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① イザナギとイザナミの時代背景
日本の神話では、天御中主神が縄文時代、伊邪那岐・伊邪那美が村の形成・弥生時代前期、天照大神・素戔嗚尊が都市国家の形成・弥生時代後期、人皇が地球の寒冷化・民族大移動・古墳時代と考えられる。
② イザナギとイザナミの日本征服と倭人との相関
天照大神・素戔嗚尊の時代が古墳時代の前と考えられるから、イザナギ・イザナミはそれ以前であり、彼らは『国生み神話』によって西日本を征服していったから「倭人」ではないか。
③ 日本を流れる二本の海流・・イザナギが黒潮で、イザナミが対馬海流のたとえ
『日本列島には黒潮と対馬海流の二本の流れがある』
南から北上する黒潮が九州南部で２つに別れて太平洋沿岸を流れる「黒潮」（イザナギ）と、日本海側沿岸を流れる「対馬海流」（イザナミ）に分かれて北上している。
反対に、千島方面から「親潮」（アイヌ）が太平洋沿岸を南下し、さらに、シベリア沿岸や朝鮮半島沿岸を南下して対馬海流に合流する「リマン海流」（騎馬民族）の４本の流れがある。
『イザナミは出雲が本拠地であり女王であった』
イザナミは比婆山（島根県安来市）に葬られたとあり、比婆山は出雲と伯耆の国境であり「黄泉の平坂」も出雲とされている。通常、女王は出身地や本国に埋葬されるだろうし、出雲は海上交易の重要拠点となるから、ここが本拠地だろう。
『イザナギ・イザナミは九州の南部で二手に分かれて日本を征服していった』
イザナギ・イザナミは琉球か九州南方で同盟（結婚）して、イザナギ大王は太平洋の黒潮ルートに沿って遠征し、イザナミ女王は対馬海流に沿って日本海側を征服していった。
イザナギ大王の本拠地は日向・薩摩と考えられ、イザナミ女王は出雲と考えられる。
『両者の勢力圏』
イザナギ連合軍は南九州を拠点として西日本の太平洋沿岸と東シナ海に面した黄河流域や揚子江流域と交流して勢力を拡大し、イザナミ連合軍は出雲を拠点として朝鮮半島と北九州や西日本の日本海沿岸と交流した。
しかし、次第にイザナギ連合軍が北九州を侵食して出雲に迫る勢いに至った。イザナミ陣営は「黄泉比良坂の戦い」の苦戦後には丹後・北陸方面などとの結束を強固にして、畿内・三重・和歌山方面や内陸部にも進出してグループを拡大していったのではないか。
（そのためイザナミの墓所伝説が出雲と三重県熊野市有馬町の２箇所に発生したし、熊野大社は出雲の熊野大社（松江市八雲町）と和歌山の熊野大社の２箇所が知られる）。
④ イザナギとイザナミが「南方系倭人」の可能性
イザナギ・イザナミの日本征服は船によるもので、海人族としては「倭人」が考えられる。
『イザナギとイザナミの国生み神話は南方系の神話である』
苗族の伏羲と女媧の神話では、伏羲と女媧の兄妹が大木の周りを回って結婚したとあり、これはイザナギ・イザナミが天の御柱を回った話に類似している。
琉球の神話では、兄シネリキョと妹アマミキョが琉球王朝の祖先になったような話があり、東南アジア方面には兄妹が始祖になる神話が多くあるそうだ。
中国の黄河方面や揚子江方面に展開した海上部族が倭人の原型と思われ、その一群が武装化して、日本の先住民の漁村や集落を襲って彼らの日本での根拠地に組み入れていったのではないか。
（もともとの南方系海洋部族は、紀元前１千年以上前に発生した地中海の『海の民』のギリシア・ヒッタイト・フェニキア・パレスチナ系の混血部族であった可能性を否定出来ない）。
⑤ イザナギとイザナミの戦い
イザナギ連合軍とイザナミ連合軍の大王・女王といっても族長グループのリーダーに過ぎなかったから、複雑な部族や血統関係などでの権力闘争が頻繁にあったものと思われる。
（イザナミがカグツチ（迦具土）のために死んだのも、敵に殺されたのか見方の裏切りによるものかは分からないし、疑えばイザナギ陣営に寝返ったのかも分からないのだ。事実イザナミの死後に黄泉比良坂の戦いで両者は戦争しているではないか）。
『黄泉比良坂の戦い』
（イザナミが死んだかは別として）、イザナギ大王はイザナミ女王の本拠地の出雲攻略に出陣したが、イザナミ側の抵抗にあって征服を果たせずに筑紫（九州）に帰還した。
その後は勇猛なリーダーが登場せぬままに平和裏に進展し、『魏志倭人伝』に登場する『奴国』とか『狗奴国』と呼ばれ、各部族単位にそれぞれの領地で土着化したと思われる。
そして、出雲攻略は、次のスサノオ・アマテラスの時代に引き継がれることになる。
『筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原は２説ある』
黄泉国（出雲）から帰ったイザナギは、筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原で禊祓いをしたといわれるが、筑紫は九州という意味と福岡県の筑紫の２通りの意味があり、
日向の宮崎県宮崎市阿波岐原町の説と、福岡市の説があり、福岡に日向峠や立花とか似たような地名があるらしい。
⑥ 日ユ同祖論的思考
イザナギ・イザナミの物語はイスラエルの遺民とは関係がなく、アマテラスやスサノオとも関係がなく、記紀神話はいろいろな神話を集合したものである。
旧約聖書の立場でいうなら、セム族のイスラエルの民は、先住するハム族の住むパレスチナを征服してイスラエルを建国した。
これを日本版に置き換えると、イザナギ・イザナミは日本という名のパレスチナに先住したハム族であり『海の民』であり倭人であり、やがて（イスラエルの遺民の）アマテラス・スサノオに征服される運命である。
そして日本版イスラエルを建国しなければ旧約聖書のコピー物語が完成しないのである。
（パレスチナの先住民族のペリシテ人はハムの子ミツライムの子孫であり、フェニキア人・ヒッタイト人・エブス人・エモリ人などはハムの子カナンの子孫であり全てハム族である。
★ 人類の歴史は神々の歴史のコピーであり、イスラエルの歴史と同じ道を日本も歩まなければならないのだ。
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