国の大義だ」と述べ、国際社会の強い意志を主張した。
 大統領は軍事行動について、「米国や我々のパートナーが求めた結果ではない」とし、国連決議に盛り込まれた即時停戦に応じないカダフィ政権が招いたものだと指摘した。さらに「圧政者が自国民への情けは無用と言っているのに、手をこまねいているわけにはいかない」と語った。


 オバマ大統領が引いている理由というなら、若干わからないでもない。15日付けワシントンポスト「The United States watches as Moammar Gaddafi gains」(参照)に、なるほどねと思える話があった。


Possible interventions include not only a no-fly zone but also providing weapons to the rebels, offering inducements to Gaddafi loyalists to defect, jamming Libyan military radio transmissions or bombing Mr. Gaddafi’s tanks and artillery when they move east. Each option carries risks for the United States, and Mr. Obama’s caution is understandable.

可能な軍事介入は飛行禁止区域の設定に留まらず、反乱軍への武器供与や、カダフィー信奉者の離反促進の餌を与えることや、カダフィー派の軍が東に進行する際には、無線妨害をしたり、カダフィー派の戦車や大砲への爆撃することが含まれる。どの選択であっても、米国には危険が伴うし、オバマ氏の警告も理解できる。

 それはそうだ。なのになぜ米国はこの戦争に突っ込まなければならないのか。


On the other hand, Mr. Gaddafi’s military is weak, and many Libyans clearly are desperate for change. And a Gaddafi victory also carries risks for U.S. interests, as Mr. Obama himself has said. A sacking of Benghazi will be accompanied and followed by a horrific bloodbath.

他方、カダフィー氏の軍は弱く、多くのリビア人は明確な変化を希求している。しかも、カダフィー派が勝利すると、オバマ氏自身が言うように米国の国益は危機に直面する。ベンガジの奪取とその後には恐るべき大量殺戮が伴うだろう。

 そのあたりは朝日新聞社説みたいなダブスタなお話である。さらにこう続く。


A revitalized dictator is likely to be distinctly unfriendly to Western interests. And other despots will conclude that Mr. Gaddafi’s brand of merciless revenge brings better results than the Tunisian and Egyptian models of accommodating people’s yearning for freedom — and that American threats to the contrary can be discounted.

力を盛り返した独裁者は、明確に西側諸国の国益と非友好的になるだろう。さらに、人々が自由を求めること受容するチュニジアやエジプトのようなことになるよりは、無慈悲な報復というカダフィー氏の烙印がましな結果だと、その他の独裁者も結論づけるだろう。つまり、米国が独裁に反対するのだという脅しが軽視されることになる。

 率直なところ、その主張はイラク戦争のときのネオコンとどこか違いがあるのかわからない。しかし結局のところ、そうした、またこれかよという判断に押されてオバマ大統領がイラク戦争2.0を始めたということは、ブッシュ前大統領の開戦をも数学的帰納法みたいに証明しているようにも見える。
 私は、よくイラク戦争を支持した・ブッシュ前大統領を支持したとか誤解されたが、しかたがないなと思ったくらいで、支持してはいない。今回の新しい戦争でも同じで、なぜこの戦争をするのか、イラク戦争と同じではないか、しかたがないなというくらいにしか思わないし、支持もしない。
 ではどうするべきなのかと言えば、平和を求める可能なかぎりの努力をすべきだろう。日本国憲法にそう書いてあるし、そういう市民契約で成立した国家の国民なのだから。


2011.03.20 時事 | 固定リンク


(新世紀人コメント)

猿小爺(サルコジ)が盛んにリードし、オバマの米国や英国を引っ張って行っている有様は、イラクやアフガニスタンでの米英の暗礁に乗り上げた立場から彼らにはリード出来ないからだろう。米英が新たに率先してまた戦争を始めたら、米英国民の国内での反撥が予想されるからだ。
それに、イスラエルの立場からすれば歓迎だろう。エジプトがどうなるか判らない。
エジプトとレバノンに挟まれたイスラエルは不安なのだ。イスラエルはカダフィーを裏で支援していたようだが、これは意図的に強く育てていた可能性がある。
つまり、猿小爺のリードは米英もイスラエルをも満足させるもののように見えるのではあるが、曲者であると考える。
ドイツは棄権した。
これは当然ながらEUを戦争に巻き込む事であるからEU経済を不安定に追い込む事になる。慎重なドイツが歓迎できる事ではない。
奇妙に見えるようで興味深いのは、ロシアとチャイナの対応である。
「勝手にやれや」とでも言いたげな高みの見物の様子に見える。
しかも、阻止する事なく「仏・米・英にはやらせよう」との姿勢にも見える。
詰まり、これは米英EUが泥沼に入り込んでゆく事を歓迎しているようにも見えるのだ。
この泥沼にはイスラエルも入る事になる。

こうなるとお猿小爺さん、「あんた、曲者やね、女癖だけが長けてる訳ではないようだね? 何者の代理人なの?」という事になる。
まあ、オバマがやれない事を分担している。オバマの仲間と言えるかもしれない。
であれば、オバマの後ろに控えるエマニュエルの仲間と言えるかもしれない。


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コメント
 
01. 2011年3月21日 10:44:53: 6kuobrWeYc
確かに「イラク戦争」のときと基本的には構図は変わらないよな。

それにして、当時は「大反対」しておきながら、
今回は「軍事介入」を支持しているが修羅でも見受けられる。
不思議である。結局は「西側社会」でのムードで決めている?


02. 戦争とはこういう物 2011年3月21日 11:13:20: N0qgFY7SzZrIQ : cc7bPh94OA
 今回唯一の明るい状況は,自衛隊派遣を求められる心配が殆ど無い事。
逆に見れば,自衛隊派遣論議が起きなければマスコミが注目する話題にならず。
「平和憲法」の元での努力もおろそかになる危険がある。



03. 2011年3月21日 11:57:24: 6kuobrWeYc
支持しているが修羅でも
→支持している方が阿修羅でも
訂正

04. 2011年3月21日 14:37:59: V8gsUNtSis
フランスが、セルビアで利益を得たドイツの再現を狙ったのでしょう。
今回はドイツが逃げているところが興味深いが。

本気で救いたいならフランスが救助船を出して反カダフィ派全員フランスに
亡命移民させれば済むことなんだから。


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